とめる、もの
今こころにあるもの
何もないので 何もかけないのであった
生み出せない まずしいこころ
休めば また いきられると おもった
わたしは怠惰に 恐怖する
しゅくしゅく、しゅくしゅく
ちぢれを生みます
細かな襞をやわらかな手付きで
ほぐします
こわばったちぢれは
はじめ、
抵抗し
やがて、
....
沁みが
できた。
まっさらな大理石の
滑らかな肌の上に。
振り絞って
絞って
もう出ないと思った。
ここが!
ここが!!!
切ないの。
吐き ....
寒い、
寒い、
灰色の海の底にいるようだ
そう、
あの日本海に沈む
手に入らないのなら
私が消えて、
傷跡をのこしてやりたい
少しでも
記憶に残る ....
どんなに思っても、それは私の内だけ。
だから、察しないでください。
どうか、気付かないで下さい。
おねがいです。
私が心を決めるまで、知らぬ振りを。
おねがいです。
....
内に、なにかもったりとした
存在がいる。
それを意識していると
胸のあたりがうずうずとして
しょうがない。
うずうずが、とれないから
悲しくなってきてしまって、
どうしようもない ....
或る者は 発信し続け
或る者は 受信し続け
彼の行為は 果たして
相互となりうるや
発し続ける者は 受ける事あたはず
受け続ける者は 発する事あたはず
主張する ....
見えないところに あなたはいて、
私には とうてい 届かなくて、
どうして そんなに遠くに行ってしまったのか、と
考えてみたら、
ごめんなさい という言葉が落ちてきた。
....
いつも 無 をこころがける
そうすれば 何 も感じずに
せかいは すすんでいくと
思っていた
じわじわと 心が麻痺していく
のを
じっ っと静かに感じていた
....
どうでもいい
どうでもよくない
理解されたくない
理解してほしい
なんだか
なんだか
若々しくって
苦々しいわ
気のない振り
でも気がある
すべては手管
すべ ....
空気が堅くなってきた
橙の夕暮れは和らいで
ちりりと妬かれることはなく
浅冷えする温度
羽の端でさらりと
腕に触れてゆく
時計の中に針が一つしかなくなる時
....
私はIDDMで、
解りやすく書けば一型糖尿病だ。
日に4回のインシュリン注射で命を保つ。
以前、眠っている間に無自覚低血糖を起こし、
意識を失った。
つまりは、脳に栄養がいかなくなってと ....
そう、処置された者達。
醜いか
否
美しいか
是
その身に抱えられた2つの半月は
常にその者達の所有となり
つまりは
人から、空へ。
大激痛と塩辛い水によって
形成 ....
どうしよう
どうしよう
今の私が手にしているものの中で
どれだけの
真実があるのかって
考えてみたの。
愛情51g
憐憫23g
呆れ21g
・・・ ....
きみは
どこにいるのだろう
ほんとうは
そんなこと
どうでもいい
いきていてくれれば
それだけでいい
いつも
いつも
ねがっているよ
きみが ....
決定的な
絶対的な
欠如とは
何だろう
この身に
この心に
足りない
ものとは
なやんで
かんがえ
真面目に
探してる
こたえが
どこにも
なくって
くるしい ....
いま
凝結するように
わたしは
心の芯から
底冷えを
自身が震えるほどに
冷えてゆく
何もかもが
沸点を迎える
世界の中で
急下降する
36
35
34
33 ....
すべてが
確かで、
すべてが
不確か。
すべては
一自己の重複によって
構成され、
他自己無しに
存在は
赦されない。
すべては
多重 ....
霞み行く
爪先に
躓く
恐れを
薄れさせ
遠い先を
見据え行く
手をのべて 蜘蛛つかまんとて 背伸びをし
{ルビ雪花糸=きらいと}に触れ 乾涸びてゆ ....
腐り融けたレタスのように
鬱血した空気は
身に纏わりついて
無理矢理くちびるを
押し開けて侵入し
息を詰らせた。
肌の上に
じっとりと停滞する空気に
....
地元の海を見に、帰ります。
海岸にはいろいろなものが流れ着いていて、
それらを愛でに帰ります。
磨かれた硝子、
滑らかな流木、
色巻貝の中心、
秘密の詰め壜、
....
わたしは、かわらないでしょう。
きみは、かわるのでしょう、
その差をうめられることなく、
われらは、はなれてゆくでしょう。
とうとつなせいてんに、わかれをきめて。
どれほ ....
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