冷蔵庫のモーターの音だけ響く部屋で
ベッドに横たわると
たった一人の自分の呼吸さえも
聞こえなくなる

こんな夜は毛布に蹲るしかない
枕と頬の間に絡まる髪をかきあげ
コットンの感触を確か ....
あなたの肩にもたれかかって
うずくまる

あなたより先に眠ってしまいたいんだ
単なる鞄みたいに
私を抱きかかえて
いつまでも明日の会議の書類
読んでていいからさ

さしあたって
私 ....
北風が かたく きつく しめつけてしまえば
少しは私も落ち着くだろう
冬の空から放たれる薄い陽射しの中で
動かない空を見つめていた

冬の空には何かがある
いじらしく思わせる何かがある
 ....
新年に私達は塩サウナで再会した
おおきな塩壷を囲んで
相も変わらずくだらない話をしていた

この塩肌がツルツルになるんだって
へぇ 田舎は乾燥しているよ
帰ってきたら髪はパサパサ
あんた ....
陽は傾き 窓辺にからみつくアイビー
逆光の影   開け放った窓

私のため息があなたに届くころ
西の空はしずかに今年の終わりを告げる

もうニ度と会いたくありません
無理して告げる機会も ....
これより恋愛解決委員会を始めます
今日の議題は
どうにもならない空間に生まれてしまった想いの解決方法です
意見のある方は手を挙げてください

「そもそも恋というものはどんなものなの?」
「 ....
寝返りをしたら
ごめんねと言われたので
うんと言った
ああ そうだ
とびきりのイイ男の彼氏と寝れば
マニキュアの爪を
しげしげとながめたりする

ミネストローネをすすって
口紅つけて ....
ゆうべ あなたとお酒を飲んだ
ブランコ通りにあるマギー・メイというバーで
このバーに私は一度だけ来た事があった

あなたは久しぶりに来たという

長い髪を束ねたバーテンの女性
凛とした立 ....
私はあなたを失いたくないと
思っていたけれど
あの頃 あなたを失えるのは
確かに私だけだった

私はあなたに
遠くになんて行って欲しくないと
思っていたけれど
あの瞬間 あなたを遠くに ....
野島せりか(9)
タイトル カテゴリ Point 日付
ワンルーム自由詩304/5/2 12:02
添い寝自由詩104/1/4 0:45
北風が かたく きつく しめつけてしまえば自由詩604/1/3 1:29
塩サウナ未詩・独白104/1/3 1:21
陽のあたる部屋自由詩103/12/31 19:35
恋愛解決委員会未詩・独白103/12/31 0:27
深紅のペディキュア自由詩4*03/12/29 18:43
マギー・メイ未詩・独白4*03/12/29 18:26
壁のない部屋自由詩3*03/12/29 17:57

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