月明かりに仄かに紫陽花の花びらが浮かび上がる。
ゆめこはそっと鼻を近づけてくんくん犬みたいに嗅ぐ。
「あじさいは毒があるんだぜ」
私がそう言うと花をひとつ捥いで、いたずらに口 ....
見事な二日酔いです。

僕の二日酔いの民間薬は、近所の「あいおい」といううどん屋さんの、おろし生姜たっぷりあんかけうどんです。これを食べればたいていのむかつきは抑えられ、身体は楽になります。ところ ....
 俺は急に眩暈の様なものを感じ、
「ちょっと便所」
 と短く言って、席を立った。
 足が別の生き物の様に、前に進む。ラバーソールの厚い底を通して、床板の軋む感覚が伝わってくる。平行感覚がよ ....
 紙製梱包材を開封すると、下読みが蹲っていた。両膝で頬を挟むように体育座りして、脚の爪の長さを測っている。体毛は全て剃ってあり、陽の光に当たり慣れていないのか肌は薄紅色。年の頃は二十後半だろう。同じ大 .... どこにすっ飛んでいくか判らないような気っぷのいい逃げが、彼の持ち味だった。
気性難と慢性の蹄の疾患のため、デビューは2歳の冬だった。3歳クラシックには何とか間に合い、羽田盃14着、東京ダービーは落 ....
恍惚としていない。
目眩を覚えるような深淵に、どれ程の時間触れていない事だろう。
それは、とりもなおさず生きながらの死を意味する。
なぜなら、本物の美や愛に至った時の恍惚感こそが、唯一己れの生を ....
魔天
Ichiba    魔天市場ニュース

差出人:mephistopheles@maten.co.hell
宛先:詩人様

詩人様限定!  エンジョイ・ライフ  シークレット・キャンペ ....
皆さんは自分が生きているのは自分の意思で生きていると思っているでしょうか?
実は我々は自分の意思で生きているのではないのです。
その証拠にあなたは自分の意思で心臓を止められますか?
食物を食べた ....
 6月の「ぽえとりー劇場」のオープニングでは、Ben’sCafeに集まる人にとって言葉の味わいの深まるような有意義な詩の夜となるよう願いをこめて、宮沢賢治の「注文の多い料理店」の序文を朗読しました。  .... 4角に差しかかるところだった。圧倒的な1番人気だった彼は、外から3番手まで捲り、先頭を窺うところまで上がってきた。彼がどのように勝ちを収めるのか、観客の興味はそこだけに集約されていた。
次の瞬間、 ....
 一条の光。今までの人生で、何度かその光を目にした事がある。絶望、それも深い絶望の中にも届く光は、どんなに心を奮い立たせる事か!狂信とも言える程に、その光を盲目的に信じ(光を盲目的に信じる、と言うのは ....  果たして、俺は目的の自動販売機の前に到着した。俺が欲する飲み物は、あまりメジャーでないのか、近所ではここの自動販売機にしかない。俺はポケットの中から小銭を取り出し、投入口に入れた。チャリン、と言う音 .... 父は大柄な馬だった。引退レースの有馬記念で、あっと驚く大穴を開けた時、530kgもあった。そしてその仔達も大柄な馬が多く、余計なことに、よく穴を開けるとこまで似ていた。
「血のロマン」てやつを信じ ....
 俺は書きかけの遺書をクシャクシャに丸めて、ゴミ箱の方向へ適当に放った。もう、これで六度目である。今日一日で、六度も遺書を書き直している。今週に入って、七十四回、今月で百八十六回も書き直している。
 ....
 すっかりぬるくなった湯に体を沈めながら、浴槽の堅さに身を寄せる。眠るのは嫌いだ。夢を見るだとか、人生の無駄だとか、そんなくだらない理由じゃない。そもそも感情に理由を求めるヤツは総じてクソだ。まるで脳 .... これは2年くらい前に何気に書いた散文です。
ただ、これが自由詩なのか散文なのかわかりません。物語の主人公は僕ではありませんが、物語は僕が想像の中で体験した事実です。そういう意味ではエッセイなのかもし ....
「あんちゃん」とは競馬用語で見習い騎手のことで、一種の差別語である。例えば「あんちゃんみたいな競馬してんじゃねえ」というのは、腕が未熟であるという意味の罵声である。
だが、スタッフ、騎手仲間、そし ....
天性のジリ脚だったのか、それとも他馬の先頭に立つのが嫌いな「お馬好し」だったのか。
2歳の札幌でデビューして以来、3歳の秋まで、平地ではついに勝つことはできなかった。
しかし掲示板を外したのも ....
{引用=
〜言葉なきイメージから湧き上がる芸術的言語〜



