星の洪水で空が溢れそうな夜
私はまだ穢れのない身体と共に
あなたの衣服を織りながら
あなたに添うことを思います

機小屋の周りには村人が火をたいて
私が逃れられぬよう夜通し見張り ....
ピンクの頭を描きました
その中に
緑の脳を描きましょう
紫の右目
左目は見えません

黄色い御鼻
黒い唇
滴る透明の血

宇宙を掴む大きな手
しゃぶりつきたくな ....
遠い貴方へ手紙を書きます
そこに貴方がいないことは
とうに出た答えであると知っていても
貴方の名前を記す時の
指の動きを褒めてくれたことを
私は生涯忘れません

下げつらんで ....
橋の上で絵を描く男
道行く人を描く

美しい人が立ち止まる
私の絵を描いて御覧なさい
きっと売れる絵が描けるでしょう
美しい顔をした女は
絵描きの前で最良の笑みを浮かべる
 ....
私の中にいる悪魔が
名前を欲しがります
自分のことを呼んで貰いたいのでしょう
私はとても奇麗な名前を
悪魔につけてやりました

悪魔は毎日自分を呼んでくれとせがみます
仕方が ....
なあ、雪、降ってるよ

なんぼ今年は暖かい言うても
冬は冬やから
ちゃんとあんたの見たかった
雪、降ってるよ

ベッドに横になる
あなたの瞼は死神の重しで
開かなくなり ....
穢れを知らない自分が
清いというのが唯一の売り
本当は何もかも知っているのですが

何回も何回も
やり直しされた私の行為
してはされては修正ペンで直す限り

上乗りするあな ....
死の森で息を吸ったら
一瞬で肺がやられて
死んでしまうから
仮面を被って生活しています
笑った仮面、愛想を付かす仮面
泣いた仮面、蔑む仮面
表情を変える度に
仮面を取り替え ....
ねえ手を繋ぎませんこと
恥ずかしいのは私も同じ
否、と御即答されるのは
判っているけれど

はあっと息を吹き掛け
一瞬の合間に空気が
冷やされ地面に落ちて行く
まるで貴方 ....
殺人現場のレポーターの後ろ
カメラに向かって必死にピースマークを送る

嗚呼少年よ
この国の平和をそんなにも伝えたいかい
嗚呼少女よ
化粧はちゃんと塗れているさ

なあ笑う ....
空は逆さになる
深い青の世界から
固い白黒い世界へ
重力は私を手離さない
頭を
手を
身体を
足を
離さない

結局逃れられなかったのか
最初から逃げる気がな ....
世界中に爆発音が響き渡るよ
僕らの背中を押す夕日が泣いている
僕らの帰る場所は
粉々に砕け散って
あの夕日に突き刺さってるんだ

雨が降るよ
雨が降るよ
僕らの生まれた一 ....
私は毎日目に触れる、到る処へ
花を飾ります

あなたには赤い花を
あの子には青い花を
生まれることのなかった者には
黄色い花を送ります

私は世界に一人になりました

 ....
嗚呼嫉妬する己が醜い
彼の人を見つめる貴方が愛しい
殺してしまいたいよ
貴方の愛する人を
消してしまいたいよ
貴方の脳内の記憶から
嗚呼切がないと貴方は言う
それは分かって ....
うら暖かい光が降り
桃色の桜が吹き荒れる
積もったら
何を作ろう
だるま?
かまくら?
さらさらと崩れ落ちるね
そこに在ることを拒否するように
崩れて消える

ね ....
今日もまた一日を不完全に過ごす
なにも完成せず通り過ぎるだけの
長い一日

昨日あの娘は一日を完成して
嬉しいよお、嬉しいよお
と云って
何も残さず死んでしまった
彼女は ....
世辞を御云いになる貴方の口先には
吐いて捨てるほどの口唇が群がる
郵便受けに貯まった手紙には
貴方の本音の言葉が陳列す

嗚呼僕はこうでありたい訳ではないのだ

然れど正夢 ....
始まる
始まるよ
パレードが

人を愛し
言葉を生み
血を
絶えることない血を伝い
パレードが始まるよ
笑ってる
笑ってる
いじめられっ子のあの子も
 ....
あんたはほんまにきれいに切りよる
すうっていう音が聞こえてきそうになるわ
あんたの血はきれいやな
そこに顔を映すとき
一番うちが奇麗に見えるわ

