ひとり部屋のはずがふたりでダブルになっているとかテレビがつかないだとか灰皿がないだとか部屋履きスリッパはどこにあるのかだとかを片付けているうちにもう夜が静かになっていた
NHKをつけっぱなしにし ....
きょうは雨曇りで涼しくてからだが楽だった
オフィスの窓に雨粒のしぶきが散らばっていた
ふがいない部下を怒りながらじぶんをダメ上司だと思った
なにこいつに、オレの自尊心傷つけられてんだよ、
....
「彼女からの伝書鳩を心待ちにしたものだ」
前時代的な。そう思う俺は、彼女からの手紙を待っている
「彼女からの手紙を心待ちにしたものだ」
前時代的な。そう思う俺は、彼女からの電話を待っている
....
僕はそのままの姿勢でいたかった
分度器ではかったような角度をたもったまま
もう起き上がらないでいたかった
まっすぐでいることは
まるで奇跡のようです
光は希望のたとえとして瞳の水晶に ....
【SURVIVOR】
戦闘機が飛び交う空から
太陽を背にしてクラスターボムが落ちてくる
泣き叫び逃げ惑う人々の中
屍に躓き逃げ遅れた男は天国へ逝った
....
暑い日には
「アイス」ではないかと思い
なるべく皆がたくさん食べられる
しかも
私の好みの
バニラにチョコクランチのを
買って帰ると
「おやつはなにか?」と
ドタバタと二階から降りてく ....
人と言うのは
慢性化
しやすいからね
道に 人が来ない
今日も 来ない
そうすれば 人は
その道を
人が 通らないと
思うんだからね
★,。・::・°☆。・:*:・° ....
白色でもない意味を
内容として 見つめている
大気の流れを 抹消する
深夜の時間の 彼方として
塊の内部として
手にしたばかりなのは しおりだった
胸に抱いたのは 人間
紙ぺらとして ....
突然だが、自分の居るのはいつも辺地だ。と、最近あらためて思った。君はどう思う。数百年の歴史を持つ、世界有数の人口稠密地に暮らす君には、ちょっと迷惑な話かな。
各自にとっての中心は各自自身だとする ....
︱{ルビ淡々=あわあわ}と、それはとおく
ほうほう
紅いろ帯びた西域は灼け
あれは記憶に薄れゆく
旺盛なる高温期の名残りか
あるいはまた
時の{ルビ ....
君の唇から放たれた輪を
君の目の前で潜ろう
君がまんまるの目で俺の目を見てくれたなら
ほほえみ弾けさせて応えよう
漂うホンダワラのブーケを投げたら
君は受け取ってくれる?
君がホンダワラの ....
感傷にひたりたい
夕日にそう言うと
大急ぎでおちてった太陽
次の場所への移動中
そんなプレートがからん
夕焼けに染まりたい
真っ赤さんにそう言うと
ふいに真っ黒になっちゃって
....
頂点を仄青く明滅させる三角形が
部屋の片隅に居る
銀のお手玉をしながら
華奢なアルルカンが宙を歩いて過ぎる
星のいくつかが
音符に変わり また戻る
硝子瓶がひとりでに傾き
グ ....
十年、こもった
もう良いかと思った十一年目の春
伸びた髪の毛が邪魔だった
二十年、こもった
意を決した二十一年目の夏
世界の熱量に敵わない気がした
三十年、たった
重い腰をあげた ....
豆腐がテーブルの下に入ったまま
出てこようとしない
いくら呼んでも
何の反応もしないでじっとしている
仕方なく椅子をどけて
自分がテーブルの下に入る
特に豆腐に恨みがあるわけでも ....
何もしなかった三連休に、
フットプリントを残そうと、
ぼくは、デリバリーヘルスに電話をしました。
(デリバリーヘルスの語源は不明ですが、
ピザやお寿司のように、
ある電話番号に電話をして ....
バケツをひっくり返したようなって言われても
ピンとくるわけじない
ひところ軒先で騒がしかったツバメの巣はいつの間にやら静かになっていて
育ち盛りと餌を催促してた雛たちは
ハーメルンの笛の音 ....
散らかったペットボトルを潰す行為
吐き散らかす罵声は
好き
の羅列
嗚呼サミシイヤ
カナシイヤ
大好きだとは言えないまでの感情を天秤に
何を片側に乗せるんだい
....
離れれば離れるほど
遠くに飛ばせば飛ばすほど
宇宙の神秘に気が付いて
宇宙のはじまりに近付いた
それはまるで僕らみたいで
この距離さえも愛しく思う
いちもんじせせりを
うどんこ と呼び
指先についた燐粉を
ズボンのひざになすりつけ
指紋の溝が光るままに
半日を走って過ごしたのは
いつまでだったでしょう
何が楽しかった ....
わたしの恋は
あっけなく終わった
あまりにも
あっけなくて
泣くことさえ
忘れていた
酷い言葉でもくれたら
思い出せたのに
翼をもがれた哀しい天使は
穢れた地上に囚われた
美しい心は踏みにじられ
純白の服は朱に染まった
誰も天使を振り向かない
みんなの幸せを願っているのに
愛することを忘れた街
天 ....
夏のあの日、
僕らは海岸線を二人で歩いていた
僕はメソメソと泣いていて
彼女は導くように
僕の前を歩いていた
そして
僕らの手と手は
人差し指だけで繋がっていた
夏の夕陽を浴びてい ....
母め締め、八女笹睦め
実殺しあひて、綾なす夕美の仄かなる
ひゅうゆる揺る火、厭いて子ら。
性鳴きの、湯気なす舞に、罅いて子等。
笹女、湯女なつかひ女、さばらなす
九つも、湯女綯い厭いて
掻 ....
こどくにはつよいはずだった
ぼくが
ふあんにたいして
ふあんていにたいして
こんなにもぜいじゃくでむぼうびであったなんて
おもいもしなかった
ふいのかぜがふい ....
山あり谷あり
強風ありの
難コースに
今日も
白球が乱れ飛ぶ
フェアウェイをキープして
ついでに愛人もキープして
男の甲斐性
見せてやれ
行け、行け
タイガー
タイガーウ ....
真夏の温度の中にいて
少しのけだるさを感じるのかと
おもってこわがってた今朝
無音の朝の気配には
なんの操作もなくて
自然の風にさらされる
ときが通り過ぎる
過去も今も未来も
....
冬でも雪が降らない
そんな暖かい僕の家でも
おまえは寒そうに
ストーブの前で丸くなる
背筋に稲妻の閃光が走るような
艶光りするおまえの
ビロードを思わせる黒い体毛
思わず ....
君に回帰する青空
新しい道具を手に入れて
揚揚と胸を張り進む
紫外線もものともしない
砂漠と草原とステップとツンドラ
悲しみの緯度が増し飛行機の窓が割れ
近く遠く自転しつづけては公転す ....
全うできなかった
今日一日が
人生なのではないか
あれもしたかった
これもしたかった
と思いながら
終わるのが
人生なのではないか
それでもまだ眠れずに
朝まで起 ....
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