植物園前で年配の女性に声をかける
戦争法案反対のビラを渡して署名もしてもらうためだ
「もしよろしければお願いできますか?」
しかし、女性からは歯切れの悪い言葉が返ってきた
「戦争法案反対い ....
光満ちて
路面はキラキラ輝き
昔の夢は現実となる
労苦さえもろともせず
苦痛さえ楽しみに変える
頑張りはかたちとなり
辛ささえ吹き飛ばして
心から笑えるような
こんな日がやっときたのだ ....
ひとが笑ってる
なにが楽しいのか
なにが可笑しいのか
わからない
ひとが笑ってる
指を指して顔歪めて
白い目付きで
腹を抱えて笑ってる
色とりどりの光と人混み
やけに上昇した体温と匂いに押されながら
僕は自転車に跨りながら泳ぐ
目的地はやけに遠く
岸にたどり着くにはやけに重量のある波に
ぶつかり続かなければならない
....
別に人生に期待している訳じゃない。
好きなことに打ち込む何かもない。
とにかくただ生きているだけ。
大きな夢を持っている訳じゃない。
分が悪いのはいつも同じ。
素晴らしい才能もない。
ーだ ....
悪いことが起こっても
誰かが悪さをしても
時間が経てば結局は忘れてしまう
頭の片隅
どこか心の奥底には残っているはずなのに
その時その場所で起こった事件に悪態ついて
また新たな事件 ....
ちょっとした言動にも青筋立てて怒り出す
本人以上に他人に礼節を重んじる
自分の意に反すれば騒ぎ立て
特定班だと個人情報を拡散する
正義の矛先を他人に向け
自分は何も間違っていない
善いこと ....
碧い絨毯踏み締めて空と海とがひとつになる
流れ往く時間が軟かな日差しに温められて
私の頬を撫でる
私は風になる
汐の薫りを纏う風に
ゆったりと優しく笑う貴方の顔が
私の記憶の奥に忍 ....
定時制高校生にとって憩いの場である図書室で
まだ柔らかな十代の心は凄まじい音を立て壊れた
国語教諭は自身が受け持つ生徒を【救いようのない輩】だと
〝永遠にさようなら〟
同じく嘲笑う図書 ....
白菜の葉についた青虫をそっと手袋をした手のひらに乗せた
ごつい布越しからもわかる赤ちゃん特有のプニプニした触感
そっと地面に下ろしたとたん
待ち構えたように隣の年老いた男性が足で何度も踏みつ ....
白い砂浜に打ち上げられた私の骨はどこへいった
涙の塩と苦みとが私を溶かして波間に漂う沫となる
瞳に映る最期の夢は果てしなく透き通る私の髓液の奏でる唄
煽られて根拠のない嘘を真実だと信じ込んで
若者は古惚けたpantsのポケットに手を突っ込む
イヤフォンを両耳に突っ込んだまま
爆音で自分だけが好きな音楽を聴いている
彼の遥か真上を横切る白 ....
中学時代に学力塾という学習塾で
塾で仲良くなった友人と
その友人を取り巻くように塾生達が
机の上に広げられた歴史教科書を
熱心に見つめていた
「どうしたの」
不審に思った私が友人に問い ....
今が平和(しあわせ)だって本当に言えるかな
耳も目もすべて塞いで
知らないフリして
メンドクサイことは全部放り出して
命すら国に任せて殺りたい放題なんてそんなのホントに平気なの
脅されて ....
職場の連中はお偉い方ばっかりだよ
非正規社員同士でいがみ合って上司にコッソリ告げ口してる
家の自慢をするのが気に食わないって?
少し鼻に付いたって何事もなかったように振舞うのが大人というもの ....
君の横に滑り込んで微笑みを振り撒いた
それなのに君は知らんぷり
窮屈そうに席を立って受付の紙を覗き込む振りしてる
どんなに親しく話しかけても眉間に皺寄せて答えは上の空
どうして伝わらないこ ....
ゆったりとした音楽
慌ただしく鳴るカップ
霞んだ間接照明のなか
忙しなさとスローとが交差する
人の話し声はやがて子守唄となり
瞼を重くする魔法
誰もが他人には無関心でいられる
....
成功したら見えなくなる事もあるよね
成功したからこそ見える事だって
曇り空目指してがむしゃらに昇ってゆく
そんな人生も悪くない
地べたの蟻を踏みつけながら
たった一度きりの人生
夢 ....
小さな息
スッと吸って
モジャモジャのこころ
バッと吐く
90%の読者が
たとえ敵でも
10%の真実を
みつけたら
それはかけがえのない
たからものです
ことあるごとに抽象的でないものを抽象的だと文句をつける
それは表現てあって抽象ではないとなぜわからないのか
嫌がらせがしたいだけなのか
はたまた節穴なのか
人の詩を指差し笑えばそれでいいと ....
二億ドル払うと宣言したとたん二億ドル要求された
日本人の命と引き換えにテロリストにケンカを吹っかけ
逆に標的にされ泥沼にはまる日本
あくまで人道支援だとしどろもどろに言い訳しながら
もし本 ....
いつの間にか会話は盗み撮りされて
裁判と云う公の場に曝される
弱い立場を守ると云う建前で
発言は人工的に歪められ
恐れは怯えに変わり
人間不審に陥らせる
職場の雰囲気は凍てつき
....
まだ幼い僕の夢は激しくうちつける雨に耐え
その雨露に濡れそぼった蕾を大きく揺らして
力強く赤い両腕を拡げた
黒々とした顔を覗かせていた雨雲
その身を真っ二つに切り裂くような
熱い日差しを ....
「障害」もいまやカジュアルになりました
いじめに遭えば障害者疑惑
転職を繰り返しても障害者疑惑
「生きづらさは貴方の特性」
コミュニケーション能力否定され
自己の責任であると認識される
....
浮遊する染色体
活性する細胞が規則正しく時を刻む
活きているという実感
身体の隅々で感じる悦び
あらゆる毒菌が精神を蝕んでも
駆け巡る循環液の流れを止めることは出来やしない
脳 ....
僕の足元で光る色
渡る度に染まって僕を元気付けてくれる
時には喜びの色
時には哀しみの色
人それぞれの人生を歩いてゆく
役と云う七色のマントを纏って
文化は壊されては再生されてゆく
いわば呼吸みたいなもの
足早に過ぎ去り知らぬ間に消え去る
時の波打ち際
儚く消滅する泡は新しい記憶によって
誰彼の意識もなくまた再生されてゆく
既存 ....
闇を祓え
夜よ明けよ
禍いを祓え
災害を避けよ
全ての苦悩は
貴方の瞳で溶けて
一筋の光となる
情熱と冷静の間に挟んだピンクのリボン
彼女の髪の上で可憐に揺れるレース
まるで優しさを小さく包み隠して
眩しい日差しのもとでかしましく笑う
目を凝らしてよくみてごらん
メリーゴーランドの馬車 ....
ふたりは出逢いそして罪を犯した
償いきれない大きな過ち
それでもふたり赦しあえばまた貴方と巡り逢える
何も知らない無垢なままで
天使のように純真な子どものように
苦しみからも憎しみからも ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
0.3sec.