僕の見ている世界は
僕の頭にしか存在しなくて
僕の愛する人々は
僕の見ている幻だろうか
本当の僕は
得体の知れない形をしていて
ひとりぼっちで
薄暗い緑色の中を
漂っている ....
僕は八月のサナギです
立派になるつもりでいました
とっくに羽化の時期は過ぎて
まだサナギのままでいます
大人になったら
空を飛べるようになったら
昔はそんな事を友達と
....
「傘なんか要らなかったね」
そんな風に笑っても
どこか気分が沈んでいるのは
心の霧が晴れていないから
空から覗く光が見えても
未来の事が分からないから
....
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