今回は趣をガラッと変えて、
"批評の力"というものが、どこまで作者の異常心理に届くか?
というテーマでやってみたいと思います。
三浦果実「ディアハンター」
http ....
ユウスケはこの日も深夜に起きてしまった。シャワーを浴びて、あたらしい服に着替える。
やっと落ち着いて書斎のノートパソコンの前に構えたが、やがて方々にメッセージ、具体的にはお詫び文を書いている内に、 ....
詩の読解については、ひとつには文学的成熟度(literature maturity)「LM」が問われると思う。
LMはたんなる感性の問題を超え、複雑な概念であるが、知識量、文化資本、人生の経験値 ....
2026年2月22日
午後14時30分、突如Bレビューのアクセスが禁止されていることに気がつきました。
私はなにもやってない。
潔白です。
ユウスケは深夜、三時頃、目を覚ました。
彼は二階キッチンの換気扇の下、煙草を喫った。手のひらを眺めると、ピクついた。彼の心中のバランスは崩れていた。崩れて、いつまでも戻らない。不穏な感じがずっと続 ....
老いた澄乃は、子どもたちに語った。
「もうすぐ、あの人が来るよ。
寒さに耐えたことを、
真っ先に褒めてくれる人が」
その名は決して明かさず、
物語だけが民話として村の記憶に根を張る。 ....
春の宵。
突如として村を襲った猛烈な風が、
札を嘲笑うかのようにめくり上げ、
泥と雨、遠い冬の名残を運ぶ。
澄乃は飛び出した。
風の唸りの中で、聞こえたような声……
「姿な ....
近代以降、「狂気と天才」を結びつける語りは繰り返されてきた。精神的苦悩を芸術の源泉とみなす想像力は、日本の詩壇にも影響を与えている。苦しみは深いほど創造に近づく——その図式は今もどこかで生きている ....
村の境に、真っ白な札が貼られた。
「鬼は入れぬ」と村人は胸を撫で下ろす。
だが澄乃には、それが吉の帰る道を
塞ぐ冷酷な壁に見えた。
紙切れ一枚にすぎぬが、
それは「違うもの」を拒 ....
澄乃は毎日、丘へ通った。
そこは誰の目も届かぬ、風の通り道だ。
風が吹くたび、
柔らかな草は一斉に倒れ、
また静かに起き上がる。
その繰り返しの中で、
胸の奥に燻っていた想いが ....
ああ、お前は天から落ちた
明けの明星、曙の子よ。
お前は地に投げ落ちされた
もろもろの国を倒した者よ。
かつて、お前は心に思った。
「わたしは天に上り
玉座を神の星よりも高く据え
神 ....
吉が消えた翌朝、村は、なんだか異様に晴れちまった。
昨日まであったざわめきも熱も、
すっかり溶けて空気の中から消えちまったかのようだった。
大人たちは、「災いが去った」と胸を撫で下ろす。 ....
小さな町の裏通りに、古びた時計屋がありました。
店の奥には、白いひげのおじいさんが座っています。
細い目で、時計の針と歯車を見つめながら、
ゆっくりと手を動かしていました。
暮らし ....
才能がない界隈
つじつまが合わなければさておき、こんな広い世界が世界平和でも、右の扉が扉で扉で、左の窓が痛みとなれば、地デジの作用は優しい科学で、5秒だった。しかしみなが勘違いしているのは、小鳥 ....
この呪いが誰によるものか僕には分からない。この世の災厄を一身で引き受けているような重圧感だ。身体の力が抜けてゆく。朝から水も飲まないで、何も食べないで、ひとりで耐えていた。
立ち上がろうとしても ....
「……寝れねぇか。外の風が、うるせぇか。
『ごおごおっ』って、屏風山が唸ってるもんなぁ。
でもな、怖がるこたぁねぇ。あれは吉だ。吉が、この村さ、帰ってきた音だ。
ばっちゃが、この村で一番、悪 ....
ただ面白いこと楽しいことについてひたすら考え、それに芯から爪先まで没頭している人が好きだ。自分もそうしていたいし、そうでありたいと願う。
作品作りは欠かせない。作品は空を飛ぶための道具だ。飛行機だ。 ....
澄乃は丘で歌うのをやめていた。
声を出すと胸の奥が冷えるからだ。
代わりに風を待った。
拒まなかった、と言うべきか。
夕方、布を干していると
指先がふいに温んだ。
風だ ....
吉が歩くたび、音がついてこなくなった。
枯葉を踏んだ音はずっと後ろで鳴る。
声を出そうと口を開くと、息だけが先に流れ出た。
言葉になる前の熱だけが周囲を撫でていった。
風が生ま ....
村の境に立ったとき、
呼び止められた気がした。
「吉ちゃん」という、
かつて何度も聞いた声で。
けれど誰も呼ばなかった。
風が鳴り、戸が軋んだだけだ。
名は音よりも先に失わ ....
ユウスケは深夜三時に目を覚ました。妻のカナはもう起きて洗顔を済ませていた。
「おはよう、よく起きたね」
彼女は笑いながら言った。
ユウスケはおーいお茶のペットボトルを取ると、パソコンを ....
吉が駆け抜けたあと、道の土はまだ温かかった。
踏みしめた草がしおれ、空気がわずかに痛い。
自分の身体が熱を帯びているのだと
初めて知ったが、その熱は内側に留まらなかった。
犬が吠え ....
