おまえは今
高くそびえる岸壁を背に
なにかがやってくるのを
頼りなげな銃を手に待っている
そよ風がそっと
木の枝にキスする度に漏れる
葉の音に怯えて
意味も無く銃をぶっ放す
....
犬につながれて
紐が散歩している
紐は鳴かないけれど
犬はよく鳴くので
紐を可愛がった
どちらも
ペットショップで
買ったはずなのに
思い出せない
可愛がるべき対 ....
101014
払暁を
黒を払いのける
オーボエの音
木曜日の音が鳴る
木曜日は木管
金曜日は金管
冗談のような和音が
静かに
豊かに
散文を認めるよ ....
埃っぽいよね
埃っぽいよね
埃っぽいよね 埃っぽいよね
埃っぽいよね
....
白い旗をふっている人間がいて、
黒い旗をふっている人間がいない。
白いかごをゆすっている人間がいて、
黒いかごをゆすっている人間がいない。
大きなものに、小さなものを入れて、
明るく ....
台湾うそつき兄弟へ
ちぎられふりつもるトイレットペイパアは、むこう水によわいみたいです。
雪なのにもどきだからか、扇風機がともだちです。ときどき、あまりにかるすぎていなくなるみたいですね。まっくらの ....
窓際に立ったあの子を
射抜く その視線が、
絡まり衝いた鎖が
ほどけない、ほどけない
ガンジガラメになって
日々痛々しく
真っ暗な世界に
置き去りにされた様で
うしろから
抱きすくめられ 笑み
....
野分も過ぎれば
盆水は枯れ
鬼灯なる火祭り朧
無月に揺れた
石蕗が送り火
窓/渋柿に染まり
偲ぶ風花
季節は移ろい
滞るままに
連おもう携帯の
いつか
あの山の ....
私は馬を買って家に帰る この長い道のりで
遠くを見ている 砂漠が夢の中であるかのように 私には思えた
幻を流れた ぼんやりと街を忘れて
様々な 何らかの物語をじっと遠くに頭で考えこんで
そ ....
男の声は人に聞こえない響きで
褐色の空気が いつもあるだけ
暮れ行く夜明け前の時の中で
ただ 流れる 女の影に群青色を見る
一つを手中にしようとする
そこにゆらめく湖に 何一つ無い
....
愛こそ全てだとか何だとか
よくわかりもしねー情報を耳から流し込んできたけれど
結局は世の中で一番強いのは現金じゃん
みたいな話をして
親を泣かせるのは親不孝なんだろうか
綺麗事で飯喰えるなら ....
先週のきょうを思うと
じかんがとまる
からだがとまる
こころがとまる
ふたりがいとしすぎた
あの日をおぼえている
じかんがとまる
からだがとまる
こころ ....
ブヨブヨな意気地を腐った体とギガだせー服で包み
指先大の仮想世界で王様やってるチンカス野郎と違って
原寸大の実社会で膂力を持て余す益荒男にとっちゃ
徴兵制もねえユルユルまんこみてーな日本は窮屈極 ....
星もなく
ふあんに耐えかね
肩にくいこむ夜をおろすと
知らない山のほうから遠吠えがきこえる
呼んでいる
/存在(たいしょう)ではない たしかに
よばれている
脳天から電光石火よびさまされ ....
【SOUL FLOWER】
無限に広がる世界の中で
無限に命は生まれ続けて
それぞれが
それぞれに
その存在を誇張しなが ....
俺は惚れた女の苗字も壊せない掛け値無しの屑だけど
デリカシーが無くて自分勝手で ....
死んだらいいんだろうというと
そんなことはないと
いわれるが
本当は死んだらいいので
そこらへんの機微はわかる
あれを
エリーと名付けて
かのじょにすることにする
かのじょにな ....
ある日突然死
あなた黙るの
こんだけ食って飲んでいるから
きっとそんな時が来ると
私は確信しているけれど
保険金のこともあるし
知らん顔しているのよ
ある日じっと見られていたのよ
....
イライラの理由を問いただしてみたとして
自問自答に正解を見出すなぞありゃしない
自分らしさとかを思い返したところで
不完全な時間が脇を通り過ぎていくしかない
曇り空を見境なく見上げてみる
....
{引用=
+
ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ
額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
....
ボタン
押す
みたいに
泣くんだ
指に
十字架が
横倒しに
なって
彫られてる
おたんじょうび
おめでとうって
いわれるの
いやか
おたんじょうび
おめでとうっ ....
だけど
急にボールが来たら
ヤナギサワじゃなくったって
とんでもない方向に
シュートもするもんだよ
ねえ、
才能のない
ぼくやきみやきみよ
あの日
横断歩道で
あの子にニッ ....
青いじゅうたんにひかりをあてると
そこに虹があらわれることを
さりげなく発見したのはヌーピィだ
どうやってまもろうか
ぼくらはヌーピィをどうやってまもろうか
ぼくらは ....
古い元美容室の
丸い鏡に
そとのビルが霞んでいる
部屋の角には
埃っぽい暗がり
苦いひとの記憶
「なるべく水分を沢山摂って下さい」
と書かれた貼り紙が
なぜか
人の声のような気配 ....
参列者たちの白菊が
たどたどしく棺のなかに置かれてゆく
係の女がさいご
華やかいろの献花で棺をあふれさせる
そしてそこにふたを載せた
いちばん気掛かりだったのは
....
あたまがわるいから なんていえばいいかわからない
ただあのときなんにもしないまま 立ったまま落ちた
かわのように流れてて くらくて かすんでいて
おおきなこころはおとのせいで毒になった
....
もしも彼女が本気で読んだら
作者に何も残らない
一文字余さず味わいつくして
海に溶かしてしまうだろう
始原のことばの海は深くて
作者はしくしく泣くだろう
もしも私が本気で読むな ....
とある詩人が当代の
詩をものにして伝説の
詩聖にならんと唐を出て
ドラゴン目にして絶句した
四声平仄朗々と
五言で篭絡するはずが
啓蟄の竜がガオガオと
欠伸なだけで口ぱくぱく
....
疲弊して磨耗した声帯を誤魔化しながら必死で笑ってた
本当の言葉なんていつの間にか出なくなってたけど気づかない振りをしてた
いくつもの脳細胞が眠りこんでしまったこんな日には
疲弊して磨耗した水 ....
地上に出た途端、甘い香りに頬を撫でられて泣きそうになった。
もう金木犀の季節も終わりだろうかと思っていたから、不意打ちで嬉しかった。
夏の、花火のような空気から、秋の涼しく透き通った風になるま ....
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