すべてをわかった瞬間
羽根が風を駆け上がるように
あの空に溶けてしまうかと思った
それほど あなたの存在は鮮やかで
哀しいほどに遠かった

あなたが見つけた道と
わたしが求めた道は
違 ....
中学のころ
数式が嫌いだったので
教科書の中の
一番大嫌いなページをエンピツの先で突いて
そこから世界がどんなにみっともないか
のぞいてやろうと思った
穴から見えた緑の黒板は
やっぱり
 ....
揺れないブランコ
涙が流れても
明日が来るってわかっていた

いつも、苦しい方ばかり選んで生きてきた
この苦しみも、未来のかてとなるのかな

矛盾と疑問の中で
今日も私は足掻いている
 ....
つらい、と叫ぶ人だけがつらいのではない
うれしい、と微笑む人が本当に満たされているわけではない
すき、と言う人がいつまでもそばにいてくれる保証はない
きらい、と背を向ける人が常に素直なわけではな ....
近頃、歯向かわない言葉を使うことに慣れすぎて
本当は痛いことさえ道連れに
たとえ真綿の奥にこめられた刃に気づいたとしても
平然と
笑顔で
明日もキミの隣に座ることができる

近頃、トモダ ....
今この瞬間
僕らは忘れてはならない
僕らは記憶し続けなければならない
僕らがキーを叩いているこの指で
銃の引き金を引いている子供がいる
僕らが、アイ、を歌っているこの喉で
ヒトを殺せと叫ん ....
今夜も蛍光灯の光が恋しくて
都会の片隅で
人工の光を浴びに現れる

駆け下りてくる人影
坂道にカタカタ鳴って
わたし、知っているよ
手にしたビニール袋には
小さな石鹸と歯ブラシが一本
 ....
わたしはこの広大な大地の末端にすぎない
空を目指して大きく強くならなければ
いつか刈られてしまう枝葉にすぎない

でも枝が幹となるにつれ
支えるものが増えていって
その重みに耐えきれず
 ....
でこ(8)
タイトル カテゴリ Point 日付
蒼の軌道自由詩3*06/7/1 17:54
のぞき穴自由詩706/6/30 19:55
ブランコ自由詩206/6/28 12:39
その背中に向けて自由詩3*06/6/25 11:23
コールライト自由詩306/6/24 18:24
ヒトとヒトと、鉄の雨自由詩606/6/22 9:04
夜光虫自由詩406/6/18 20:22
太陽の下自由詩506/6/16 19:25

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