何かを書きたいと思った時、僕は自分の中に語るべきものがないことにすぐ思い当たる。幼少のころから意見を求められるときが一番苦痛だった。「君はどう思う?」なんて言葉を向けられると、途端に呼吸が苦しくなっ ....  私見だが、都と警視庁と商店街のタッグで健全化した、最近の歌舞伎町ほど女に安全な町はない。
 不夜城という通り、夜っぴて明るく人目があり(裏手に暗がりと悪意はあるのだろう)、あの頃ダブルのスーツに角 ....
 学芸会をやることになった。先生が教室に入ってくるなり、明るい表情に、楽しげな声調で言った。「笠子地蔵をやることになりました」と。俄かに教室は騒がしくなった。誰でもそうだが、人が集まるとこうい .... 【つぶつぶとうがらし】

 このタイトルが、イコール「粒々辛苦」の振り仮名だと思う人がいたら、その人は私の同級生の○○くんかもしれない。

 そう、小学生(たぶん6年生くらい)の時、国語の書き ....
 東の空にいつの間にか、オレンジ色した淡い月がでていた。

「あ……、もう、こんな時間だから、お家に帰りましょうか。」
 やだっ、そんなの、ずるい!
「外山先生……、わたしどうしても、もういち ....
今年がはじまった瞬間には夫の寝顔をみていた。ちょうどその一年前とおなじだ。
消音にしているテレビのなかでは2012年がひっくりかえってあふれていた。


師走にはいつもよりいろいろのひとと ....


まずは自由に作品を読んでください。

◆◇◆


『Pooh on the Hill。』 田中宏輔


narrata refero.
私は語られたることを再び語る。
  ....
夜明け前の6時、トイレに行った凪は、喉もかわいていて、
台所にお茶を飲みに行った。
すると、カサカサカサカサと耳慣れた音が聞こえる。
ハッとしてリビングに飛び込むと、そこには大福がホタホタと歩い ....
初めに、これは主観的要素や不確定かつ高度に抽象的なことを非常に多く含み、
また誤解を生む表現や私の筆が至らないところも多分に存在し、
これを真実だと思い込むことは危険なので、あくまで参考程度にとど ....
疲れている。咳がつづいている。
疲れているし、混乱している。
混乱と混乱のすきまに、しずかな時間があるのだが、すきまの時間がどんどん短くなっている。わかっている。どんどん短くなったのちに、また ....
[梗概]
「yo-yoの作品の魅力を生み出している秩序付けられた混沌について書いた文章。」

http://yo-yo.blogzine.jp/poem/files/01.pdf

 詩のテ ....
 流行はぐるりと巡って、パンツはストレートからスキニー最盛だ。ウレタン樹脂の穿き心地を男性も楽しめるところが前回と違う。
 
 にもかかわらず高校生の男の子達は、相変わらずブカブカのをずり下げて穿 ....
あと数時間後、15日より第6回批評祭・HHMがはじまります。



主催として、今回のHHMでは

・作品論に限定、
・詩のサイト発でありながら詩以外のあらゆる作品を対象とする、
 ....
(わたしは猫になって、イチローに会いに行ったの)

 
 きょうの午後、鈴木さんに出会った公園にようやくたどり着いた。
 この公園のどこかに、イチローがいるはずだけれど、わたしの目に猫の影は映 ....
 年に一度か二度、真夜中に車に乗ってどこか遠くに行きたくなる。すれ違うヘッドライトもまばらな高速道路を、一人っきりで、ただ黙って車を走らせ続けたくなる時がある。
 目的地なんか必要ない。カーステから ....
 お酒を飲んだ帰り道、女性が声をかけてきた。彼女はガールズバーの客引きだった。アルコールで火照った体でも、寒い夜だった。乾いた風が、冷たい空気を体にたたきつける。大通りを走る車の列が、街を歩く人の群れ ....  
 
日本が軍隊を持つか否かの議論において、先進国の多くが軍隊を持っているのだから、日本も持つべきだ、という論があるのだが、それについて少し話しておきたい。
まずはじめに、日本は世界の防波堤で ....
 わたしは二階の部屋にあがって、鈴木さんのガラス玉を手にとって、しばらくながめていた。どこかでみかけた夜店の、輪投げの景品みたいな、ただのガラス玉だった。
 だいじょうぶかなぁ、なんだかニセモノみた ....
13人の隣人が十日に一日食べ物がなくて腹を空かせているとしても、周囲の者らが何とかしてやれば済む。