あんたの切り口を見てると
だ ....
一人の罪人とすれ違う
一つでいいから
俺の罪を背負ってくれ
心清き青年は
一つくらいならと受け取った

二人目の罪人と出会う
もう一つくらい背負っても大して変わりはないよ
 ....
夢静か
脳に映る
私の分身
清らな血は
証を問い正すように
湯船に小さな
波を起こす
かすかな吐息が反響する
この小部屋に
赤い水蒸気が
天上に達し
滴とな ....
やっと寒くなった朝に
雪は降った

お前はじっと降り落ちる白を見つめる

白い雪

お前の目の前を通り過ぎていく

外に出たいとお前が言う

長いまつげに雪が降り積も ....
ねえ君の中から悪魔が顔を出してる
引きずり出して
君を自由にしてあげよう
君の細い身体よりも大きな悪魔
全部引きずり出したら
切り刻んで夕食にしよう

そしていつか
君の中 ....
子どもは残酷言うけど
あの子らはそない悪ないねん
子どもはみんな無邪気やさかい
何言うても罪はないんよ
せやから
殺すぞとか
死ねとか
穢いとか
臭いとか
いろいろ ....
争いは終わったよ
もう戦わなくていいんだ
いろんな人の血と血が混ざり合って
大地を染め上げた
みんなおんなじ色だ
ただ真っ赤に
ただ朱に
混ざり合って誰の血か分からない
 ....
パパはなんでもできる人だった
天使を悪魔に変えるなんて
朝飯前だったし
時には神様がパパに
アドバイスを求めに来たりもしていた

パパは最期の夜を迎えたときに
僕に優しくこう ....
その日曜の朝
世界は僕らを迎えに来た
君は犬を放し公園ではしゃぎながら
犬の首輪を世界にかける

陽だまりの中に寝っころがり
お気に入りの文庫本の好きなページを開く
太陽の光 ....
うちはあんたのことがめっちゃ好きやねん
ほんま誰にも渡したくないねん
いっつも調子のええことばっか言う人やけど
なんやしらんとにかくめっちゃ好きやねん

東京弁の女がええと言うから  ....
あなたは眠る
外では世界の一部が
崩れ落ちているけれど
あなたは誰も見たことのないであろう
天使のような顔をし、眠る

あなたの眠りは
あなたに触れるほんの少しの空気を溶かす ....
瞳閉じて
ゆっくりとおやすみ
瞼の上に
天使を乗せて

あなたのぬくもり
あなたの愛しさ
あなたを抱きしめる
手の中に命を

瞳閉じて
ゆっくりとおやすみ
 ....
なかがわひろか(427)
タイトル カテゴリ Point 日付
棚織津女の一夜[group]自由詩9*07/3/8 0:18
えかきうた自由詩3*07/3/5 10:32
届かぬ文自由詩1*07/3/4 13:15
売れない絵描き自由詩6*07/3/4 0:04
悪魔の名前自由詩5*07/3/2 1:07
雪桜(ユキザクラ)自由詩3*07/3/2 0:07
やりなおし自由詩2*07/3/1 4:31
死の森〜ペルソナ〜自由詩5*07/3/1 0:47
柔らかな気持ち自由詩7*07/2/28 1:01
ピースマーク自由詩4*07/2/28 0:52
重力の愛自由詩3*07/2/27 0:44
Explode自由詩1*07/2/26 19:22
弔いの言の花自由詩2*07/2/26 0:04
貴方の愛する彼の人〜嫉妬の愛〜自由詩3*07/2/25 7:10
花吹雪自由詩2+*07/2/25 0:18
不完全な一日自由詩3*07/2/24 0:37
朝の手紙自由詩3*07/2/23 1:43
Parade〜パレード〜自由詩3*07/2/23 0:26
赤い糸遊び自由詩7*07/2/22 1:42
罪人自由詩2*07/2/22 1:10
夢静自由詩2*07/2/21 2:14
白い桜自由詩4*07/2/21 1:07
天使の糧自由詩2*07/2/20 3:26
永遠の、美しき子どもたちへ自由詩2+*07/2/20 2:14
The End Of War自由詩3*07/2/19 19:25
きぐるみ〜パパの呪文〜自由詩4*07/2/19 0:47
Sunday Morning自由詩3*07/2/19 0:16
東京弁の女自由詩1*07/2/18 2:12
優しい眠りに自由詩2*07/2/18 0:17
子守唄自由詩3*07/2/17 0:34

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