「 触欲の秋。 」
PULL.







錆び付いた太陽ガガ音を立てて空廻ってまたひねもす。


今頃蝕あたりをおこした地球が月のかけら吐き出している。



雲の肋骨をひと囓りして穴を開けたもうすぐ雨が来るよ。


引き摺り出された雨粒はギザギザしてて頬がちくり痛かった。



あまーい流れ星を狙い打ち!天蓋を突き破って飛んで征く。


ぽんぷくりんの空のお腹を叩いたら「げぷっ。」とたくさん星が出て、



まんまりる肥った月の背中から毛が出てた…黒毛のうさぎなんだ。


憎いあんちくしょうの目尻にひとつ黒点書いた泣いても遅い!。






触欲の秋ゆるり伸ばして星のひとつも縊り取ってやろうか。












           了。



短歌 「 触欲の秋。 」 Copyright PULL. 2007-09-10 20:12:09
notebook Home 戻る  過去 未来