付き合って六年になる彼女は、背が高くて頭がいい。僕にはもったいないと思うが、結婚しようとは思わなかった。そうしてまた一年が過ぎようとした頃、彼女が交通事故にあった。生活するのに車椅子が必要な体になっ .... 純粋正義への架橋と記して七作書かせてもらった。
結局、四方八方に散らばせて、そこから徐々にまとめていこうとしたが、まだ広がりが足りない。
僕はそこで、決定的な一打を僕に与えようとして、決定的な言葉 ....
 一階に降りるエレベーターが突然止まった。青年と老女が閉じ込められた。青年は緊急連絡のボタンを押したが通じない。ふと二人の視線があった。背の高い青年と上品な老女。青年は、かなり年上の女性が好きだった。 ....  ぽこぽこ。と気泡が浮いていく雨の日の窓拭き。はいつまでも終わらない雑巾がけに苛々して爪先で突いたガラス。に途端現れた大きな目玉に窓拭きは睨まれ。窒息。するかわりに、するする。と咽元につっかえた釣り糸 ....  ワールドカップ初戦を明日にひかえた午後。学校から帰った僕は、あわてた様子の母に連れられて応接間に入った。ソファから立ち上がってあいさつをしたのは、サッカー日本代表の監督だった。驚いて言葉も出ない僕に ....  深夜。夏子は健二の写真を見ていた。二人はあまりにも似過ぎていた。でも、やはり健二でないとダメだ。今さらと思われてもいい。携帯電話の画面に健二の番号を出す。一度だけ。これに出てくれたら、やり直してくれ .... 果たして僕らに正義は可能だろうか?

メルロポンティーからの引用

{人間的世界とは開かれ、未完成なひとつの体系であって、世界を不調和に陥れかねないその同じ偶然性が、世界を無秩序に絶望すること ....
 駄菓子屋のおばあちゃんは、いつも居眠りをしていた。だから子供たちによく万引きをされた。ある日、閉まった店の戸に、閉店のお知らせと書いた紙が貼られた。子供たちはみんなが万引きをしたからつぶれるんだと思 .... 無限小数が、当たり前のように存在するこの世界。
ひとつのものを、三人で分けるとき、量的に均等に分けることは不可能であるという表現。
はたして、本当にそうなのだろうか?
ひとつのものを、二人で分け ....
レディオヘットの「2+2=5」からの引用
 
 {君はそこで夢見てられるのか?
 世界に秩序を取り戻そうと思うほどに?
 僕は永遠に家にこもっていよう
 いつだって2たす2が5になるような場 ....
はじめに

話し合いの仕方、を、考えてみる機会があったので、考えてみた。
否定しなければ、議論ができないなんて、さみしいので、
うまい話し合いの方法はないものか、なんて。
『話し合いの仕方、 ....
 一時期、詩の投稿サイトに出入りしていたことがある。
 自作詩を投稿し始めたのと同時期であったのと、そのサイトの趣旨として「鍛錬」があげられていたこともあり、相手の詩に感想だけではなく、質問もよく書 ....
 こどもたちの歌声が聞こえてきた。めだかの学校だ。この公園にテントを張って一ヵ月。他のホームレスとも仲良くなった。そうっと覗いてみてごらん。遠足だろうか。俺にもあんな頃があったんだな。そうっと覗いてみ ....  今回一緒にテレビに出るアイドル、吉田美鈴は、カメラに写るすべての行為が計算だ。今も隣の楽屋で怒鳴っている。司会者にサンドイッチを食べさせるから用意して。私はマネージャーをペットショップに走らせた。収 ....  杖をついたおじいさんが、僕の前をゆっくりと歩いていた。追い抜こうかと様子をうかがっていると、前からだらしない格好の若者が三人歩いてきた。彼らは狭い歩道を横に並んだまま、無理やりすれ違った。瞬間、何か .... 社会と個人には決定的な相違が生じるわけはない。
社会は個人の集合体であり、どんなとっぴな思想であろうと、その思想を包括し得ないことには社会としては成り立たないはず。
かとおもえば、僕らはみな、社会 ....
以前の文をさらに詳しく述べて行くことにしたい。

 まず、誰かを助けることの発問について。
 僕がどういう行動をとるのか、それはそのときでなければ分からない。そのときでなければ、僕はいかなる行動 ....
僕の知り合いの詩人から少し引用

