夜中目を覚ますと
私の喉は笛ラムネになっていた
ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい
情けなく繰り返す
ラムネをさっさと溶かすべく
コップの水を飲み干した
隣の彼岸花は赤く連なる
都市伝説の田圃道
学生が歩いていたら
宗教的オバサンにさらわれて
洗脳 されちゃうんだ って
興味本位の友人の背後で枯れた蓮が揺れていた
ピアノの弦は無数の弓となって
オオカミの唸り声を駆逐する
いつ植えたかも分からないチューリップが
たった一枚の葉をぺろりと生やして枯れた
抜こうとした
葉だけが千切れた
もはや太らない球根は眠り続けている
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