金庫がよく売れる時代だ
固く閉ざされた扉の中に
僕らの未来や願いなんて
これっぽっちも詰まってない

そんなもんを守るために
今日も明日も十年後も
満員電車は休まず動く

ブザーが鳴 ....
未来はこの手の中にあるなら
どうして僕の手は冷たいの

冷えきった両手で
僕は何を掴んで
何をすくい上げる

自販機で買ったホットコーヒーも
すぐに冷えてしまった
早く飲めばよかった ....
ほんとは構ってほしいのに
心の中の絶対防衛ラインは
だれにも破られない自信がある

そんなくだらない虚栄心で
ハリボテを作っては
弾けないギターを弾いて
静かな気持ちになろうとする

 ....
数字や公式なんかに
これっぽっちも意味はない
論理や法則なんかに
これっぽっちも意味はない

僕らこんなに縛られてる
ベルトネクタイマフラータイツ
僕らこんなに枷をはめてる
指輪ネック ....
ミニスカートから出る生足に
アドレナリンはバーゲンセール
そうなんです
僕らいつだってエロなんです

15分間の新陳代謝
ワールドイズマイン
15分間の未来大戦
ワールドイズマイン
 ....
新型の水洗便器は
とても静かに流れる
去勢されたみたいで
なんだか物足りないなぁ

スマートに運ぶ裏側で
駆け抜ける轟音
高架下のイメージ
薄暗さと妙な親近感

五感をもってして
 ....
帰り道に見たのは
幻なんかじゃなかった
でも夜が開けて外を見たら
雪は積もっちゃいなかった

子供の頃に夢見たのは
白銀の世界の王国
でもこれじゃお城どころか
雪だるますら作れない
 ....
いつまでも自分だけは
変わらないと思ってる
そんな甘い考えを
持ってる自分が嫌いで

