歩道に溜まった雨粒が静かに夜を抱いている、口笛はマイナーセブンスを僅かにフラットしてる、君の左の袖口は少し濡れている、僕の右の袖口と同じようなセンチで
コンバースの爪先に空き瓶がぶつか ....
三日月様は
今日も微笑む…
お日様のように
辺り一面を
明るくは出来ない
けど…
三日月様は
今日もニッコリ
君に微笑みかける…
ほら!笑って♪
いつもの君の
笑顔を ....
白い箱が届いた
梱包された神秘
なぜ箱を開ける時
こうもワクワクするのか
温もりを感じる新聞紙
オレンジ色が視覚を通して
喜びに変わった
一面のオレンジ色は
....
小さな頃に
時計を忘れて
ベランダ越しに
ゆっくり空と雨を眺めてた。
殺伐としたアスファルトの上は
不思議なほど 臆病で 落ち着きなく
速く 淋しく 意味は薄く 汚れ 喜びまでもは は ....
押入れに隠れていた
暗い密室の中で
埃っぽい空気の中で
春の芽吹きを待っていた
喉の渇きに苦しみ
時折、浸みてくる温もりに身体を寄せ
ずっと夢を見ているような
おぼろげな意識で
昼 ....
僕にヒゲが生えていた頃
あなたは優しくヒゲを撫でてくれた。
今ではすっかりヒゲは枯れ
ビルなどの建築物が建ち
唇の近くまで人も歩くようになったけれど。
あなたの手のことはあまり思 ....
アイデンティティーは甘めがいいもの
角砂糖をふたつ
未来を見るような目で
スプーンの先端を見つめて崩す
一滴もこぼさずに
何かを確かめるような動作のひとつひとつが
あなたがいくじなしだって ....
秋の草原
枯れ草色
ついこの間は
若草色だったなんて
まるで騙されているよう
春芽生えて誕生し
今は老人なのだね
あっという間の一生
何を思い土に還るのか
きっと『死 ....
一つ、二つ、と灯りのともっている木の枝
波が君の白い服
星はボタン
細い腕にからまるひんやりしたツタ
暗い緑ですべすべ
沖に流された小瓶の中に丸い光
降り積もるのは君の言葉 ....
1
言語学者の間で、パソコンの「マウス」の語源が「魔臼」なのか「舞う酢」なのかについて議論がなされた。マウスの動き方が、臼が回る動きなのか、舞う動きなのか、が主な論点となった。僕は「マウス」は ....
出歩くたびに
懐かしい風景や光景に出会うと
僕は心のファインダーを覗いて
素早く音のないシャッターを切る
撮った写真には必ず写るはずのない
きみの姿をした心霊写真
秋の紅葉 ....
おトイレが
我が身唯一の
自由時間
遥か
遠い雲の向こうを
焼き焦がす
流血の
夕暮れ
いつも
暮れる速さに
追い付けぬまま
置き去りにされた
また 夕暮れを待つのは
誰?
日毎繰り返す
不在の
観客のた ....
あなたは なんの前ぶれもなく 姿を消した
私は おろおろと いつもの金星までのふたりの散歩道を探す 忘れてしまったあなたの名前を呼びながら
一人目のあなたは 地球が好きで 私を連れて毎日 ....
テロップの、落書きパートに指相撲の"腕"力で、かますキッチュなほおずりは、ハブりがいいあなたの火照りをうらやむように/冷え切っているのです。モスコミュールに添加されたジェル状のシロ ....
旦過市場を抜けたはいいが
山を越え
谷を過ぎ
ここはどこやねん
ぐるぐるぐるぐる
廻る道
これがニーチェの言っていた
永劫回帰か
あほんだら
と
天と地におけるありとあらゆるも ....
(あ)
あかんぼうが
ないている
あー
あー
それはぐうぜんにも
ひらがなの
さいしょのおとだった
こもりうたをきかせると
いー
いー
と、わ ....
山田さんの背広が
朝焼けを縫い込んだみたいに
ひかりかがやいてみえた
やるじゃん、山田
ぼくは呟いてコンビニに入り
缶ビールとつなあげを買った
防御として、骨格として
自分の骨がわかる
骨のところの、形を覚えておく
骨の使い方がわかっている人
意外な骨の使い方をしている人
突き詰めていくと
名前がひとつのハッシュタグになる
....
あの
匂い、あの
塩素の匂い、あの
匂いをかいで、早く
水に入りたい、音も
聴こえない、中にいて
水をかいている、砂まみれになって
味がするし、足がつかない
温度も冷たい、なんにも
....
さかながいちび
びじんをあいし
しばえびこいしい
いえなのさ
自分の屍の未来を
歌った 私は
街をさまよう
私は かき消されていった
大バーゲンセールの閑古鳥を
たった ひとり
夢すら 持たずに 私は
あなたの声となり さまよった
....
猫になること
グリニッジくるんで
あなたの目の前ぱっと差し出したら
子午線まわりで3・2・1
返事は「オケイ」
あたしきっと頬バハマサンセット
わりとクールな気取り入ってたけど
なんだ ....
いつも
おそろしいよかんにおわれているので
せなかをまげてしまう
せを1センチでもひくくすればそれで
ひょうてきになりにくくなる
だがかえって
おうぼうなものの
ぶつりてきなせめは
....
愛しているのは
ひとりきり
ともだちのはなしを
みつめている
そのおめめがいとしくて
だれにもまけないよ
さくらんぼがないている
なきんぼさくらんぼの
....
逃げ水にレールが沈んでいく
暑い海中のなかにベンチも沈む
電光の文字はせわしなく流れ
けだるく泳ぐ人達もホームに沈んでいく
秋のベンチで
夏の夢を見る
空を見て
深海を飲む
何かを求める
何かを探す
何かを目指す
何かに恋する
何かを愛する
目的語が明瞭な文章がタイトで力強いように
力強く輝き他人を惹きつける人間は
必ず「何か」を内に込めている
私 ....
新世紀。
とは言いながら
殺戮の大義に明け暮れの
墓穴堀りは相も変わらず
{ルビ典籍=てんせき}{ルビ天窓=てんそう}に{ルビ堆=うずたか}く、
歴史は繰り返すと錯覚させるが
掘り返せる ....
音楽からバラの香りしてる
きめの細かい鍵盤は赤い淫らなストッキングをはいて
心をノックしてくる扉はドラムスの影を覆っている まるで。
琥珀の色をした酒 海のように ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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