「 十五歳、夏。 」
PULL.







今も覚えてる。
素っ気ない茶封筒。
ボールペンで書かれた名前。

八枚と、一枚と、三枚。
四枚と、二枚。

一ヶ月はぺらぺらしていた。

時間について考えた。
すべてを費やせば、
これは何枚と何枚になるのだろう?。

どこか遠くで鳴っている。
サイレンとサイレンと、
サイレンス。

それだけが、
生々しくて痛かった。

十五歳。
夏休み最後の日。
ぼくは少年を捨てた。













自由詩 「 十五歳、夏。 」 Copyright PULL. 2005-08-16 12:51:43
notebook Home 戻る  過去 未来