日本文学盛衰史
高橋 源一郎著
出版:講談社
ISBN:4-06-210585-3
発行年月:2001.5 本体価格: \2,500

 この600ページ近い大冊を書評するのは、個人的に ....
☆萩原隆詩「氷海」の場合




白い皿の上で
蟹を解体する

節という節をへし折り
甲羅を割り
白い肉をせせり喰う
朱金色の脚の内側を裂き
固いはさみを砕き
脳味噌をひらき ....
言葉を使いすぎだ。
「以心伝心」というものはございます。あります。
「思っていることは言わなきゃ伝わらない」「人の考えていることはその人にしかわからない」とか言います。
(注:ここでは、「言葉」 ....
「わが青春の詩人たち」三木卓著 岩波書店 ISBN【4-00-002642-9】\2,500

 本を読んでいて、巻末に著者年譜があると、いつも、現在の自分の年齢にあたる部分を熟読してしまう。この ....
☆立原道造「さびしき野辺」の場合





いま だれかが 私に
花の名を ささやいて行った
私の耳に 風が それを告げた
追憶の日のように

いま だれかが しづかに
身をお ....
そういや私が最初に「たもつ」なる名前に目をしたのは、考えてみたら「醤油」を読んだときではなかった。

某PJでレビュウに値する詩を探していた私は、幼いが鋭い何かを感じさせる短い詩「さめ」に注目した ....
山田でございます。
前回はスタミナ切れでと言う誤魔化し方で何とかお茶を濁してみたのだけれど、実はそこから先に進まないとあのままじゃただの俺の言い訳だけだったりしたような気がすごくしていて(最もこっか ....
{引用=
「それ[伝統]は相続するなどというわけにゆかないもので、もしそれを望むなら、ひじょうな努力をはらって手に入れなければならない。伝統には、なによりもまず、歴史的感覚ということが含まれる。これ ....
☆石原吉郎「若い人よ」の場合




私はちがうのだ若い人よ
私はちがうのだ
私の断念において
私はちがうのだ断念への
私の自由において
堤防はそのままに
堤防であり
空はその ....
たいていの朝やとんでもない夜中に変なひとはやってくる。
律儀に戸を叩いてくるのだが、むろん叩く必要などない。
彼らは壁を通り抜けるし、それを生業としてる。

今日もなの、とわたしがたずねるとこ ....
 ☆山中散生「JOUER AU FEU」の場合




 
 いま私の手もとに「JOUER AU FEU」という一冊の詩集がある。このタイトル、外国語なので、もちろん読めない(笑)。が、検 ....
原口氏の詩集を拝受。さっそくというにはかなり遅ればせに手に取った。タイトルは『声と残像』。一読して戻ってきてみると益々その感を強くするが、このタイトルは暗示的だ。暗示、というより過剰でさえある複数の意 .... 以前やませば(山田せばすちゃんのこと)とメッセで話していて、たもつさんの詩とやませばの詩の違いは、たもつさんのほうがマジメそーに見えることだと私は言ったが、よく考えればちょっと違うな。やませばの詩には .... ☆小山正孝「倒さの草」の場合




草むらに私たちは沈んだ
草たちは城壁のやうに私たちをくるんだ
倒さの草たちのそこの空に白い雲が浮んでゐる
青ざめたほほと細いあなたの髪の毛と
草 ....
繁華街、
昼夜問わず、平日休日問わず、にぎやかなもんだ、
なんで学生が昼からこんなところにいるんだよ、
フリーターもいるし、リーマンもいる、

それをみて思う、
これは重大な事実だ
もし ....
 「痛い!」
と言いながら、半泣きの少年がいた。名はトキ。
トキは今日、長老のコオリの家を訪れ、掃除の手伝い。
手伝いと言うよりも命令で働かされていた。
 コオリは年齢が百歳ぐらいの頑固ジジィ ....
 勇気のある少年は泣き虫で、喧嘩も弱かった。
しかし、その少年は12人の賢者と出会い、
はてしない旅が終わり、新しい道を歩むことになった。
 この話はまだ 時 を知らない 無時(むじか) と言わ ....
 ☆清岡卓行「子守唄のための太鼓」の場合






