のっぺりとした日常に
私は何のビジョンも描けないまま
とりあえず今日の仕事を片付ける
意味など求めるのは野暮なこと
仕事帰りは1人家路を辿る
どこにも寄り道もしないまま
寝 ....
たとえ疲れている時だって
何かにつまづいた時だって
君の瞳は輝いて
じっと前だけを見つめている
そんな君の前に立つ時は
私も背筋を伸ばしていたい
生きていくのは楽じゃないと
君もいつ ....
にじんでいく景色の中で
伝えられなかったものは
今はもう思い出せないまま
ただ虚空を見つめて漂っている
生活に背中を押されて
青い空も忘れたまま
虚飾にまみれた毎日に
嘘なんてないは ....
繋ぎ合わせた言葉の隙間から
意味が零れ落ちて
ちっぽけな姿を露わにしてしまうから
私は口を閉ざすのだ
あの頃、僕らの口癖は
「何かいいことないかなぁ」
規則だらけの学校が終わると
結局いつものゲーセンで
そんな言葉を呟いている
誰か一人が口にすると
それはたちまち仲間達に伝播して
誰 ....
「久しぶり」と笑顔を交わし
「最近どう?」といつもの挨拶
そして、
「別に」といういつもの返事
朝が来て 夜が来て
またそしたら朝が来る
昨日も「別に」
明日も「別に」
そんな何で ....
ただひたすらに俺、煙草
吸っては吐いて
吸っては吐いて
ただひたすらに煙草吸う
ただひたすらに俺、焼酎
飲んでは吐いて
飲んでは吐いて
ただひたすらに焼酎しばく
目の前には煙草 ....
どうかあなたに
受け止めて欲しい
この彷徨する魂を
たしかに無垢なものじゃない
たしかに綺麗なものじゃない
それでもこの彷徨する魂を
私はもう知り過ぎたのか
それとも未だに
何も知 ....
私の目の前に広がるのは
どこまでも続く
絶望という名の砂漠
全てをさらい飲み込んでいく
変わらない物など何一つなく
全ては私を裏切って消えていく
私はただ死に場所を求め
彷徨い続ける ....
夏の夜に生まれた私は
こんな嵐の中で脱皮する
いつか描いた理想を胸に
古くなった皮を脱ぎ捨てる
嵐の後に残されたもの
私はこの秋というひと時に
精一杯の愛情をかき集め
....
梅雨入り前の風は
しっとりと
雨の色を含んで
部屋に吹きいる
私はひとり
読みかけの本をそっと置き
その匂いをかぐ
君と辿ったいくつもの夜
ふたり描いた夢のかけら
せつなく胸を締めつ ....
空の青が眩し過ぎて
つい瞳を閉じてしまう
そんな風にしていつも
小さな幸せを見逃してきた
あの日の君の心さえ
信じることが出来なくて
差し伸べられた手を振り払い
今ではもう届かない場 ....
真夜中のとばりに一人きり
風の音に目を覚ます
横に眠っているはずの君は
ここにはもういなかった
君は私の右腕に頭を預け
その髪の匂いに微睡んだ夏
あれからいくつもの季節が過ぎたけど
....
こうして私は
詩なんて書いてはいるけれど
本当のところ
言葉なんてちっとも信じていないのです
全てを書いたと思ったその瞬間から
何も書けていないことに気付き始める
どんな言葉でノート ....
摩天楼の隙間から
太陽の光が降り注ぐ
しばらく闇に棲んでいたから
容赦のない太陽にさらされて
思わず猫のように目を細め
心までも裸にされたような気分
私が裸であることに誰かが気付き
....
また朝が来て夜が来る
どんなに深い悲しみも
人はいつか受け入れる
それが出来ない者は容赦なく淘汰され
この世界にしがみつくために
私も悲しみを受け入れる
進化を義務付けられた私達は
....
寝酒をやめました
睡眠薬を飲むのもやめました
夜はやっぱり眠れません
煙草を吸うのはやめられません
やめる気もありません
緩やかなる自殺です
少し太ったようです
自堕落な生活のツ ....
夜の海底を
一人漂い
手にした物は
誰かが捨てた
ありふれた地図
答えなく
光なく
彷徨い続ける
運命なのか
分かり合える人もなく
いつか契った絆も今は
頭打ちの日常 ....
出来損ないのアンドロイドであるところの私
溶けていくウイスキーグラスの中の氷
オイルの切れたネジがまた狂ってしまったようで
昼夜はいつかの「不適切な関係」になり
無理矢理ゼンマイを回そうとする ....
レールの上に立ち尽くせば
ただ一人取り残されて
進む道さえ分からずに
もがくだけ体力は奪われていく
小さな幸せを夢見ていた
多くを望みはしなかった
けれどレールの上では誰もが
競うこ ....
年を重ねるごとに
また一つ新しい痛みを覚えて
段々と臆病になっていく
諦めることにも慣れた
この頃は
ただ抱きしめてくれる腕を探して
他愛もない嘘だけを積み上げる
砂で作った城のよう ....
何度でもやり直せるとそう思ってた
やり直せないならそれまでの関係
そんな風に簡単に割り切れるほど
私は強い男なんかじゃなく
一方通行のメールも
君のことを思う気持ちさえ
愛には換算出来 ....
男が一人
過去を闇に弔うように燃やしてる
空からは舞い落ちる人々
幸せは降ってはこないけれど
昨日、私は死にました
たった20余年の短い人生
明日からは新しい名前で生きていこうと思いま ....
暗い土手をみんなで歩いた
川の流れだけが静かに聴こえる
誰かは「またな」と手を振って
誰かは「もう会うこともないだろう」と
静かに呟き、どこかへ行った
一人減り、二人減り
友の口も段々 ....
あんなに憎んだ女の夢を見た
あいつも私と同じくらい
私を憎んでいるはずなのに
なぜか二人は仲良くお好み焼き
目の前で焼かれているものは何?
せめて夢の中だけでも
上 ....
好きな女の子とデートして
「何処か行きたい?」と訊ねたら
「何処でもいい」とその子は答えた
今までの経験上、大概の女の子は
「何処でもいい」が口癖らしい
だけど突っ立っていても仕方がない ....
眠りの国から追い出された
傷だらけの片翼の天使は
この世界でどんな夢を見る
赤く血塗られた新聞紙
混迷を極める世界情勢
もう誰も明日を夢見ない
ただ生まれては消えていく命たち
コマー ....
ロウソクが一つ増える度
アンテナの数は減っていく
小さなことに喜んで
小さなことに傷ついていた頃
ガラスのような脆さと透明感を
恐る恐る抱いて生きていた
今はもう少し図々しくなり
そ ....
僕は最近眠れないんだよね…。
なんでかって?
それはさ、それはさ…。
どう言えばいいのか、
僕にもよく分からないんだけど…。
でも、思い切って言ってしまおう!
いや、やっぱり止めておこうか ....
どうかこの拙い{ルビ詩=うた}に
あなたの気持ちを詰め込んで
最も大切な人に捧げて下さい
あなたの気持ちがしっかりと
その人に届くまで
私はここで祈っています
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