夜中目を覚ますと
私の喉は笛ラムネになっていた

ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい ぴい
情けなく繰り返す
ラムネをさっさと溶かすべく
コップの水を飲み干した
隣の彼岸花は赤く連なる
都市伝説の田圃道

学生が歩いていたら
宗教的オバサンにさらわれて
洗脳 されちゃうんだ って

興味本位の友人の背後で枯れた蓮が揺れていた
ピアノの弦は無数の弓となって
オオカミの唸り声を駆逐する
いつ植えたかも分からないチューリップが
たった一枚の葉をぺろりと生やして枯れた

抜こうとした
葉だけが千切れた

もはや太らない球根は眠り続けている
照留セレン(4)
タイトル カテゴリ Point 日付
喘鳴自由詩4*11/10/26 22:20
通り道自由詩1*11/10/14 23:55
平均律自由詩2*11/10/12 20:39
球根自由詩3*11/10/11 22:35

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