白い壁の汚れが目につく
蛍光灯の光が淡く床に注いでる
整列したソファに座る
他人の名前が呼ばれる時間が流れる

雑誌のページをめくる音がする
咳やくしゃみの音
時々イビキが静けさを破り
 ....
知らないから登れた山
知らないから騙される
知らないから言いなり
知らないから嫌悪する
知らないから攻撃する
知らないから傷つけた
知らないから全然平気
知らないから奪われる

知ら ....
鏡に映る古びた姿は
草臥れているのに笑う
鏡の向こうに新しい影が現れ
私を手招きしている

常に変化している世界で

見た目から変える
髪型を選ぶ
新しい私が
この身体の中
目覚 ....
クマは洞穴に沈まない
昨日は人間が飼う番犬を食らった
柔らかい内臓の味を覚えた
眠らなくても餌がある
進化系熊が爆誕した

私はうもうに包まれマットレスに沈んだ
昨日愛犬のマロンが死んだ ....
錆びた鉄格子の向こうに

月明かりが望みの影を作り出している
冷や汗が滴り床に小さな地図を描く

これは出口への暗号だ
誰も読めない

壁が息をしている

湿ったコンクリートの肺が
ゆ ....
目覚めて時計を見る
2:30
まだ夜だとため息出る
近隣の家からいつもの爆音が聞こえる

3:00
時の流れが高速に感じる
静けさの繭に包まれる

4:00
夜明けを思う
不意に ....
忘れた頃にやってきた
なす術もなく
崩れるままに
パニックが生まれる

数々の教訓
忘れないで
どうか
備えていて



{引用=
楽曲は下記から聴けます
https:// ....
明かりのない地下に下りていく
睡魔が両手を広げて待っている
言いなりになって体投げ出す朝

今日の予定を注意深く確認して
いなくても大丈夫と判断したら
仮病を使ってあとは布団に潜る

 ....
もみじの赤のグラデーション
花よりも鮮やかに
寒い空気を温める

ひとりよりふたり
ひとつのポケットの中
つないだ手

知らん顔して
ふいに手を引く
はじまりの魔法
一瞬で体ごと ....
アサリの砂抜きをしている時
舌のように貝殻からはみ出す
足を見ると食欲をそそられる
ちょっとセクシーなのもいい
伸びしろみたいなニクいやつ

短い足で遠くまでは行けない
けれど移動する時 ....
明るい方を見上げたら

淡い色で照らしてる
夜に深い影をつくる

自分くらい自分の言うこと聞いてあげよう
休みたいこと
食べたいこと

影が踊る
Adoみたいに
月が見ている
 ....
親の上に胡座をかく
言い訳ばかりしている
自分のために生きることが
どういうことなのか知らない

親とは違う類
進化したと思うけれど

搾取される存在に変わりない
今すぐ立ち上がり自 ....
正しい不正解
妄想みたいな過去
嘘みたいな現在
知りたくもない未来
間違った正解

やわらかく挟まれている
誰かが決めたあるべき姿
安心を得るために着ぐるみ着て
本心ゼスチャーしても ....
時間は川に流れ込んで
海に注がれていった
思い出は沖の方の
船が網に集めている

オレンジ色が海面を揺らして
波の音がだんだん寂しくなる
水平線に飲まれていく太陽
思い出を吹き飛ばす風 ....
あなたが指輪を外す仕草に
嫉妬と優越感の混じった
欲情が込み上げる

ギター掻き鳴らすみたいに
あなたを掻き鳴らして
クライマックスにはいかせてあげない

熱を帯びるほどに
冷酷な気 ....
生まれたくなかったかもしれない世界に
大きな泣き声で
生まれてきたのだから
つらいことがあったら
思い切り泣けばいい
そんなことを
普段忘れて固まってしまう
ツボに思い切り指を食い込ませ ....
どこへ向かうかわからない駅で
本当にひとりになったとき
何も信じられなくなったとき
ひとり遊びしながら電車に飛び乗った

お父さんを演じる
お母さんを演じる
子供を演じる
僕は私はここ ....
走り出す
そして飛ぶ
逃げた日々を飛び越え
選択する前に戻れたら
現在地は変わってた?

