もう、いいからさ、帰ろうよ
あんまり遅くなるとお腹すくからさ
いつもみたいに笑おう
ただ走ってさ、もうそれでいいよ
夕陽が落ちると寒くなるよ
遠くもよく見えないしさ
手をつなごう
歌を歌 ....
作業服着こなして
流れる汗はそのままに
始める業務はつまらない
なんて思うほどに笑えてくる
淡々とこなす作業
先の見えなさ膨大
やればやるほど増えてく、なぜ?
仕事をしてもしても終わらな ....
ほしかった果実や花
手にした人を見ては
ほしがって、苦しんで
理想郷は遠く、悪態をつく間もなく
暇もなく隙きもなく埋めた感情
苦しみは、声にできない叫び上げて
誰にも知られないよう焼けただ ....
「このままどこかに行っちゃおうか?」

夏の海は
あやうく後ろめたく
手を引いて
僕を連れだす
雲が
戦艦みたいな雲が
君と僕を運んで
こたえて
耐えて
絶えて
泣いて

 ....
使い古した鍵盤が捨てられなくて
もう新学期は始まるのに
流れていく雲の端につかまろうとして
つかめない

はなやかに はれやかに

開いた手からこぼれる花びら
いつか見た夢みたいにあふ ....
乱されるたびに満たされて
安定は固定ではなく
移り変わる日々
なのに
変わらない日々に入るヒビ
すごい、すごいと{ルビ囃子=はやし}立てては
その意味を知らない
悪魔大将は光輝き
その ....
カラス鳴く 泣く泣く帰る 家もなく
羽を閉じてさ 遠くを見るよ

謎めいた 君の思い出 まんなかに
缶詰開けて 転がるままに

取り返す 取り替えられて 訳もなく
何もなくても 一円玉に
死に場所を夢みていたのかもしれない
自分を残さないくらい燃やせる焼却地を

花びら、はがれれば、火花にきらめく
灰になれよ、青春
火傷の焼跡、はがれないくらい
焦土と化せよ
生焼けの夢、 ....
まぶしい日々が体を通り抜けて、さみしさに追いつけない。約束のブーケをつないでくれた命の舟に、壊れていく今日が降りそそいで。心の目が開いていって、お日様に目を合わせる。
とまらない花束の祝福がそえられ ....
かわいた喉かわかし
凍りついた夜の欠片
言い聞かせて飲み込む
染み込むかなしみ、藍色
なんにでもなるさ
君が笑えるなら
{ルビ夜留=よる}をぺしゃんこにする
怪獣にだって

吐き出す ....
これなにかなって?
笑いあう
くちびるふれあせて
あたりまえのように
名前を呼んで、呼ばれて

つながった心つながったままで

終わりなんだな
思うほどに
君を想うよ
崩れ落ちる ....
あきれても
秋がふけて
耐えられなくて
傷うずく
ジュクジュクに膿む

なんて、うつむく
うろんな顔で
わらえるほどにくだらないよ
僕の生に付与する意味も
なけなしの付加価値は無価 ....
締め切ったカーテンの端が発光する朝。
カーテンを開けてみると、思ったより暗い、曇り空。

昨日の夜、一ノ世君から託された番号を見ていて気づく。
1、3、5、6、8、0この数字を並び変えたのが、 ....
チョコの包み紙をはぎ、そのバーコードを入力する。
慎重に、間違わないように。
頭から。
鼓動が、強くなる。
それに合わせて、ゆっくり息をする。
落ち着いて、落ち着いて。

特別なパスコー ....
明滅する
星が
手を振って
さよなら
伝える

リィン
と鳴る
林檎

よおと
笑う
友人

この世の果てに
最果てはなく
地球は丸く
宇宙は円環

初めの一歩か ....
コンビニだけど、もうコンビニじゃない場所に、雨音がしみ込んてくる。

【密】の人はどこか楽しそうな、そんな雰囲気がある。
「失礼ですが、いくつか質問をしてよろしいでしょうか?」
【密】の人の言 ....
昨日は、みんなで話し合って、ちょっと仲よくなれた気がする。
そう思う、朝、連座君から声がかかる。

