偽りの花園で彼は笑いながら踊り狂う
どぎつい照明の下でひとときの快楽に酔いしれたふりをしながら
客席に目を向け品定め
彼には真の美徳よりも大切な金蔓からいくら金を搾り取れたか・・・
ということ ....
職場の昼下がり
パートのオバチャンが仕事の手を休めてコックリコックリ
やりかけの仕事目の前にあるのにまるで仕事してるように見せかけておいて
目を瞑ってまさに夢のなか
目が覚めても上司の目の前で ....
例えば既存のメディアにたいしてフェイクニュースだと叫ぶ
実業家で政治家がいた
アメリカの国民たちは皆それを信じて彼を大統領に押し上げた
彼は巧みにSNSを操り
国民を分断し
困っている人々を ....
まったくトンチンカンな解釈に
「そういう捉え方もありますね」
感想を言って貰えるだけでありがたいと
できるだけ優しく受け答えしてみる
内容とはまったく正反対
本当は違うのになぁと内心は思いな ....
吐き出された二酸化炭素
無色透明な

曖昧で
生まれたてのカタチのまま現れた
まるで無意味かどうかさえ
わからなくするみたいに

白紙原稿にお行儀よく座り
次の仲間を待つ
それは全 ....
光を求めていた頃には
同じように光を求めて近づいてくる友人ができ、
諦めや失望に囚われていた頃には
同じように諦めや失望に囚われた友人が寄ってくる
なんとも不思議なこともあるものだ
まるで虫 ....
むず痒さを覚えて携帯の画面から顔を上げた
どうやら黒くて丸い小さな虫が
頭蓋骨の内側を這い回っているらしい
仕方がないので虫を追い払う代わりに
もう一度携帯の画面に向き直ってWordアプリを開 ....
どこか遠い所へ私も行きたい
誰も私のことを知らない外国へ行きたい

何故だか心がギュッと痛くなる
まるで真っ暗な世界に1人置き去りにされたような

そんな気持ち
どこか遠くへ生まれ変われ ....
暗闇に浮かぶ顔の輪郭
やけに高い鼻
落ち窪んだ眼
弛みを帯び俯き加減で
暗い表情のようにみえる
皺は寄りやけに年寄り染みていて
年輪ばかり刻む
深刻な風でいてその真意
はかることのでき ....
とっぷらこ
とっぷらこ
てんてんてん
くちなしせいじんがわらったよ
だあれもしらない
だあれもいないばしょで

しらしらしらしらしら
なにかがおちる
なにかがおっこちたよ
ちいさな ....
砂糖がスッと溶けてゆく
複雑に絡み合い頭悩ませてた何もかも
さらりと溶けて柔らかに包む

〝私はここにいてもいい〟

着地しようとしてすっ転んでも
優しい笑顔あえたから
貴女の笑顔あえ ....
気づけば私の隣には誰もいない
誰も彼も嘘っぱちの仮面被り
煽てたり冷やかしたり蹴落としたり
それは神経という神経蝕み
徐々に体の自由を奪う麻酔
頭のてっぺんから足のつま先まで痺れさせ
動か ....
大きく息を吸って吐き出す
なまあたたかな
何だか嫌な匂いが鼻についた
顔を背けて息を止めたら
何だか時間まで止まったように感じた

こたつの上に置かれたティッシュを乱暴に引き抜いて
思い ....
目新しさや物珍しさに惑わされて
若者はぐんねりとねじ曲がった世界で息をする
声高々に荒げて語られるのは
コガネ色したメッキを被せた紛い物
メッキが剥がれ落ちればただの鉄屑でしかないのに
本当 ....
ワタシガオカシイのか
タニンガオカシイのか
もはやワカラナイ

嫌な顔され
挨拶も無視され
イヤミばかり言われ
訂正する書類をろくに説明もされずにドーンと机に置かれる
受けたばかりの仕 ....
どろりと鉛のような黒
固体が液体に変わる前のあの嫌らしい柔らかさ
便器の裏に知らぬ間にべったり張り付いた排泄物みたいに
鼻をつくような匂いを漂わせながら口の端を歪ませる
「ここはどこだ」
ど ....
届かぬ声に喘ぐ日々
言葉を尽しても尽くし切れないなら
きっとその言葉は力を失っている

軽く舞い上がったままふわりと落ちた一枚の無地のコピー用紙
沢山並べたはずの文字がいつの間にか消えていた ....
少女は涙を流した
涙は薄紫色の水晶でキラキラ光りながら
紅潮した頬の上を伝い落ちていった
少女は強く握った拳でゴシゴシと目を擦った
擦られた瞼はたちまち赤く腫れて分厚く垂れ下がった