■境界に立ち竦む ということ

 常々、『物事の境界に立ち竦む』必要と、その重要性を感じてきた。
 その境界とは、善と悪 ....
 そりゃあ、ちょっとは責任感じてるわよ。
私が彼を振らなければ、彼だってこんなことにはならなかったんだし…。
でも、彼には悪いけど、私は彼について行くことができなかった。
 ええ、好きだったわよ ....
 別に、行くあてなんて無い。何処に行こうかなんて、考えてもいない。会社は辞める気だけれど、今後どうしよう、何て事は考えていない。取りあえず、セブンスターに火をつける。よく覚えていないけど、あの女が住ん ....  彼女が浴室を出て、脱衣所をも出た気配を感じとってからすぐに、俺は湯船に体を沈めた。俺がすぐに出てきた。
「…言ったのか」
「あぁ」
「…今じゃなくても、良かったんじゃないのか?」
「 ....
 通勤路に、猫家族がいるのを発見する。白と黒のまだら模様を浮かべた親猫のそばに、ちょろちょろと子猫が数匹走っていた。僕は路地裏を自転車で走るのが好きなので、猫の寝床もまた、路地裏に面している。門扉を備 ....  1年ほど前から詩を書き始めた55歳の弁護士です。どうせなら芸術性のある詩が投稿されているようなところで批評された方がよいかなどと傲慢にも思い、あるサイトをのぞきました。そこに投稿されている詩もレスも .... 1人で全部ってのはどうにもムリがあるようだ。オレにとっちゃ世の中できない事の方が多いんだぜ。
どう見えてるのかはわからないが、こう見えて気苦労が絶えないのである。
そして出来ればあんまり見ない ....
 もうやけっぱちだった。仕事も棒に振り、ここで金を借りることができなければ娑婆を捨てるか首をくくるしかない。ほんの少し、ほんの少しの種銭さえあれば取り戻せる、きっと。

 仁王の睨む山門をくぐると ....
#incは速読の訓練を受けた。

一日に何冊も本を読むことができるのが、

嬉しかった。

何冊かミステリー小説を買ってきた。

#incは一冊取り出し、表紙を眺めてみた。

「何 ....
ぼくには、会いたい人がいっぱいいる。
それってすごく、しあわせなことじゃないかな。
また会える人、もう会えない人、いつか会える人。
その、みんなに会いたい。

こんなことを考えている ....
 昨年の今頃だったろうか、何故だか消防設備士の勉強をしていて、火災報知機にも色々あることを学んだ。煙感知器とか、熱感知器とかあって煙感知器とは発生する煙によって生じる光の乱反射の量から火災と判断するも .... そしてこれは日記のようなものだ。
むしろ、「日記」と括ってしまった方が正しいかもしれない。
そんな散文です。文法やらなんやらは滅茶苦茶です。
内容も支離滅裂です。論がころころ変わります← ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
紫陽花shu309/7/10 17:44
味について唖草吃音109/7/10 15:51
東京少年 「新宿」虹村 凌009/7/10 10:05
一時閃光影山影司109/7/10 3:20
「名」馬列伝(5) ドルフィンボーイ[group]角田寿星3*09/7/7 23:44
深淵に見つめ返されない日々きゃとる1*09/7/7 13:21
Service Point月乃助3*09/7/5 13:25
生かされて生きるばんざわ く...3*09/7/4 8:55
宮沢賢治からのメッセージ 〜言葉というたべものに就いて〜 服部 剛2*09/7/3 21:12
「名」馬列伝(4) ツキノイチバン[group]角田寿星2*09/7/3 0:11
遺書(3)[group]虹村 凌0*09/7/2 22:47
遺書(2)[group]009/7/2 16:45
「名」馬列伝(3) オースミダイナー[group]角田寿星4*09/7/1 1:27
遺書(1)[group]虹村 凌1*09/6/30 23:51
メランコリック.夜間行殺法影山影司109/6/30 2:49
たまごがけごはん唖草吃音209/6/30 2:30
「名」馬列伝(2) トウショウサミット[group]角田寿星3*09/6/29 21:54
「名」馬列伝(1) ライバコウハク[group]4*09/6/29 21:51
孤独な感受性佐藤409/6/28 20:38
誰が豚かを決めるのは俺だ(2)花形新次109/6/27 13:37
面接(18)[group]虹村 凌1*09/6/26 11:12
面接(17)[group]109/6/26 11:11
嬢とジョーと時々モヒカン影山影司009/6/26 3:32
ゲイジツってなんだ……とある蛙6+*09/6/25 10:03
Riverbed WednesdayBOOKEN...5*09/6/24 16:34
地蔵菩薩within4*09/6/23 5:33
ReGreeeen!ケンディ009/6/22 17:48
左胸にブローチをゆうと2*09/6/22 2:16
にんげんの穴北村 守通109/6/21 23:47
散文苦手が書く散文・その1山中 烏流4+*09/6/21 21:49

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