貴方様の整理番号は115です
或る日突然に透明な空から降って来た
薄紫色のちっぽけな紙切れに書かれていた
鼻で笑ってポケットにねじ込んで終わりのはず
気がつけば
私宛の郵便物 整理番 ....
海の中みたいに
無人島みたいに
ゆっくりな
時間の流れで
いられたらいい
すぐに忘れてしまうから
いつでも想い出せるよう
写真を眺めたり
音楽かけてみたり
窓の外 緑を見上げたり ....
花の名前はちっとも覚えられない
愛情こめて土を耕し 肥料を入れ
慎重に種をまき 苗を植え
毎日かかさず水をやり
芽吹けば話しかけ
成長すれば喜び
花が咲けば私に贈ってくれた
何年 ....
してほしいことしか言えなくてごめんなさい
してくれたことが思いだせなくてごめんなさい
してあげたことが何にもなくてごめんなさい
してあげたいことが分からなくてごめんなさい
....
子どものころ最も恐怖したことは
便所に落ちることだった
汲み取り式だった
もちろんそんな呼び名は知らず
「ぼっとん」と呼んでいた
扉を開けると中は裸電球で薄暗い
スリッパを履く
木 ....
お椀くらいの落とし穴を
家の前に掘ったら
標的である妹や弟ではなく
母がこけて捻挫してしまい
こっぴどく叱られた
しばらくして
ほこりっぽい砂利道は塗装され
黒光りして変なにおいのす ....
肌寒いことよりも大きな雷の方が気になるの
落雷による停電の場合
コンピュータに深刻な影響が出ることがあるらしいので
お仕事は終わりましたか
二度寝の罰はお昼寝にしてください
二階建て文化住宅の
一階の端に住んでいた
雨の日は軒下で遊ぶ
家中の傘を持ち出して
白い塗装の 錆びきってぼろぼろの
鉄階段を カツンカツンとのぼっていく
赤い無地の
カサカサ音 ....
たかやは
じいじのひざうえで
はじけんばかりのえがおです
たかやは
おふろにいれられて
てあしをばたばたよろこびます
たかやは
ふとんによこたわり
あんしんそうにねむります
....
ホットミルクティのミルクが
クリープとか
メロディアンミニ
ではいけない
温めた牛乳じゃないと
白球の描く弧がごとく迷いなき魂の道標
エンドレス孤独な永遠深遠なる海の縁ほとばしる生命潜む死の影
際限なき日常終わり無き道の果て桜川
憚らず発言する暴言の数々人を刺す可能性について曖 ....
タバコキライ
目的地にあと2分で着くのに
歩きながら吸うのキライ
タバコキライ
ドライブの車内を煙モクモクにして
排気ガスだらけの空気と入れ替えるのキライ
タバコキライ
子どもの ....
朝から仕事上もプライベートも
些細な出来事でさへ不愉快なことが多く
非常に苛立たしい一日であった
イライラは帰宅後も続き
夕飯に何を食べたか
味はすでに覚えていない
風呂にでも入れば落 ....
イラクでバグダッドでパレスチナでチェチェン共和国で
今日も誰かが誰かを狂った正義のもとに攻撃する
撃たれ傷つくもの 自爆する魂の道づれとなるもの
理由もなく迫害され酸に皮膚を焼かれるもの
夢奪 ....
いつだってそう
幸せを求め 歩く
頭上の星は ただ瞬く
高く高く ずっと高く
born under the lucky star
ふりそそぐ無数の光
闇を切り裂いて
進む進む 希望の ....
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