私たち透明になって
過ごしてきた時間の中
遡っていく
タイムリープ



{引用=
 ....
リモート会議でミュートする
切り離された静寂に
妄想に近い想像が被害的

意見を聞かれてしまったと思った
集中できずに上の空だった
あまり関係ないと油断した

答えられずにミュート
 ....
落ち葉
散った花びら


キャンバスに並べてみると美しい

失ったような気がしても
与えられているようだ


{引用=
楽曲は下記から聴けます
https://youtu.b ....
齧って初めて知った事務の味
同じ林檎以上一心同体未満
従い先回り責任はワタクシに

黒子みたいに
忍者みたいに

齧った林檎が海上を滑る
同じ速度で海底を移動する
林檎が沈んだ時にキ ....
スターターピストルが鳴った
言葉がフライングしても
やり直そうとしない
怒号や罵声が飛ぶ
失格になった
おかしな未来がゴールで揺れている

一度発した言葉は
なかったことにはできない
 ....
ブォーンと唸る吸引音
君は戦場にいるみたいだ
急に居場所をなくす僕
いつもよりヒステリックな音に聞こえるのは
気のせいかな

掃除機襲来
空いてる部屋へ
右往左往

怒ってる?
 ....
タップしたら入れる世界で
羽根を伸ばしても
影に溶けている現実が
どこまでも追いかけてくる
放っておいても
いつかは向き合わなければならない
笑ってしまうほどの深刻さが
滑稽だな
 ....
土曜の朝
夢の中で計算していた
資料の動画を作成していた
まるで休日出勤

休みなのに
仕事のことばかり考えてる
好きかと言われたら
そうかもしれないし
違うかもしれない

心は ....
昔戦場だった野原に
ススキが生えている

百姓なのに雇われて
怖がりながら
斬られて逝った命たち

風でススキが揺れる
手招きみたいに
たくさんの無念が

教科書には載っていない ....
泥水に塗れたいと言いながら
肩書きを武器にしようか迷う
そんなあなたに
ふと愛想が尽きた

ニセモノだった
ファッションとして
上手く着こなしていただけ

辛酸舐めた人間を知ると
 ....
最後に君と会った日
別れた後で泣いた
もう二度と会えないことを確信したから

いつかはもう来ない

命が消えてしまう
どうして
子供みたいに問う
どうして

君の写真を見ながら
 ....
地球観測は地上から行える
月と星の下で地球を見下ろし
地球のヌードを通り越して
植物の種類
光合成の程度
土の種類まで判別して分析する

ドローンで配達が当たり前
今日も通行人を避けて ....
(生きている)

前にしか進めない
立ち止まっている時も
一方通行の時間に乗って
細胞を殺しながら
生きている

乗り越えれば乗り越えるほど
壁は大きくなってゆく
問題も難しくなっ ....
(534)
タイトル カテゴリ Point 日付
待合室自由詩425/12/16 12:34
知らないから自由詩7*25/12/15 12:47
イメージチェンジ自由詩825/12/14 12:49
死と眠り自由詩625/12/13 13:37
脱出自由詩825/12/12 12:25
夜明け前が一番眠い自由詩6*25/12/11 12:36
Earthquake自由詩6*25/12/10 12:37
地獄をサボる自由詩6*25/12/9 12:31
はじまりの魔法自由詩625/12/8 13:25
伸びしろ自由詩525/12/7 10:57
優しさ自由詩625/12/6 9:36
My Next Life自由詩4*25/12/5 12:35
本当を失っていく自由詩725/12/4 12:29
時と思い出自由詩8*25/12/3 16:11
仄暗い欲情自由詩4*25/12/2 12:38
泣きツボ治療院自由詩1125/12/1 12:24
劇団海自由詩825/11/30 12:16
タイムリープ自由詩5*25/11/29 15:52
孤独の細胞自由詩4*25/11/28 12:44
拾い集めてきたもの自由詩825/11/27 12:36
誰かの秘書自由詩6*25/11/26 12:25
言葉が走る自由詩725/11/25 13:25
掃除機襲来自由詩5+*25/11/24 12:31
いまここ自由詩9*25/11/23 12:59
土曜の朝自由詩425/11/22 12:36
揺れるススキ自由詩8*25/11/21 12:41
ニセモノ自由詩425/11/20 12:31
またね自由詩625/11/19 12:26
数年後自由詩425/11/18 12:45
生きている自由詩625/11/17 12:39

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