それが130人であれ、1,300人であれ、130万人であれ。

しかし、それが13億人とな ....
ごぶさたです。KETIPAです。
インターネットでは発信しない人間は死んだとみなされるので、もはや詩人でも何でもない死人であったわけですが、新しい年になったのでちょっとだけ生き返ります。
なぜ生き ....
 いろいろあって、海外に住んでおり、もちろん一日の
 ほとんどを英語で過ごしているわけですが、その中で
 英語という言語について考えさせられることがありま
 す。フォーラムの中に、英語を学問 ....
なんでこんな夜中に書いてるんだろうとつくづく自分を馬鹿だと思う。

トルコのセダトとムスタファがけっこう好きだった。
日本の大証上場をうたい文句の中企業で一緒に現場をやっていたのだが
さすがに ....
 えっ……、
「どうして? どうして会えないの。」
「外山先生はね、また、猫にもどっちゃったんだよ……。」
 猫に……? 
 えっ? なによ、それ……。
「鈴木さん! わたしね、すごく真剣な ....
 おせちは動物性タンパク質の祭典である。
 それが昔はいかに御馳走だったかを偲ばせる、魚介・魚卵、獣肉・鶏卵
フェスティバル。肉食過多の欧米人もこれほどのヴァリエーションは食卓
に盛らないだろう ....
 おかあさんが家に電話して、おばあちゃんが元気そうだったから、このまま買い物に行くことになった。動きはじめた車の窓ガラスをいっぱいにあけて、わたしは猫又木山文化会館の三階をみあげたの。
 あっ、だれ ....
 マリア・ローゼンタールはその日、職場で四回ミスをした。しかし本当に彼女の過失で起こったミスはその内の一回で、それは常連を気取った貧民上がりのワルクス人が不明瞭なLとRを混ぜた発音で姓を名乗った為だっ .... 触られるより触りたい派なのだということが、彼女は、手に取るようにわかった。女というのは、そのどちらかなのだった。錦糸町のイメクラで、何年か前に、なけなしの金で40分間のプレイを楽しんでいた。もう少 .... 「ねぇ、あずきちゃん、イチローはね、あずきちゃんに恋をしてるのよ。きっと……。」
 え……、恋?
「そんなの、うそだぁー。」


「あっはっはっはっはっ……。」
 外山先生とおかあさんがま ....
偉大なもの。時間、鳴る体。体温,天気、あらゆる液体の性質。またいつの間にか伸びた髪の毛を黒く染めた。これはもしかしたらひとつの儀式のようなものかもしれない。酒好きの男に恋をしていた十八ヶ月のあいだ ....  震災以降、「言葉の力」を唱える人たちが現れ、私はそれを頼もしいと思った。なぜなら、「言葉の力」というものは、何よりも言葉の向け先と、その向け先への働きかけを前提にしているからだ。言葉が単なる独り言や ....
散文(批評随筆小説等)
タイトル 投稿者 Point 日付
【HHM参加作品】 ビル・マックィーンの詩について。あるいは ...Debby11*13/1/21 6:09
風俗考 幇間の部salco3*13/1/20 23:25
木は孤独だろうか?すみたに0*13/1/20 17:35
珊瑚の小径(エッセイ)そらの珊瑚9*13/1/20 15:42
あずきの恋人 (連載⑪)たま14*13/1/20 10:59
元旦のこと[group]はるな2*13/1/19 18:11
【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんの ...こひもともひ...16*13/1/19 17:03
怪奇 うさぎの大福大脱走凪 ちひろ3*13/1/18 18:13
幽界レポートゆったいり0*13/1/16 19:11
1/15はるな213/1/15 23:22
【HHM参加作品】「yo-yo「紙のおじいちゃん」について」葉leaf713/1/15 0:34
風俗考 青春の部salco4*13/1/14 23:36
HHM(第6回批評祭)開催にあたって香瀬4*13/1/14 17:43
あずきの恋人 (連載⑩)たま12*13/1/14 12:06
driving alone大覚アキラ313/1/14 5:48
雪解けブライアン013/1/14 1:23
防波堤の軍国論小川 葉4*13/1/12 23:50
あずきの恋人 (連載⑨)たま13*13/1/10 9:16
現実A-291*13/1/9 10:57
【HHM非参加作品】それでも現代詩の発展に期待するKETIPA213/1/7 22:55
英語についてOhatu2*13/1/7 13:06
世界梅昆布茶813/1/7 3:34
あずきの恋人 (連載⑧)たま12*13/1/6 10:06
伝統と変遷salco4*13/1/3 23:16
あずきの恋人 (連載⑦)たま13*13/1/3 12:15
マリアと犬の夜TAT113/1/1 12:56
長渕剛、70点番田 112/12/31 2:09
あずきの恋人 (連載⑥)たま11*12/12/30 17:21
12/30はるな312/12/30 12:20
言葉の力葉leaf412/12/30 9:37

Home 戻る 最新へ 次へ
68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 

【散文(批評随筆小説等)】散文詩は禁止。散文詩は自由詩のカテゴリへ。
0.45sec.