日暮の 声遠ざかる あをの中
幼き日の記憶は、夏があざやかだ。
眩しさに瞳は瞬きを繰り返し、
気力と共に確実に何かを奪われていった。
渇いた空気の中で、
いつも何かを求めていた。 ....
コンビニエンスストアで働く大学生は
夜な夜な床にポリッシャーをかけながら
有線放送の音楽に耳を傾けている
ちっぽけな自分の有様 理不尽な世界の情勢
半年も前の性交渉とか 自己流の写真のこと
....
なんて幸せな人生なんだろう
なんて素晴らしい世界なんだろう
こんなにも人々の祝福が嬉しくて
お嫁さんもお婿さんも笑っているよ
空だってこんなにも高く青く晴れ渡っているし
高速道路やダムを政治 ....
最寄駅に着いた深夜
ドシャブリ
たった 1メータだが
タクシープールへ向かう
みんな 考えることはいっしょだ
長蛇の列
あたしは 日傘は持っていたが
キャスケットを目深にかぶり
....
みんなもっと頑張れよ
血反吐はくほど頑張れよ
靴底が擦り切れるほど頑張れよ
親の死に目に会えないくらい頑張れよ
日付を忘れるくらい頑張れよ
呼吸を忘れるくらい頑張れよ
おれはここで生ビ ....
いつまでも私は鳴くだろう
様々な言の葉を毎年秋に春に冬に
其処に夏は無かった
黒い雨が降りました
私達は涙を切らして炎から逃げました
其処に或るのは、ただ愛
だが私達は互い ....
黄色と黒の市松模様の世界で
わたしは探している
くらくらするのは気圧配置のせい
でなければ起立性低血圧のせい
あなたのせいじゃない
あなたのせいにはしない
黄色と黒の市松模様はくるくる踊る ....
貴方の染み付いた
唇の記憶を鎮めて
窓の外を指は
選んでいる 私の夜の中で 疲れている
私は ひとり 無くした 暗い天井で
星空の 言葉を
手を繋ぐ人もなく 私の中で
どこに 私は きらめいている 皿の上に
買いに向 ....
コンセントタップに
ウィルキンソンのジンジャーエールを
注ぎ込む くらい
サイケデリックで素敵な
素敵な素敵な素敵な素敵な
夢を見ていた
コントラストをハイにして
ピンヒールで地軸を ....
翳が絶滅するまえ ほんの一瞬だけ間があったんだと思う
無がはじけるまえ 人は差す日や闇でなく人を求めていたん
オレンジが輝き
街が金色に染まるとき
僕の涙も輝いていた
よく笑う君が泣いたのは
ちょうどこんなときだったね
そして黙ってキスをした
愛と哀で満ち溢れたキスを
金色の街は
....
睫を切らした螺旋の円をこの眼であやす辻となる
エモモの聞こえ記憶をヤジュゥルにぬかすはざめきを
呼び止め差す大天の緑となれ
地のあたたかな土の中で 真っ黒な夢を見て 真っ黒な場所で にいて
爪がみえてひっかくしょうのなかで撫でてくれる戦いをきいて
パソコンの画面をみて現実の場所を撫でてくれる
『今宵マケイヌ』
腑抜け野郎に負けちまった
僕の集めた宝物は
あの子にとってまったくのガラクタ
上っ面の優しさといいクルマ
流行りの服に身を包み
洒落た店でお決ま ....
微風が髪を流し
湖面を波立てる
(ほのかな水のにおい)
揺れる草の残像を
午後の残り火が彩る
(影、深まる濃紺)
誰に向けた言葉もなく
夜の静けさを待つ
(しるしに満ちた沈 ....
何が欲しい?と聞かれたら
迷わず「勇気」って答えるよ
大きな声でさ
小さく言うんだ
だけどさ
「勇気」を持つ勇気さえないんだ
だからさ
そんなものいらないよ
何が必要ですか?と ....
くもをたべる透明ないきものが
空に住んでいます
優しいナイフで切り開いて
あの日 歓声をあげて
逃げ水を追いかける
おさな子はぼくですね
ちっともつかまえられないのに
追 ....
8時20分過ぎ
小洒落れた賃貸マンションの前に幼稚園のバスが来て
長男を送り出すと
夫婦はベビーカーを押して通りを渡り、家へ戻る
梅雨明けが発表された翌朝
アスファルトは早くも紫外線を乱反射 ....
花に種類あり
花は花を選んで咲いたか
花はその場が小さな空き地であっても咲くだろう
踏まれてしまえば悲しいけど
また起きるのです
起き上がります
使命感なんかではありません
風がふい ....
大和川沿い走り抜ける
ワゴン車の窓越しに見える
遠くや近くやそのあたりに
見えるマンション眺めてるとさ
なんか不思議な気分に。
....
あの店がつぶれてしまう
あの店がなくなってしまう
あの子といっしょに行ったのに
楽しい会話があったのに
つぶれてしまう
空き地になってしまう
絵本のなかの夏に遊び
ソーダ水の ....
屋外に出ると
冷房がないので
すぐに
風を探します
それはまるで
大空に
はばたく前の
ホーホー鳥のよう
「ホーホーホッホー♪
ホーホーホッホー♪」
風の来た道を
辿る ....
公園の水たまりに小さな魚が一匹いた
海水魚のようだった
昨晩の雨に迷って
ここまで泳いできたのかもしれない
このままでは水が干上がってしまう
魚は少しずつ弱っているように見える
....
『贖罪の道化師(ピエロ)』
剥がれ落ちたピエロの仮面
溢れだす熱い涙
僕はサングラスをかけ直す
それら全てを隠したくて
いろんなモノから逃げてきた
たぶん ....
戦略を持たない国だと自嘲するのはやめろ
出張の空は群青いろになっていった
リスクのとれない国だと軽くみるのはやめろ
どぶねずみ色の雲や空が群青になっていった
グローバル化という ....
思い上がんじゃねーぞ
ただの雌だ
「子供を産む機械だ」なんてのは失言かもしれないが
生き物は何の為に生きているのか考えた事はあるか?
単なる肉便器に過ぎない
それを恋心から
崇めたりな ....
食べることが
とても楽しくて
悲しい
命を奪い続けるぼくたちに
本当の優しさなんか無いと知っのは
何時頃からだったのか
命を奪い続けるぼくらには
甘い言葉など何の役にもたたなくて ....
火柱みたいな杉だ
(触れれば降る火の粉)
にんげんのいない
夏草荒れる
河原に錆びた金網の
フェンスで四角く切り取られた何もない
空き地に
忘れ去られたベンチがあって
風雨にさらされ陽に照らされて
座れば崩れてしまいそうな
そ ....
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