知らない場所で
知らない涙があった
そんなことは 見えないだけで
誰もが悲しまない日
なんて
ありえないはずなのに
知らない場所で
知らない涙があった
知らない人が泣く ....
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
寒い日、雨の日、足ぱんぱん
市役所さんから立ち退き命令
とおりすがりの常連さんたち
ゆるい反対してくれるけれど
タコ焼きやさんは足ぱんぱん
....
密やかに正体を薄らげる
かすかな雲に七色のにじみ
月はいつもひとまかせで
美しい虹色の夜景を照らす
ネイルを数えるように
なにもかもを数える声
それらすべての合計は
生まれた数に等しい
....
あの子の愛は
呼ばれたいなまえがある。ほしいなまえがある。でももうわかっているだろう、語りかけることばは進化しないのに、本質は先を行く。それをあの子はゆるしてくれる?
――いいえ、いいえ、 ....
友達
おまんじゅうが六つ
入った箱が届いて
この前のおかえしだって
吉村姉妹、妻の友達
クリスチャンの友人
今日は月曜日
テレビの家庭ドラマ
妻と共観ている
一五年前夫を亡く ....
ルクトさんの住む家
から見える
パッチワーク的な畑
風が吹いている
鳥も二、三羽
屋根は赤い色
瞳は茶色
たまにやっている
散歩など
太陽がどちらへ沈むか
月がどこからひょ ....
行方不明のオーパスは
タリーズコーヒーにもスターバックスにも寄ることなく
ファーストクラスで西へ向かう
上空には虹が
虹という漢字はなぜ虫偏なのだろう
空から魚やカエルが降るって
....
夜中、布団のなか。
音が耳を満たし
真っ黒い天井が目に蓋し
脳に、この音だけを
染み込ませているわたし。
(うぉーうぉーうぉーあいにー)
しめった歌声が
頭の中へ忍びこみ、
赤 ....
君は
ひとつぶ
哀しみを
螺旋構造に宿したまま
この世に零れ落ちてしまった
ひとつぶ
君は
ひとつぶ
喜びの
光にくすぐられて発芽し
言の葉の二葉を広げてしまった
ひ ....
薄闇の中で
10万の囁きが聴こえ
10万の囁きが一瞬止んだ
次の瞬間
灰褐色の塊のエクスプロージョン
茜色の空で 羽音たちが交じり合う
俺たちも あの塊の1つの点になろう
10万が1つに ....
杞憂だと嗤ってきた想定外が起きて
青い空から雨が降りしきる
雨を貪ってきた民は
雨から逃げ惑う
逃げ惑ったところで
この国の民は雨の奴隷
雨に逆らえば
無限の孤立の曝し首
発せよ御用学 ....
わかってるよ。とあなたは云う
それはやさしく、おだやかに。
そう簡単に云わないことも知っているから
私も「わかってるよ。」と返す
こっちでも救援コンサートがひらかれると
友人からメールで知らせがきた
合唱団がうたい、
さいごに皆で「ふるさと」を歌うという
・・・・ふるさと?
中・高と日本の学校に通ってい ....
いつもどおりである
渡辺恒雄はいつもどおりにセ・リーグを開幕させようとしているし
朝鮮玉入れ興行はいつもどおりに通常営業をしている
アグネスチャンは相変わらずシャンデリアの下で折り紙をし ....
凝り固まった思考は
乾いた生肉のように
僅かばかりの弾力を残し
じっと
身じろぎもせず
引き潮の方が
こわいんだよね
あの日
つぶやく君の瞳に
夕やみが射す
たとえば
雲が割れて
四次元の
強い力で
そんなふうに
君の心は
全霊の
海の総意だ
引 ....
)春を待つ
小山より寒管(かんすげ)の穂なびく(海に臨めば
突然/寝返りをうつ、竜頭の背骨/割れ
千年と仕えた瘤が、沈む
底浅と跋扈する(海
海は鉛色の羊水に姿を変えた(波
(波は ....
アノ人が好きといった
ワタシは嫌いと思った
嫌われたくないので
アノ人と同じ「好き」といった
ワタシが好きといった
アノ人は嫌いといった
アノ人は曲げないので
ワタシと違う「嫌い」と ....
音楽を聴いている
夜
街灯の下
あたりに歩く人の姿は無い
無表情な乗用車の
遠慮のないヘッドライトの光
と時折すれ違いながら ふらふらと進む
耳をふさいだまま歩くのは
....
これからうんこのこと ぴんぺって呼ぼう
それで ちゃんと ぴんぺしよう
ぴんぺもらしたら 手をあげて
おおきい声で ぴんぺもらしました!って堂々と!
....
シーサーが私を見ている
深い夜 小雨の中 家に帰ると
玄関前に 毛並みの揃ったシーサーが座っていた
私を見ているのはシーサー
静物は 私を洗う
....
昔同人誌でよくあったよな
クローン人間の少女造って
やらしいこと
いっぱいすんのかなって思ってたら
ミートパイにして食べちゃったって話
昔同人誌でよくあったよな
....
音のない世界
闇
闇の中
.....
コツコツコツ
足音が聞こえる
......
キミは誰
......
コツコツコツ
....
ツイッターで
熱が出ました
暑気あたり
傍若の海
嗚呼
欲しいのはリアル
ことばでも
停電でもない
ぴったりと
隙間もないくらい
肌とはだ
重ねてたいよ
お叱りとか ....
朝が降り
からからと
ブリキのバケツを揺らすと
ふいに
言葉がかなしくなって
ぼくはきみの舌に
しずかに鋏をいれた
泣かな ....
きっとわたしが
しんだあとに
そのへんじは
くるのだろう
はるになれば
つぼみがふくらみ
なにごとも
なかったかのように
泣きながら なきがらに
思いながら 泣きながら
考えながら おもたいね
かけがえのないからだ
食べながら 思い返すね
かくせない 思いがね
あふれ出るのを
誇りにしていく
県境にこだわったマニア本
県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街
短い距離の間に県境を何度も渡る国道
の
記事を見ていたら急に思い出す
東武日 ....
あのときに
もどれないのだな
そのときに
いきていたひとに
あえないのだな
わたしたちは
じくうをこえて
いきている
ここでいま
いのちのひをともす
....
桜の枝に盛られた雪の間から
青空が広がった
青空が
憎む人の指先をかわしながら
ささくれる胸の先に
息も潰れてしまうとき
桜を彩る雪の温度に額を向けて
小さく ごく小さく
泣く ....
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