わたしは黒いかもめ
貴方の後ろをついて飛ぶの

珍しいでしょう、黒いかもめ
貴方の影と同じ色

ああ
貴方の持つ自由の広さは
あの海原より広いのだろう
こんな小屋じゃ
魂が行き場を ....
雨が降りました
きらきら
赤く眩しい雨が
沢山たくさん降って
町も赤く染まりました

昔話です

貴女は笑いました
わたしはどんな顔をして
貴女の前に立つべきだったのでしょう
 ....
優しいぬくもりは貴方の証

もう世界は眠る頃なのに
帰る気配の無い貴方の
優しいぬくもりが無いと
わたしは眠れない

わたしから夜を奪った貴方の
優しいぬくもりが嘘だったとして
でも ....
空っぽだった器に
なみなみと注がれたのは
無色透明の愛というものだった
私の目には映らず
触れる事も出来ず
ただたぷんと揺れる様を眺めていた

ある日
無色透明な愛が濁り始めた
もう ....
貴方のお気に入りだった黒いマグカップ

貴方が居なくなってから
わたし専用になったの
だけど昨日の夜
彼女が手を滑らせて割ってしまった

粉々になってしまったなら
諦めもついたかもしれ ....
日記を読み返す
2年前のわたし
そこに生きていたの
苦しんで
もがいて
それでも生きていた

中身は変わったのだろうか
あの時と同じことで悩んでしまって
同じことで躓いてしまって
 ....
美しかったわたしを今はもう誰も知らない
それはとても良いことだ
だってわたしは彼らの中でもっと美しくなれるから
いかに話を盛りつけるかは自分次第なのだから

美しかったわたしを今はもう誰も知 ....
膨らんだ夢がわたしを喰らう
その大きく赤い口で
ガブリとひと口
鋭い歯が見えたでしょう
あれで傷をつけられてしまったら
もう誰も立ち上がれないわ

震える手を隠す必要なんて無いのに
貴 ....
貴方の音が聞こえるこの耳は
特別大きい物じゃないけど
とても便利です

貴方の不安も幸福も
知ることが出来るから
とてもお気に入りなのです

貴方は嘘が上手で
口も達者だけれど
貴 ....
自由に首をつられた貴女の
瞳の中でパーティーを
このリズムなら踊れるでしょう
手を取り合ってフロアの中心へ
ゆらゆら揺れる手足には
綺麗な宝石を飾りましょう
ネックレスをしていた場所には
 ....
君の心をピンポンダッシュ
犯人は分からないだろう
でも、確実に
君はそれが誰なのか気になってしまう

君の心をピンポンダッシュ
僕はただの片想いを
少しでも面白く良いものにする為なら
 ....
貴方は悪者
平穏を乱す者

その自覚があったからあんな事しちゃったんだよね
黒い銃は現実を切り裂いて
阿鼻叫喚の宴を引きずり出す
それを嘲笑って
私の手を引いたあなた

俺は悪者
 ....
正しいコードを押さえて
歌う歌は希望のものじゃないといけない

先生が言うんだ
何度も 何度も
もう耳にタコが出来てしまったよ

僕は君ほどにギターは上手くないし
才能もないから音楽家 ....
君の胸元で十字架が揺れる
神様の創ったという楽園はもうすぐだよ
だって子供たちの笑い声が聞こえる


カビの生えたパンを大切そうに抱いていた頃は
幸せというものが此処にはないのだと信じてい ....
糸の切れた人形の
瞳はガラス玉
投げ出された四肢に
絡みつく子蛇の
分かれた舌先が味わう
花の蜜は
右が苦くて左が甘い

人生の味よと誰かが言った
人形が薄く笑う夕刻の
一番星は青 ....
意味のない涙が
また頬に道を作った

定点カメラで観測する貴方の庭は
わたしに季節を教えてくれる唯一のもので
若葉が鮮やかに揺れている
太陽に向かって咲く花は
目に沁みるほどに黄色い
 ....
さぁさ、おいでよお嬢さん
見たくてたまらないって顔を騙す必要はないさ
さぁさ、おいでよそこの紳士
上辺だけのお遊びなんてもう飽きてしまっただろう

パッとライトがついて見渡すテントの中
わ ....
ソファの下に隠れていたジグソーパズルのピースが一つ
綺麗な青のそれはいつかのパズルの空

わたしは貴方というパズルのピースに成れているだろうか
複雑な絵の貴方を構成するピースの一つに
真ん中 ....
赤いボールペンばかりインクがなくなっていく
これでもう4回目の買い物
忘れない様に赤のインクを握りしめてレジへ
研修中のお嬢さんは
奇妙な顔をして作業をこなす

3つパックのプリンと無糖の ....
君笑う 秘密の庭の ヘビイチゴ

猫の子の 変わる目の色 恋の色
ドクイチゴのジャムはどうですか
焼きたてのパンにぴったりです

あの日貴方にぶたれた頬は赤く染まりました
初めての衝撃から幾回も繰り返された蛮行は
わたしをわたしにしてくれました

一瞬 ....
迷子のアリスの足跡は
ぐるぐると同じ場所を辿る

寝ぼけたイモムシが躓いても知らんぷり それとも気付かない?

紫の花が垂らす甘い蜜も
今のアリスの気をひくには足りなくて

ガラス瓶の ....
真っ白になった心は柔軟にわたしの体へと帰ってきた

どんな形にでも変化をするのだから

彼のソレとピッタリくっついてくれても良かったのに

彼の穴にピッタリ嵌ってくれれば良かったのに

 ....
卯月とわ子(113)
タイトル カテゴリ Point 日付
ノワール、ノワール自由詩017/9/16 16:14
自由詩417/8/15 16:14
ぬくもり自由詩117/8/3 17:19
溢れる愛自由詩117/7/27 18:21
サヨナラ貴方自由詩117/7/25 11:46
日記自由詩117/7/21 16:18
美しかったわたし自由詩117/7/12 16:57
夢の口自由詩017/6/22 16:26
6月の貴方自由詩417/6/6 15:58
かもめ自由詩217/5/26 14:13
ピンポン自由詩117/5/15 18:45
Bk自由詩117/5/8 21:33
夢の話自由詩117/5/7 18:32
憂鬱自由詩217/5/7 18:17
蛇と人形自由詩417/5/6 19:31
箱庭自由詩317/5/5 14:35
ショーの終わり方自由詩217/5/4 21:34
一人ぼっちのピース自由詩117/5/4 10:07
初心者のための赤自由詩417/5/3 15:10
午後三時俳句017/5/3 13:12
after breakfast自由詩317/5/3 9:46
アリスは迷子自由詩217/5/2 13:00
漂白自由詩217/5/2 9:25

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