夢みるキノコがはえていた
山の奥深くのじめじめ谷に
夢みるキノコはおかっぱで
ひざすりきれたジャージの娘
夢みるキノコは暗闇で
ラジオをきくのがすきでした
朝のぶさいく覚悟して
まく ....
あなたを思うのは
まだ青い霧がたちこめる夜明け前
それとも名も知れぬ花が香る陽のひかり
夜がやってくる吐息のまにまに
あなたを求めるのは
後れ毛が風に震えるようにひそかに
梢の青い ....
眠さにかまけて、課題を放りだす
そんな私を見て「バーカ」と言ったのは娘だ
私はそんな娘に「休憩してるだけ」と嘯いた
妻はそれを見ながら「二人とも馬鹿だろ」と言った
それを聴いた ....
ふんべつは
ふんどうににてるから
まぎらわしくって
きらいだ
床に落ちたカンバスの上を電線の影が、行ったり来
たり。君はえんじ色のシートにひざを立てて、窓の景
色に見入っている。昼のさなか、大阪から京都へ向か
う各駅停車だから、人の影はまばら。遠慮 ....
硝子張りの塔
空を突き抜けて
人類は何を目指したのだろう
地を這いずり回ることへの抵抗
重力からの解放
自由という名の挑戦
空中都市に想いを馳せ
天上人を創り出す
古代文明に預 ....
遠く時空を超えると
幼い君がいた
「おとーたん、どうじょ」
ぷつんと もいだ野紺菊を
ぷるぷるふるえる手で差し出す
薄紫の舌状花をつけた花
稲藁のにおいがする午後の柔らかい日差しの中
君 ....
砂鯨はありふれている
都市の外周壁は、理性を囲う
その外で、私は妄想を追う
天体の運行が、おもむろに歪む
歩みに夜が混じる
廃棄された夜景を拾う
触れた先から崩れていく
風景は一刻を ....
本音で言えばでんぐり返しだろ
聖徳太子の背中に跨り
いつか
そんな人生を狙ってるんだろ
石ころも拾えないくせに
ちゃんちゃらちゃんちゃん だ
御輿担ぐのも 担がされるのも ....
覚醒時はこんこん「0655」こんこん「2355」こんこんせきとまらず。気がすむまで静養したらいいと親愛なるタゾエアケミがいう。こんとないたキツネは声にならないことばをつとつと指でつなぎあわせたら詩に ....
無欲な僕は いつも 筆を持った
物の中には 形があると知った
そして 触れた 本のページを めくる時
僕は 人のこの手に 掴める物はなかった
光は 色の一つを 手渡した
僕は 手に取 ....
繁殖期を過ぎた蝉が松の林に転がっていた。
繁華街の馴染みのライブバーで本当はテレキャスが欲しいんだけどなんてことを言いながら見た目は派手だけれども実は安物のアコギを抱えた若者が今夜のライブに精一 ....
私の陰影の形状はどこに行ったのだろうかと
色彩を私は そこで見てはいなかった
目を流れているかのような 錯覚を見ていた
その霞む音階のひとつにも 指先で触れようとしてもいた
切り取 ....
頭で理解しても心がわかってくれない
心が理解しないと命と繋がらない
3つが一つになった時に初めて大切な事が響くんだ
そして拡がっていくの
眼で見えるもの
鼻で匂うもの
....
いつもと変わらない 朝
静かな 朝
迎えられる 喜び
コーヒー片手に 豊かな朝
ゆったりと円やかな 朝
素敵な ひとときの 空間
こんな朝には…
....
お兄ちゃんといっても
兄妹になったの この前なんだ
お兄ちゃん 厳しい
お兄ちゃん 優しい
お兄ちゃん 面白い
お兄ちゃん 頭いい
お兄ちゃん ....
いつ死んでもいいように
道に枕をならべていく
ふりむけば枕
一日ひとつずつ
与えられた枕をならべてきた
曲がりくねった道
まっすぐな道
雨が降っている
峠道の枕はまだ濡れて ....
まるで鏡のように人のこころをさまよいながらわたしは包まれている
海岸線を
どこまでも
きみと青いプリズム
昼間なにもないような顔していつもはぐらかすのは
潮風に寄り添いながらあなた ....
断片的に腐敗してゆく
囚われの大地に
種子が落ちて芽吹き
雨が枯れようと
禍々しさのない陽に
両の手を広げ
受け入れる
知識を持たず
本性に従って生きるものたち
裸の木立 ....
ね深く いたいのに
考えているから
ねむたいのに夢のなかで
考えているから
支えてください
浮かぶ月がため息と共に
夜空から滑り落ちてきた
ドアを開けて
夜露にぬれた土を踏み
蛍ほどもない
わずかな灯りを頼りに
震える光を抱きしめる
部屋に入り
お風呂を沸かし
....
蜂に刺された事はある
蛇に咬まれた事はない
犬に噛まれた事はあっても
狂犬病を伝染された事はない
ライオンの檻には近づかない
骨折はあるが、頸椎や脊髄の損傷はない
指は切ったが切断に至った ....
ふたりでぼくの追憶を旅した
おりた駅はさまがわりしていて
33年まえの町並みは
もう少し長かった
もう少し広かった
ぼくが大きくなったのだろう
記憶も比例していたの ....
そこには、証明写真の撮影機が立っていた。ボックス型のよく見かける何の変哲もないものだ。奇妙なのは、それが設置されている場所である。なぜ公園の真ん中に置いてあるのか。
私は昼食 ....
朝、日差しが差し込んで、私は目覚めました。いつもと同じように、なかば夢見心地でトイレへ向かうと、ドアの隙間から明かりが漏れています。私は一人暮らしでしたので、これはおかしいと思いまし ....
シーソーの上に水羊羹
その意味の無い重さ
恋が終わる
+
ベランダから洗濯物が落ちていく
どうしようもないのに
シクラメンが咲いている
+
乾いた側 ....
私は何も持っていない
私は何でもできる。
私は自由だ
私は孤独だ
トリモモも
ショートケーキも
シャンパンも
飲んだことがない。
いつも納豆玉子ご飯。
コタツに入り
みかん ....
君は生きる価値がない
と言われても死ぬわけには
いかない。
仕事を辞めろと言われても
他にできそうな仕事がない。
食べてゆかなければならない。
こんなに懸命にやっているのに
酷い言い ....
マイ・ワイフが言っていたんだが
あんたはポッポ屋で泣いていた。
だからハンカチ渡したんだよ!
別に井の頭公園に行ったのは
別れる為ではないの
キスしようと言われ
断わったのは
貴 ....
心からこぼれでた糸の上を
綱渡りするように歩いています
悲しい時には右にふれ
うれしい時には左にふれる ゆれる
だれしももってる感情の
糸は夜風にゆれている
涙の分だけ重くなり
両の ....
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