とかく、そのフォームの美しいこと。
 僕は退屈になるとよく相談したものだ、
 ねえドリー、君の肺癌以上にかっこいい死に様ってあるかな
 ドリーはヤニが浮いた歯茎を扇子で隠して
 腐るほどにあ ....
 君はどうして台所で食事しているのか、幼心に不可解だったが、幼心に聞いてはならないと、私は、知って、いた。
 
 雪の降った日、病弱な私は靴を隠され外に出れなくされていた。
 家の者 ....
   半熟卵の茹で時間
   花ふきんの縫い方 
   幽霊は鉄塔を登るということ
   君に教えられたいくつかのこと
   学校でも新聞でも初めて体内を往来した光も
   教えてくれなかっ ....
よく覚えていないが
知り合いの知り合いが盲いたそうだ

その機には親族が集い
里芋や菊の花を毟ったものを
軽々しくさっくりと揚げた

盲いた知り合いは油モノは苦手だったが
その日だけは ....
風呂とトイレが一緒になっている家が嫌で少々値は張るもののちゃんと風呂トイレ別の部屋を借りた

      ***

周囲はユニットバスで充分事足りると言うのだが
僕は満足している
こうやっ ....
唇の皮を剥く癖が幾つ夜を重ねても直らない

横に居る誰かの顔色を窺って
「飽き飽きしてる」
と言われるのを怖がっている
こちらもそう言ってしまいそうだから
窺っている

ほの白い布団
 ....
錯春(36)
タイトル カテゴリ Point 日付
ドリーは吸殻を投げる自由詩1007/5/19 23:29
おきてなくこの自由詩207/5/17 22:40
鉄塔を登る幽霊自由詩607/5/14 2:05
陽が沈むころ自由詩407/4/30 23:40
自由詩1*05/11/3 4:42
仕様の無い癖自由詩2*05/11/2 4:02

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