手が悴んで 痒くなった
空は闇に包まれていて
家の光はぽっぽと見えては消える
家の前の公園は
しんと光る電灯がひとつだけ
寂しく山の形した滑り台を包む
私はぱりぱりした唇 ....
透き通るような白い手に
青い細い血管がすっと通っている
つっと傷をつければすらりと
赤い血はまだ流れ落ちるのでしょうか
いいえこの白い手は萎んで干からび
このまま大地に溶け込むの ....
好き
縛られて 一生懸命
好き
言葉を信じて
好き
ずっとあなたを信じて
好き
やっと気がついたの
好き
なんて簡単に言える言葉
私が欲しかったのは
言葉 違う
心
....
キラキラとした日の光の中
私たちは真っ黒な服を着て歩く
眩しくて目が開けていられない
道は真っ直ぐあの方の元へ
皆無言で手に持った鞄を握り締めて
会場に着くと見覚えのある人 ....
洒落た洋風の花をあしらったカップには
艶やかな赤紫の液体が揺れておりました
貴方はにこりと笑い、私にそれを勧めます
口に含むとロオズとラズベリィの香りが体に巡り
私は自身がお香になったかの如く ....
美しい言葉を並べても
長い文章を書いても
何もかもが伝えたいことと違う
お互い言葉で傷つけ合う
離れたほうがいいのかしら
忘れたほうが幸せかしら
会わない間に顔を忘 ....
大人であろうとしました。
考えて相手の良い様にと、一人で思っていました。
私は不安で寂しくて怖くて猜疑心を持ったまま
いつも笑顔で隣にいました。
何も聞いてこない貴方。
表現の下手な言葉が見 ....
貴方が此処にいて私の髪を撫でいじり
夕日は窓からうっすらと赤紫の光を私達に浴びせ
なんでもない日曜の穏やかな安らぎの時間
ゆっくり息をした 壊れてしまわないように
貴方の鼓動がゆったりと私 ....
手が震えた涙が出た
電話番号を押して でもその後何も出来なかった
暗記をして毎日押した番号を繰り返し繰り返し
押しては消し 押してはまた消した
あなたの記憶は消せやしない
今の私はそれで ....
この植物公園に薔薇の花が咲いております
あの日貴方と歩き回った道は今でも変わらず
芳しい香りを満たしております
貴方に抱かれることだけを想い
この日を待ち望んでおりました
後悔はしており ....
かき抱く貴方の体
そろそろなぞる
胸の上には傷跡が
心の奥にも傷跡が
つつと舌を這わせると
貴方の心はぶるりと震え
傷はぎゅるりとなき喚く
熱い吐息が重なりて
揺れる胸元 ....
お外へふらりと出ましたら
銀色波がざわざわと
私を飲み込みダンスを踊る
くしゃくしゃ身体は舞い上がり
ひっそり佇む月は言った
今宵十三お祝いに
あなたと一緒にダンスを一 ....
手の内には暖かい光
零れないようにそっと足を偲ばせ
カサコソと音を立てて落ち葉を踏めば
粉々になった葉はキラキラと舞う
貴方の言葉は輝く魔法
大事にしたいのに私は外からの声に
戸惑い心 ....
目の前の言葉は
私の見たくなかった言葉
知らなければ笑えたのに
顔は強張り手は震える
信じたかった疲れきってた
言葉は呪文元には戻れず
呪いはずっと心の底へ
不安嘆きの扉を開けて ....
熱に浮いた体が悲鳴をあげた
体がぽっきりと折れた拍子に
ごっくりと塊を飲み込んだ私
体中をソレは駆け巡り
ちょっとずつ侵食していく
手足の先が動かなくなった
髪の毛ははらりはらりと抜け ....
透明にて頬をつたい
ほろりと落ち袖元を濡らし
貴方の元へ行ければと
恋しき心彷徨い途方に暮れれば
能の面のようになっていると
囃し立ててた貴方が浮かぶ
嘗て泣くこと弱さと思い
感動悔 ....
紡ぎだされる現実は苦しくも
様々な色を添える
深紅が飛び散れば
花となり やがて枯れゆく茶となりて
貴方を包み
布はみるみるうちに思い込みにまみれ
煌びやかな虚栄がそこ此処 ....
茶色の髪がふわりと浮いた
振り返った貴方を私はみつめた
手を止めると言葉なくして
私と貴方は見つめ合った
余裕なんてなかった
ただこの時をゆっくりと噛締めて
やがてくる別れの予 ....
臆病だった だからこそ
裏切られるのが怖くて
消えてしまうの悲しくて
夢から手を離したら
とぷんと落ちて流れてく
後悔が 失望が
体中を駆け巡り
一生懸命力の限り
走って 追いか ....
厳しさも やさしさも 悲しさも
全てを含めた 表情が 心に響くの
離れても もう一生逢えなくても
傍にいたときよりも何倍も
心に思うことが
自己満足のために
迷いを紛ら ....
1 2 3
0.22sec.