連座君の部屋に行くと、菜良雲君が先に来ていて、山藍さんが後から来る。
みんな、表情がどこかや ....
私は割れた花瓶に水を注ぐ
花瓶はいつまでも満たされない

俺は目隠しをして
手に触れた物を壊す
壊れたくなかったら
俺に近寄らない方がいい

私は心の裏側を読む

俺は何もない
 ....
昼の三時。

連座の部屋に四人で集まる。
今日は山藍さんがお茶を淹れてくれる。

「昨日、榛名さんと少し話したんだけど、赤い棘鎮圧について、みんなの思いや考えを聞きたい」
まず菜良雲が口を ....
「とりあえず、中に入って」

エナちゃんは、私のベッドの上に座る。
「昨日、シュークリーム買ったんだけど、食べる?」
「シュークリーム。食べる、食べる」
「麦茶もあるけど?」
「ありがとう ....
目を覚ますと花にかこまれている。
見たことのないきれいな花。
ここはどこだろう?
そう思ってあたりをを見回すと、うさぎ?がこっちにやってくる。
でも、二本足で立ってるし、頭は私の腰くらいある。 ....
「赤い棘か」
「菜良雲君、知ってるの?」
「ま、名前だけな」
「大きな組織?」
「詳しいのは、連座から聞いてくれ」
私は連座の方を向く。
「はっきり言って規模は小さいよ。それと、そこまで力 ....
夕方、六時。
連座の部屋に集まる。
菜良雲はもう来ている。
部屋の中を見回す。
山藍さんはまだ来てないみたいだ。
「山藍さんは、先に休んでもらったよ」
ベッドに座った連座が、椅子に座るよう ....
つくりあげた虚栄が
交差する連鎖
反応
捉えようなく
涙する波が
一人の部屋に隠れて
窓の外は雨
照明を落としても
流れてくる昼の明かり
薄暗い
とても不在
嫌になるほど会いたい ....
なんで?
と言いたい思いを飲み込む。
「大丈夫かな?」
少し言い方を和らげる。
「まあ、賭けだね。因果列行は休憩室も兼ねてるから、居心地が悪いわけじゃない。いざという時の拠点として申し分ない。 ....
「一ノ世の奴、遅いな」
菜良雲が苛立って言う。
「まさか、死んじまったか」
こいつ。
「一ノ世君は死なないよ」
山藍さんが言う。
私も続ける。
「一ノ世君は、きっと生きてる」
「根拠は ....
因果列行のドアが開き、まず山藍さんが外に出る。
外は眩しいくらいの晴れ。
晴れ?
雨降り街が晴れてる?
すっと、一ノ世君が外に出て、山藍さんの側に寄る。
そのあと、辺りを見回して言う。
「 ....
「{ルビ一ノ世=いちのせ}君、今、どこ?」
「三日月橋の下」
「三日月橋か。状況は?」
「そこそこ追い込まれてる」
「了解。すぐに行くね」
「ありがとう。{ルビ榛名=はるな}さん。持ちこたえ ....
澄んで
空は澄んで
心は空に住んで
もう全てが済んで

建てた
果てに立てた旗は
白く

いつまでも脆く
壊れやすい新興は
信号を渡れない

続けなくても続く道は
ずっとず ....
窓辺には月明かりさえ落ちていて
ため息もらす夜の王子は

寝返りをしてふと気づく誰かいる
なんだ天使かびっくりしたよ

楽しくて夜の端っこおっこちた
夜空に返す大輪花火

魂を燃やし ....
トビラ(111)
タイトル カテゴリ Point 日付
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労働傘下自由詩1*20/11/21 6:49
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季節をわたる自由詩0*20/11/18 12:39
朝へと自由詩0*20/11/18 8:00
永遠兵器人類じゃかなしいね自由詩0*20/11/16 11:37
ホームレス、ハートレス短歌2*20/11/15 9:03
ゆめうらら  (田中修子さんの詩『はなうらら』への返詩です)自由詩2*20/11/13 12:31
天球自由詩2*20/11/12 18:19
夜を侵略する自由詩0*20/11/12 7:13
すときのあとい自由詩3*20/11/11 10:56
チューインガム自由詩1*20/11/10 9:33
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