自分のことを嫌う
その自分もまた嫌いで
いつまでたっても堂々巡り

僕の好きな僕はいない
結局 ....
生きる意味がわかってしまった
その男はもうこの世に
やり残したことなんてない
置き忘れたものなんてない

全てを知ることができたのは
オリオンが輝いてた夜
宇宙の外れで彼は
無数の流れ ....
人類の最強の武器は

言葉であり

音楽であり

ダンスであり

レコードであり

アートであり

笑顔である



より創造的に

より意欲的に

より楽しく ....
散らかったり無くなったり
自分が雑多な存在だと
少し考えりゃわかる

でも君と話すとき
ロジカルに振る舞おうとする
そしてうまくいかない

あふれかえる雑然
巡り巡る雑念
脳内は騒 ....
最近 喉の調子が
めっぽうよろしくないのは
僕の満足いく唄を
歌わせてあげていないから

天に向かって放つ
祈りに似たただのワガママ
地から離れない二本足
踏みしめてるのに不安定

 ....
名前の無い鳥に
名前をつけてあげましょう
卵の色はきっと
それによって変わるでしょう

鳥に名前を付けた日の
日記をつけておきましょう
できれば写真も撮っておきましょう

鳥は喜びま ....
ただ本当のことが知りたくて
でもそれがわかったからって
何かしたいわけじゃなくて

結局なんのために
知りたいのかわからない

名付けた金魚が
身を賭してまで
伝えたかったことって
 ....
夜は全力で消えて行こうとするし
そのくせ忍び足でやって来る

じきに釣瓶落としの季節
時間の感覚が薄れていくなかで
太陽は少しずつシャイになってゆく

下弦の月に目をやれば
鈴虫の声が ....
所詮ハグルマは噛み合わないって
そんな嘘いつ覚えたの

きっとナニカノマチガイだと
逃げまとう僕の姿が
滑稽に映ったのだろう

気圧差でどうにかなりそう
無理矢理手も離されて
何もな ....
急に思いついて
駆け抜けていくコトバを
つかまえようとすると
創作意欲は消える

真っ暗闇の中
ポッと浮かんで消える
使ったのは魂じゃなくて
ブドウ糖とアミノ酸

ある時は力強く
 ....
エゴイズムでも自己満足でも
悪者でもひねくれ者でも
勝手でも自由気ままでも
傍若無人でワガママでも

避けられても外されても
笑われても貶されても
蔑まれても罵られても
恨まれても憎ま ....
子供の頃からずっと
非日常に憧れているのだ

ゲーム マンガ
アニメ 小説
退屈な日常に現を抜かし
幻想の世界にのめり込む

もし自分が
人の心が読めたら
動物と会話できたら
空 ....
この星の基本的法則
物は上から下へ落ちる
リンゴも雨もテレビ欄も
いつだって片想い

用意された万物で
世界は回っていく
神様という人は
えらく凝り性なのだろう

この星の基本的法 ....
のぼるのタイヘン
くだるのラクチン
ジンセイなんてそんなもんだよね

見せるのタイヘン
隠すのラクチン
キモチなんてそんなもんだよね

覚えるのタイヘン
忘れるのラクチン
キオクな ....
なんとなく泳げるようになって
なんとなく跳ねるようになって
なんとなく鳴けるようになって
なんとなく強気になってみたりして

小さな世界で生きてきたから
小さな生き方しか知らなかった
小 ....
右手には紺のカバン
僕の大事な持ち物を
詰めていつも持ち歩く

左手には君の手
僕の大切な人の命を
握りながら練り歩く

気温は徐々に下がり
町に雨が降ってくる
左手は傘に変わり
 ....
空一面のオーロラ
グランドキャニオンの夕陽
アマゾンの流れ
サモアの絶海

街を闊歩するゾウ
野生のホタルの群れ
求愛するクジャク
色とりどりの熱帯魚

どこまでも続く道路
天ま ....
月が二つもあったら
なんだかちょっとくどい
コップで掬って
揺らして遊んで眺めてやる

星がひとつだったら
なんだかちょっと寂しい
鉛筆で穴を空けて
自分だけの星座つくってやる

 ....
今の貴方の住む街は
どんな色でしょうか?

子どもたちの笑い声が
天高く響いて
私は今日も嬉しいです

私にはこの街が
どんな色かわかりませんが
きっと鮮やかな色が
広がっているこ ....
屈託の無い笑顔で
光をたぐり寄せた
他の誰でもなく
君がそこに立っていた

消える直前になって
耳元でささやいた言葉
心の引き出しの中
四つ折りにして仕舞ったまま

大人になるって ....
しとしと

ぽつぽつ

ざーざー

もう少し強くなったら

久しぶりに降られてみるのもいいかも

傘なんか、いらない

洗い流してほしいとも言わない

ただ 体に染みいるよ ....
いつの間にか冷めたスープ
食べられなくはないけれど
温め直して飲みたくはない

いつになく不機嫌な声で
悪態をつく君の顔は
ここからじゃ見えないから
うなだれることもできない

僕は ....
画面の向こうでは
なにやら燃えている
そして崩れ落ちている
僕はただ眺めている

それはただ目の前にあった
異様な光景を
異様だと理解するまで
すこし時間がかかった

すべてが崩落 ....
葛西曹達(66)
タイトル カテゴリ Point 日付
満員電車自由詩010/1/5 1:22
おいしくないや自由詩309/12/29 10:27
ハリボテ自由詩109/12/24 11:15
ラジオ自由詩209/12/13 0:34
ワールドイズマイン自由詩309/12/3 20:52
去勢便器自由詩109/11/25 10:38
白い世界自由詩109/11/5 0:40
ちっぽけだ自由詩209/10/19 21:53
生きる意味がわかってしまった自由詩509/10/18 22:20
最強の武器自由詩109/10/13 23:33
雑念ストーミング自由詩109/10/12 2:01
ボリュームコントロール自由詩209/10/10 14:04
自由詩1*09/10/6 23:27
金魚自由詩309/10/5 23:19
この夜と同じ自由詩009/10/5 0:00
ハグルマノチガイ自由詩009/10/3 0:32
キーワード自由詩209/9/30 23:18
アウトサイダー自由詩109/9/29 21:42
まぜるな危険自由詩009/9/28 23:02
気配り上手自由詩409/9/27 23:29
たいへんよくできました自由詩109/9/26 23:57
かわず自由詩409/9/26 0:04
右手自由詩409/9/25 4:12
走馬灯自由詩109/9/24 20:46
いとしい自由詩209/9/23 21:01
街の色自由詩109/9/22 12:34
光をまとっていた自由詩209/9/21 12:58
あまあし自由詩009/9/17 9:53
冷めたスープ自由詩209/9/13 0:33
目尻はあの炎のように自由詩009/9/11 14:56

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