「 林檎を囓って。 」
PULL.







赤いスニーカーのストーカーに目印つけた。
あの血をずうっと辿ってゆけばきみはいる。
きみはそこで眠っているの青い顔で眠って、
あたしのキスをきっと待っているのだから、
この林檎を囓って眠って待っていてあたし、
もう待つのはこりごりだけどそれでもいい。
冷たいキスは贈り物きみへの最後のあたし、
あたしはどこにいるのどうして寒いのここ。
ここからあの血を辿ってゆけばそれでもう、
あたしきみに逢えるのにどうしてこんなに、
寒い寒いのもう動けないあたし想い出した。
あたしきみに殺されたもう林檎は囓れない。












           了。



自由詩 「 林檎を囓って。 」 Copyright PULL. 2007-04-24 09:25:14
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