やが ....
とある夢の国で
子供を無視して自分のところへ
着ぐるみが来てくれたと喜ぶ大人

なんと大人げない
周りは子供の母親が割り込んだからだと正当化し称賛するけれど
母親は着ぐるみがいることに気づ ....
誰かを赦すことが蔑みや嘲笑の的となり
誰かを許さず非難することが賞賛や奨励の対象となる

逆さまに吊るされた男が
哀れみを含んだ瞳で私を見つめた
男は足首を2本纏めて荒縄で縛られ
両腕は下 ....
喫茶店の硝子張りの扉
目を向けると額縁のように切り取られた風景
風に揺れ、囁く街路樹
此方側見て往き過ぎる白い傘を差したご婦人
足早に走り去る車体は白く光り眩しささえ感じる

忙しく流れゆ ....
あなたの感性はわからない
抽象的過ぎて理解し難いと云われれば
そうですか
それならそれでいいですと答えざるおえなくなり扉を閉めた
鍵だけはかけずに

自然と生まれ出ずる言葉は四方八方に飛び ....
遠くで誰かが泣いていたら
そっとそばに寄り添って慰めてあげよう

ただ横にいるだけでいい
何も喋らなくてもいい
喋らせなくてもいい
君の涙が目と頬の間で乾くまでじっと待つよ
君の胸深くま ....
疲れ果て家路についた途端
玄関の上り框のところで座り込む
今日の収穫物を大量に詰め込んだ
買い物袋を投げ出して

まるで萎んだ風船
力は抜け怠惰に体を床と壁面に預け
微動だにせず蹲る肉塊 ....
うずくまることばたち
原稿用紙の上に並び
ただ黙ったまま日の目を見るのを待つ
薄いビニール袋のなか息を凝らし
どこか遠くへ旅して
誰かの目に留まるのを今か今かと夢みる
日が暮れてまた新しい ....
硬い殼に閉じこもりじっとしている
ダンゴムシのように背中丸めて蹲りながら

外環からの刺激は毒だ
抽象的な光や記号は頭を混乱させる
より明確な
より鮮明な形が欲しい

太陽光線を長時間 ....
苔むした頑強な石壁は
まるで全てを否定するかのよう
密閉された空間で闇は蝕む
どこから漂ってくるのか
鼻につくような死臭
夢みたすべてを否定するように

まるで白い点のように見える光は
 ....
硬く閉ざされた青い木の実
指先で摘んで手のひらで転がすようなもの

いたずらに弄ばれて
呆ればまた摘まれて
そのままゴミ箱のなかへと放り込まれる

紙屑のシーツに包まったまま朝を迎える
 ....
I also want to go somewhere far away.
I want to go abroad where no one knows me.
For some reason ....
僕らは涙を堪えてやっと辿り着いた
それなのにまるで紙屑のように
クシャクシャに丸められて捨てられてしまう
何の躊躇いも造作もなく

僕たちは何のために生まれ生きてきたのか
再び涙が波となっ ....
栗栖真理亜(533)
タイトル カテゴリ Point 日付
偽りの花園自由詩1*25/2/11 9:26
ありふれた日常自由詩2*25/2/10 18:11
自由詩2*25/2/10 9:26
堪える自由詩1*25/2/10 9:21
誕生自由詩025/2/9 14:44
自由詩2*25/2/9 8:23
虫の殺し方自由詩125/2/8 23:27
遠くへ自由詩125/2/8 10:59
輪郭自由詩125/2/7 23:30
ぼくとくちなし自由詩125/2/7 23:04
まほう自由詩125/2/7 10:04
振り返り自由詩2*25/2/6 22:39
生物自由詩125/2/6 22:34
贋金自由詩3*25/2/6 0:42
フガイナイ私。自由詩1*25/2/5 21:52
ナニモノ自由詩2*25/2/5 21:49
真心自由詩225/2/5 0:10
水晶自由詩225/2/4 20:55
大人げない自由詩025/2/4 20:48
吊るされた男自由詩3*25/2/3 23:20
パラレル自由詩0*25/2/3 20:17
存在理由自由詩1*25/2/3 20:12
見守る自由詩1*25/2/2 22:23
しぼむ自由詩0*25/2/2 19:39
ことば自由詩0*25/2/2 19:31
クローズド自由詩125/2/1 20:09
夢遊する物体自由詩225/2/1 19:14
木の実自由詩1*25/2/1 19:08
Far away伝統定型各 ...1*25/2/1 15:23
黙示録自由詩0*25/1/31 20:03

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 
0.27sec.