 ご要望にお応えして清岡さんでいきます(笑)
 と決めたものの、待てよ、そういえば、この詩人の作品、まとめて読んだことがないのでは ....
まずは詩をひとつお読みください。
著作権は切れております。

***

「琉球娘仔歌」佐藤惣之助

その黒髪の上(へ)に瓜籠やのせて
その黒髪の上に仔豚やのせて
紅藍(べに)の花よま ....
T.S.エリオットは「アーノルドとペイター」という評論のなかでペイターの『享楽主義者メイリア
ス』について、


   「その内容は古典学教授の学識や感じやすい観光客のイタリー印象や礼拝式に対 ....
そういえば私は批評を読むのが好きだ。詩を読むのが苦痛になりかけているとしても、批評を読むのは苦痛ではない。それは私にとって快楽だ。みつべえさんの批評を読んでいて、思い出した。私は、いい詩を読みたいなあ .... (たもつ氏作「透明人間と」に寄せて)
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=271&from=listdoc.php%3Fhid%3D42%26from ....
 ☆北園克衛「花」の場合




雨の音とともに
黄梅が匂ってきた

風さへつのり
夜がふけていった

ひとり
詩集をひらき

友の詩を
すこし読み

菫さく野をおも ....
端的に言って金と暇がない。頭にくるほどない。ないのだが詩を読む。寸暇を惜しんで読む。詩も書かずに詩を読む。最近ほんとにほとんど詩を書いてない。とゆーか、書けない。ここに投稿してる私の詩は古いのばっかだ .... ペイターはヴィンケルマンの人物像について


   「そこにはいつも、何か新しいものを発見する願望よりも、失ったものをもう一度
    手に入れようという憧れがあるように見える」
    ....
 Fiorinaさんや原口くんや山田さんの後塵を拝するつもりは全然なかったのだが、たまたま私事が一段落して現代詩フォーラムに来てみたら、みなさま方の力作がありました。
 Fiorinaさんは「批評」 ....
山田でございます。
さて今回のお題は「酷評を超えて」お前が言うなというディスプレイ越しの突っ込みの罵声やら果ては手近なものを投げてぶつける皆様のお姿が、なにやらこの耳に聞こえ、はたまたこの目に浮かぶ ....
人は 
食べ物の前に
素直だ

中年男性が「ママ」と呼ぶときには
わびさびがある

子供は
赤い服だけ着てりゃいい
小学6年生
これは、私にとって、2番目に友として好きな奴の話である。
もう、感覚がおかしい!今から話す事は本当の話である。ではどうぞ!

友「ジェリー(ゼリー)食べようぜ!」
私「何?突然? ....
 ☆佐藤惣之助「燃ゆる町」の場合






 この作品は彼の第2詩集「狂へる歌」のなかの1篇です。

 見よ、冬の強い夜明けを
 彼女はとび起きた

 これが出だしの2行。「 ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
「日本文学盛衰史」書評佐々宝砂4*03/12/5 17:56
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言葉使い過ぎ山内緋呂子603/12/5 2:16
三木卓『わが青春の詩人たち』書評佐々宝砂403/12/3 2:26
風のオマージュ その9[group]みつべえ603/11/29 12:49
たもつ家のほうへ — たもつさんの詩の印象 2 —佐々宝砂603/11/25 20:47
山田せばすちゃんショウたぶん番外のけたらその5 再びいつの日 ...山田せばすち...503/11/24 1:01
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風のオマージュ その8[group]みつべえ503/11/22 17:06
変なひと石川603/11/22 8:17
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原口昇平『声と残像』を読む(1)ななひと303/11/13 15:48
失われた醤油を求めて — たもつさんの詩の印象 1 —佐々宝砂703/11/8 15:21
風のオマージュ その6[group]みつべえ8*03/11/8 10:18
繁華街、蒼空と緑0*03/11/5 23:20
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トキの伝説 プロローグ003/11/2 11:21
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オマージュにオマージュ佐々宝砂203/10/25 4:00
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風のオマージュ その4[group]みつべえ503/10/23 8:53
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