「 ひとねむりん。 」
PULL.







ひとりひとりのひと眠り。
りんりんと、
瞼を叩き、
凍りつき。

眠りゆく沈みゆく、
溺れ息もなく、
藻掻き、
満たされ、
目醒め、




ゆく。






れむを抜け夢を忘れて落ちてゆく。
どこでもないどこかのそこへ、







そこでは深くりんりんとねむが泡立ちひとりで弾けしゃぼんぼん。







囚われて、
泡に包まれ昇りゆく、
破れないように醒めないように。










ひと眠りねむは夢見るふた眠り夢が醒めればねむまたひとり。












           了。



短歌 「 ひとねむりん。 」 Copyright PULL. 2007-03-31 13:54:39
notebook Home 戻る  過去 未来