{無反響室というものがあるらしい。海胆を裏返したような部屋で、上下左右、前後の内部壁面からは突起がいくつも出ている。

今「君」が「在る」場所から何か音を立て ....
 妻に先立たれ、一人で暮らすようになった時、息子夫婦からポメラニアンをもらった。ポメと名づけてかわいがったが、無駄吠えが多くなると煙たくなった。その夜も鳴き声で目が覚めた。叱ろうと起き上がった時、男の .... 少し長くなります。
もし、目の前で死にそうな人がいたら、僕は助けられるだろうか?
目の前には大きな炎が立ちこめ、僕は助けるためにその中へ飛び込まなければいけない。
僕は三人の友人がいて、彼らは僕 ....
 シャムは野良猫だった。白い毛に青い瞳。きれいだったから面白半分に餌をあげていた。するとなついてしまい、家に入ってくるようになった。ところがある日を境に姿を見なくなった。どこかで死んだのかもしれない。 ....  入浴中に屁をすると、泡になって上ってくる。水面ではじけた時のにおいをかぐのが好きだ。ある時大きめの泡が上ってきたので、食べてやろうと思った。開けた口を水面につけ、屁を食べた。次の瞬間、口の中いっぱい .... 昔の喫茶店のような 
雰囲気を味わいたくて
コーヒーには 角砂糖を入れたかった。

角砂糖を入れたガラス瓶も
胸が きゅっとする。

ミルクは まだ入れずに
昔、
どこの喫茶店でも使 ....
 厳しい借金の取立てに耐え切れなくなった男は死ぬことにした。崖の上で靴をそろえる。ふと右手を見ると、同じように靴をそろえている男がいた。目が合った瞬間、ふたりは理解した。つらかったですね。それももう終 ....  10年ほど前、社員旅行でオーストラリアのケアンズに行った。1日だけ、なんの理由もなくブルーになってしまった僕は、仲間たちと別れ、単独行動をした。12月の暑い日だった。
 巨大ショッピング・モールに ....
 ホワイトアウト。別に、遭難した仲間を探しに来たわけではない。美那子と初めての外泊に新潟のホテルを選んだ。深夜の露天風呂に浸かる彼女を覗いてやろうと、タオル一枚腰に巻いて岩場を乗り越えた。あとひとつ岩 ....  ハマグリは濡れた唇で亀を誘う。亀は最深部を見てやろうと、ハマグリの口の中へ頭を突っ込む。深く、首の根元まで。ハマグリは潮を吹き出す。亀は力の限り、ぐいぐいと首を伸ばす。たまらずハマグリが亀の首を強く ....  少女連続暴行殺人事件の犯人。彼は色つき眼鏡をかけて白い杖をつき、人通りの多い駅を歩く。声をかけてきた親切な少女に案内を頼む。順路に人気のない路地を指定するが、目の見えない人だと思われているのであやし .... ゴキブリ夢ネタです。小説にしようと思ったけどできなかったゴキブリの夢。
なんでこんなものを載せるかというと今ネタに不自由しているからです(笑

***

 畳はすっかり腐っていた。だから、踏 ....
入社三ヵ月で五度の遅刻。次はクビだといわれていたが、会社近くの駅についたのは出勤時刻五分前だった。改札へと急ぐ廊下の隅に、うずくまる老婦人を見つけた。見過ごせなかった。駅長室まで送り、会社へ走った。 ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
城之崎二手次...304/6/29 10:56
純粋正義への架橋7.5チャオ004/6/29 0:17
城之崎二手次...304/6/28 18:37
窓拭き生田304/6/28 12:21
城之崎二手次...004/6/27 18:28
004/6/26 23:30
純粋正義への架橋7チャオ004/6/26 14:07
城之崎二手次...404/6/25 18:21
純粋正義への架橋6チャオ0*04/6/25 11:48
純粋正義への架橋5004/6/25 11:29
なんとか言え。じゃ、言いたくも無い。クローバー7*04/6/25 0:59
online text 主に批評について。生田204/6/25 0:56
城之崎二手次...204/6/24 10:59
004/6/23 18:14
104/6/22 20:27
純粋正義への架橋4チャオ004/6/22 10:36
純粋正義への架橋3004/6/21 23:41
純粋正義への架橋2104/6/21 23:10
城之崎二手次...104/6/21 15:31
純粋正義への架橋1チャオ3*04/6/20 23:09
城之崎二手次...104/6/20 10:38
104/6/19 22:21
角砂糖蒼木りん1*04/6/19 1:01
城之崎二手次...1304/6/18 15:02
Stoned in Cairnsクリ2*04/6/18 2:00
城之崎二手次...204/6/17 18:38
004/6/16 19:02
204/6/15 22:53
自作小説冒頭、つまり失敗作のかけら佐々宝砂204/6/15 11:55
城之崎二手次...204/6/14 18:37

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【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
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