最近、4講時の講義を終えて裏門の階段を下りると、そこに3人の女子高生がいつも座っている。まさか、僕のファンだろうか? と思ってしまうところが僕のかわいいところだろう。今年大学に入学した1年はルックス ....
車のスピーカーが壊れたんですよ。
それは、左のスピーカーなんですけども、音が出ないんですよ。
汚職した政治家のように沈黙を保ってるんですよ。
そしたらもうなんか左のスピーカーってめちゃ静かで、「 ....
友達のことも忘れて歩いていく橋は真上で誰かの言葉で隅っこすらなくしている声にできるのはいつも音楽だけで静寂だけが場所をなくしていくすべてがあったけれどもただ微かな闇のようなものの土に生えはじめたギ ....
ア「今度八丁堀に行ってくるよ。
それにしても…八丁堀って言ったらさー…なんだっけ?知ってるっしょ。」
妹「何を言いたいんだ、ねーつぁんよ。」
ア「えっと、えーと、江戸時代!」
妹「江戸時代 ....
ペンネームとか筆名とか、自分の詩に自信があるならばそれで良いし、名前で詩の価値が変わるわけでもない、と思うのだけれど実際は自信もないし、詩の印象が変わる気がして、やっぱり筆名を使うことにした。匿名性 ....
夢を分析しつつも、オカルティズムを認めず、あくまでも合理主義を貫こうとしたフロイトは記号的なのだろうか。
一方、同じく夢についての考察をしながらオカルティズムに傾倒し、未知の神秘に対しては謙虚な態度 ....
憎しみからは何も生まれない。
そんなのわかっているのに、傷が癒えないまま月日が過ぎる。
何のプライドなのかわからないけど。
そんなプライドいつからあったの?って自問するくらい。
嘘をつ ....
ふと思いついたことを書く。
大御所の映画評論家の中には、映画はエンターテイメントが前提であると主張する人が多数いる。また、映画は産業であり、ビジネスであるということを大々的に主張し、周囲に吹聴す ....
僕は真っ暗な中を走っていた。それは疑いようもないほどの暗黒の中だった。僕がなぜ走っているのか、当の本人である僕にも分からない。前に進んでいるのか後ろに進んでいるのかも分からなかった。ただ僕は真っ暗な ....
誰もいない、誰ひとりとしてすらもいない風が吹いている。僕は衝動を抑えながら、そんなふうにただ、流れていくことを続けた。指にあるのはただ一本のマッチ、すべての踏みだそうとする方向もないままに、立ち止 ....
SPOKEN WORDS JAM 2009
「黒孩子(ヘイハイズ)」
名古屋公演レポです。
【日時】
2009年11月13日(金)
開場19:00 開演20:00
【会場】
鶴 ....
覚和歌子さんの詩集、『海のような大人になる』は、たくさんの語り手によって詩のありかを教えてくれる詩集です。
誰がこの詩を語っているのだろう、と考えると一人ひとりの顔やしぐさが浮かんでくるよう ....
なんでもないこと自体が、君自身を可能なものにするだろうと思った。それは、僕自身ですらもないことだった。何も食べず、欲しがりすらしないことが、もしかしたら生きていこうとすることにほかならないのではな ....
日本在住の中国人 金 双玉氏(48)(以下 金)と同じくメキシコ人 アルツーロ・
フェルナンデス氏(25)(以下 ア)との会話
金 : イマカラ、ナゾナゾスルアルヨ。
ア : イイデスヨ。
....
「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知っているだけで、日常は幸せなことだらけで溢れています。」
これは「余命1か月の花嫁」のドキュメンタリーの中で出てきた言葉だ。
この言 ....
浦歌無子さんの詩集、『耳のなかの湖』はそのタイトルのとおり、湖のような詩集です。
花や金魚や骨といった普段見かけない言葉の連続。姉妹のモチーフなど、たくさんの情報がひとつひとつの詩に詰め込まれ、 ....
このあいだハロウィンだったので、ロブ・ゾンビ監督の「ハロウィン」を見た。
スラッシャー映画というのは、血しぶきを見ながら、ころせー!と心のなかでさけ
びつつ鑑賞するのが正しい見方なのでは。とおも ....
皐月賞馬だった4歳年長の叔父、ビンゴガルーを彷彿とさせる、小柄な馬体。
叔父のトレードマークでもあった、臙脂色に白のXマークの、勝負服とお揃いのカッコいいメンコ。
遠くからでも、ひと目で彼だとわか ....
この間新しく店に入ってきた社員さんと一緒に厨房に入った。
政治とか経済とか歴史とかの話が出来る人で、結構会話も弾んだ。
でも、その人が「日本は核を保有すべきだ」って ....
賎民という事実を隠しながら生活する彼(僕)は、「戦うのは嫌だ」と、入隊から逃げていた。ある日、町中で徴兵部隊に捕まる。徴兵部隊の隊長は「徴兵にならないのは根性が足りないからだ」と、連れてきた賎民を殺せ ....
ピョーンって音がすればいいのに。
それってすっごい可愛い音じゃない?そしたらきっと楽しく弾けるはずなのに。
真っ白くて硬い鍵盤に、同じような指を置いて苦笑した。
ピョーンじゃなくてバーンって ....
気象台横のごつごつと張り出した岩の上に、よじ登るようにして立ちあがれば、海峡と町の景色が突然足の下にひろがる。そしてその先、海峡の向こうには、白い岩山の山脈がゆったりと雲の下に姿を見せ広々としている ....
出会いは不思議と偶然でも、あの時でなくてもいつかきっとそうなったと思うほど、二人何かに導かれるように知り合った。
大学の図書館で、いくらもない日本語の本の中から、読めそうな小説をさがしている時に ....
最近国家の事についてよく考える。
政治の事とか、戦争の事とか、世界一続いているこの国の天皇の事とか。
色々考えて、色々思って。
こうしたら良いのにとか、こう在って ....
マロニエの街路樹が黄葉に色付き、小ぬか雨が毎日のように降り始めると、もう秋冷の季節がやってきていた。
まとわり付くような秋雨の中、娘ははダウンタウンで彼と落ち合うと、一緒に通っている大学からのバ ....
結婚が詐欺ならば、すべての結婚はむしろ、報われるのではないだろうか。
この胸の病が癒える前にこの問題をパソコンデスクの上からCDラックの上へと上梓しなければならないことは火を見るより明らかなのだ ....
その髪のすぐ下、右の肩に小さな木の葉のような痣があった。
重は、その痣を見ながら、自分にも葉の形の痣が腿にあったのを思い出し、ほんの一時同じ家系か、一族かそんな血を持つ娘を目にしているよう ....
地下鉄のホームはいつも妙な匂いがする。田舎育ちの美津には、あまり馴染みのなかった匂いだ。地下鉄のある街に引っ越して、もう3年がたとうとしているのに、未だ慣れない。
地下鉄に乗るとき、いつ ....
家の前に綾香は立っていた。
結局どうすることもできないまま、立ち尽くす私に呆れ、直子はチャイムを鳴らしている。
「おっかしいなぁ。おじさーん!!おじさーん!!直子ですっ!!!!綾香連れてきました! ....
重も、その娘に手を差し出すと、つとその手を握り締めて暗い廊下を、何人もの男をそうしてきたような慣れたいざない方で部屋へと連れていかれる。
そんな時、言葉など必要ないのが、いまだに英語もまま ....
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