シャワーを浴びてこいよ
先に寝ていたあたしに彼は言った
それが
何の合図なのかわかっていたから
のろのろとあたしは
シャワーを浴びる
付き合って2年
春には入籍をしよ ....
はく息がしろいので
いきているのがよくわかる
ベランダ
コーヒーに
満月を浸したら
夜のあじがした
今日、自らの足元で
私は死んだ
心は臥している
体は諦めた
「弱い体には屈強な精神が宿る」
なんてことは
本当に強い人しか云ってはいけないが
それでも私はそう云いたい
....
俺は粒あん派だが
嫁の母は
こしあんが大好きだ
好きなだけならいいが
粒あんのことを
下品だとか
気持ち悪いとか
さんざん孤蹴落とす
長期に渡り
生活費の援助を
受けている ....
「返事」
太陽に声をかけても
一向に返事は返ってこない
取り巻きの雲が
覆い隠して
自問自答の老木が揺れる
「返事」
孤独な問いに
枝にぶら下が ....
「死刑」には
死刑たらしめる法と
死刑執行人
死刑場(およびその道具)
なにより死刑囚がいる
そのまえには判決
主体の認否を越えて客体の処断があり
主体は罪の罰が死刑となったことを
....
排気ダクトから零れる風が
冬のうたを口ずさんでいる気がする
カラのジンのボトルみたいな太陽
アクロバティックな性格のクラウド
川の流れはゆっくりで
救急車は先を急いでいる
....
大丈夫 大丈夫
相手を安心させるコトバ
大丈夫 大丈夫
自分に言い聞かせるコトバ
ダイジョウブ
全然ダイジョウブじゃない
ダイジョウブ
もう駄目なんだ
....
ザワザワ
ざうざう
耳の深い奥
狼が出るんだ
湿った草をかき分けて
夜のツメクサ
エノコログサを
柔軟で短い子供の記憶を
濃紺の空に見守る
アベンチュリン ....
縮図
生命の事業所に強盗が入った
と言えば語弊があるだろう
入り込んだのは私だ
不条理な生命維持活動に
いい加減限度のメーターが降りきれて
私は二束三文で購入した拳銃を ....
最近の日本といったら景気は下降の一途でしょう?
政権与党は一丁前に売国奴を気取っておりますし
母親は自分で生んだ子供を平気で噛み殺しますからね
全く持ってろくでもない時代でございますよ
い ....
遠くのほうで叫び声が聞こえる
あぁ そうだ今日は校庭でサッカーの練習試合してるんだ
きっとバカな女どもがサッカー部員見たさに野次馬してたんだ
ここぞとばかりに黄色い声を出してね
....
ええ 解ってるわ そんなに何回もCを押さないで
解ってるから 私のと関係をリセットしたいのは
でも本当はCEでも良かったんじゃないかしら 私達…
あの事さえなければ、 ....
発しない言葉で
君に贈る気持ち
君が君の場所でがんばるのみてるよ
私の居場所で
私が疲れた時には
君が君の居場所で
汗してるの想うよ
ひとりの
歩幅は足りないこと示すけど
つ ....
曲線
ゆるやかなR
なだらかなN
わたし
一番じゃなきゃいやなんです
一番で
愛が
ひとりに一つずつなら
夜が
不意に消費する
曲線
貴方のゆるみに
ゆびを添えて
....
都会の砂漠を疾走する
赤い快速特急を降りると
乾いた風が俺の髪を
グシャグシャにして
改札を出ると
いつものように彼女が
つまらなそうに
俯いて立っていた
視線を上げて
俺が視界に入 ....
ぼくはおちんちんがすきだ
ぼくのおちんちんはとってもやわらかい
だからさむいよるになると
ぼくはぼくのおちんちんをにぎったままねむってしまう
ぼんやりときのうやわらかな煉瓦にひら ....
どうしてかわからないけど
思い出すのはいつも彼女のことだ
鏡に向かって化粧をする彼女
まっすぐ伸びた背筋
長い髪
笑った顔
驚いた顔
拗ねた顔
涙
加速するたびに近づいていき
今に ....
庭に農園を作ろうと
トマトを植えたのが運の尽き
青さの残る赤い実がごろごろついた
続いて植えたナスもきりがない
次から次から青い実がついて
肥料が足りずに味はいまいち
育ちすぎたキュウリも ....
歩いていこう
自分たちの速さで
少し息が弾むこの道のりを
白い息を吐き出して
頬が赤らむのを感じながら
手の温かさを確かめながら
歩いていこう
願わくばその先 ....
あれはまったく夢なんだ
夢を現実だと思ってしまう錯覚のようなものだ
さっきまで僕は読みかけの本に埋もれて
読みかけの本のストーリーの中にひっそりといて
自分がストーリーになることなんて考え ....
僕が言葉を紡ぐには
ある程度の孤独と
大きな喪失が必要なのかもしれない
そんな気がしている 満たされた夜
よろこびの歌で
たっぷりたぷたぷな充足感を唄うには
....
今日も何もない思いを掴んだ
この地球上に何一つない
夢見た 風景ではないものを
車の流れる この 街で
夕暮れを 見た
体を自分の中に見た
朝焼けの中で きっと見た
車の流れる ....
本気じゃなきゃ入院してない
本気じゃなきゃ規則守らない
本気じゃなきゃ必死にもがかない
本気じゃなきゃ薬も飲まない
本気じゃなきゃこんなに悩まない
本気じゃなきゃ縛られたくない ....
繋がれた鎖
巻きついた足
夕暮れの鳴き声
形ある絆
正体の知れぬ
大きな影
近づいてきても
逃げることはできない
叫ぶ事もできない
だからではなく、
ただ単に
従順に受け入れ ....
ほんとうに美しい音楽は
自らを主張せずに
日常を漂う
作曲家が世を去って久しい
遠い異国のカフェで
頬杖をつき
もの思う私の胸に
ふっと、灯はともる
瞳を閉じれば ....
異常気象の年の冬
街に米が降った
街と言っても
そこはかつて
田んぼだったから
不思議なことではなかった
スコップで
米を側溝に流しながら
街の人々は言う
この降 ....
「おつかれさま」
数日前は、ぎすぎすしていた人に
ひとこと言って、お茶を置いた
「あら、はじめてねぇ」
その人は大事そうに
両手で湯呑みを包んだ
一日、隣で働けば
自 ....
腹がへらなきゃ 旅に出たろうか
(きみをおきざりにして)
学校がなけりゃ 学ばなかっただろうか
(きみに出会い)
泣いていたら きみは
なぐさめてくれただろうか
(きみを守ろうと)
....
幸せか不幸せかは
その人を取り巻く状況が
決定するのではない
幸か不幸を決めるのは
その人の思いなしだ
幸せを掴むためには
現実を直視してはいけない
現実に置かれた状況を ....
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