ある朝、吉は身体が
昨日より軽いことに気づいた。
一歩踏み出すと景色がずれ、
二歩目で木々が後ろへ流れた。
走ろうとしたわけではない、
身体が先に行ってしまったのだ。
息が追い ....
屏風山の奥へ進むほど、吉は自分の名前が薄れていくのを感じていた。
獣の気配、腐葉土の匂い、夜の冷え。
どれもが吉を拒まず、同時に呼びもしなかった。
山では鬼でも人でもない、ただの音の ....
マイナンバーカードの更新に必要な書類が届いた。一週間、放置していた。しかし、ユウスケは明日、久々のしっかりした仕事であったので、今日の内に彼は証明写真を撮りに行こうと思った。そういった手間のかかる事 ....
書斎は寒かったが、ユウスケは籠城を決め込んで小説を書く事にした。何が彼をそうさせるのか分からない。しかし、ここ数日、彼は小説の習作ばかり書いていた。しまいには昨日、ブックオフで小説を十冊ほど買 ....
[LGBTIQの詩人たちの英詩翻訳 しょの2」
田中宏輔2 ラファエル・カンポ聖母子
https://po-m.com/forum/showdoc.php?did=395437
ラファエ ....
最初に気づいたのは語りを知らない子どもだった。
空に向かって「今、呼ばれた」と言ったのだ。
その夜から村では同じ言葉が漏れ始める。
「呼ばれた気がした。」と。
囲炉裏で誰かが口 ....
あの村では丘の話をする時、必ず声を落とす。
囲炉裏の火が安定した頃、誰かが言う。
「昔、風が妙に長く吹いた年があった。」
名は出ない。
鬼の名も、娘の名も。
ただ「越えた ....
風は、もう吹いていなかった。
丘には草の音だけがあり、
見た目には何ひとつ変わっていない。
吉だったものは両手を見つめていた。
何かを掴んだ記憶はあるが、思い出せない。
熱だ ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル
投稿者
Point
日付
人間の暴力的残虐性は詩に現れる/三浦果実『ディアハンター』
室町 礼
2
26/2/23 3:45
小説の習作 原稿用紙三頁 #11
田中教平
3*
26/2/23 3:32
文学的成熟度
おまる
3+
26/2/22 21:03
私は潔白です。
〃
3+*
26/2/22 14:39
小説の習作 原稿用紙三頁 #10
田中教平
3
26/2/22 13:37
『風の祈り ― 鬼吉と澄乃』 第五章:旋律の継承
[group]
板谷みきょう
2*
26/2/21 22:34
『風の祈り ― 鬼吉と澄乃』 第四章:不可視の抱擁
[group]
〃
2*
26/2/21 21:20
苦悩は誰のものか——貧困・医療・詩をめぐる構造
atsuch...
10+*
26/2/21 2:01
『風の祈り ― 鬼吉と澄乃』 第三章:白き隔たり
[group]
板谷みきょう
0
26/2/20 18:22
『風の祈り ― 鬼吉と澄乃』 第二章:丘の祈り
[group]
〃
0
26/2/20 18:15
【ルシファー】「明けの明星」が「悪魔」になった理由
愚零子
1
26/2/20 16:16
『風の祈り ― 鬼吉と澄乃』 第一章:空白の村
[group]
板谷みきょう
1*
26/2/20 0:15
おじいさんのクリスマス
[group]
〃
1*
26/2/19 15:45
才能がない界隈
弥生ド陽...
1*
26/2/19 13:07
クレククレクレ星人の独り言「命の光」43
ジム・プリマ...
0
26/2/19 6:52
春一番になった鬼
[group]
板谷みきょう
1*
26/2/19 2:54
私の快楽主義
鏡ミラー文志
6*
26/2/18 18:13
『越境の衝動』 第十二章/他者に残る熱
[group]
板谷みきょう
1*
26/2/17 18:36
『越境の衝動』 第十一章/声より先に届く風
[group]
〃
1*
26/2/17 18:33
『越境の衝動』 第十章/名を呼ばれない瞬間
[group]
〃
0
26/2/17 18:29
小説の習作 原稿用紙三頁 #09
田中教平
4
26/2/16 15:57
『越境の衝動』 第九章/熱が他者に残る
[group]
板谷みきょう
0
26/2/15 19:22
『越境の衝動』 第八章/速度だけが先に来る
[group]
〃
1*
26/2/15 19:20
『越境の衝動』 第七章B/名を呼ばれない場所
[group]
〃
0
26/2/15 19:18
小説の習作 原稿用紙三頁 #08
田中教平
3
26/2/15 14:12
ユウスケの御託
〃
1
26/2/14 12:52
凄いぞ!TOP10 LGBTIQの詩人たちの英詩翻訳 しょの ...
室町 礼
0+
26/2/14 7:22
『越境の衝動』 第七章A/決壊の兆し
[group]
板谷みきょう
1*
26/2/13 16:55
『越境の衝動』 第六章/語りの席
[group]
〃
0
26/2/13 16:53
『越境の衝動』 第五章/風が去って手に残るもの
[group]
〃
1*
26/2/13 16:50
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
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20
21
【散文(批評随筆小説等)】
散文詩は禁止。
散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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