面倒なことがたくさんあるから
逃げられないから
向きあって言い訳を考えている。
嘘にならないように。
逃げたくないから逃げ道を探してる。
そんな作業も昔に比べれば慣れたのかな。
....
瓦礫のやまにゆきが積もる
毛布をまとった老婦
明かりをとざされた夜の 白い息
あなたは、そのすべてを可哀そうだという
ここには明かりも暖もある
温かな食事も好きなだけ使える水も
重湯を ....
薄い灰色の隙間から零れる
春の色
耐え抜きし者たちだけに与えられる
鮮やかな緑の命
足音は徐々に近づきつつある
静かに
冬眠しながらも 新たな命を温存し ....
忘れていることが
いくつもある。
それは
大切なもので
あると同時に
さりげなさすぎて
人々は
あまりにも簡単に
その前を通り過ぎていく。
もしかすると
なくなったとしても
しば ....
神秘の指寄せ ネットシャーマン
一種の道化者と
お笑いになっても
一向に構いません
ですがこうして
千葉県は大安寺の住職
不肖、山郷十五
シニア世代の方々が
多く集われる
こ ....
僕の息子は自閉症だ
養護学校への送り迎えは
妻がしている
朝夕、電車とバスを乗り継ぎ片道1時間かけて
学校の先生は
常日頃言っていた
息子さんなら自立下校も大丈夫
その言葉は、僕らに ....
柔肌あつきいのちたち
反復行為の大存在たち
みじめでも
幸福ならいい?
ひとを責めるくらいなら
不幸せなほうがいい?
人生ってやつが
ほんと好きでたまらな ....
秒速5センチメートルを見る
これどんなはなし?
えきしょうはかいしたくなる
日本がきれいなアニメでした
人の想いきれい
切なくてなきそう
なんだろう
好きな人にあいたい
やっぱり、 ....
あたしを見たいなら
あなたの手であたしを汚して
あたしを嗅ぎたいなら
まずは汚物の匂いを嗅いで
あたしを聴きたいなら
悲鳴をあげさして
あたしを味見したいなら
....
皆が悲しい時
感情が感情に嘘を付かせる時がある
「私は大丈夫だから」と言わせる
「そちらを先に」と言わせる
高齢者も子供も男も女も
誰もがそれが誠の嘘だと分かっていて
そして世界で一番短い ....
ガールと言う言葉に閉じ込められた処女性に処女では無い君を放り込む
その君はいずれそう遠く無い未来にオンナになる
(まぁ君は処女では無いのに処女をこじらせている自覚は無いだろうけど)
と言う ....
しとつく雨のなか
ふたりで歩いたキャットストリート
ぶらぶらぶらぶら
久しぶりに会ったあなたは前会ったときとなんにも変わっていなくて
顔を見たら何だかほっとした
心の糸が一本緩んだみ ....
昨日があって今日があって明日が来る
当たり前だと思っていた事が
当たり前でなくなってしまったあの日
まるで映画を見ている様で
涙が頬を伝う
今日一日をどう生きればいいかなんて
....
大丈夫 大丈夫
私だけじゃない
暗闇で襲いくる不安感
人混みの中の孤独感
いつ会えるのか分からないあの人…
繋がらない携帯電話
二人で暮らした
あの場所にたたずみ
何に夢を抱こ ....
桜の季節が近づくと
守れなかった約束に胸が痛む
一緒に見るはずだったのに
花咲く前に散った命
一人で見る桜には
儚さと憂いしか感じられず
ただ涙溢れるだけだった
あれから一年が過 ....
ふっと一息 TVのスイッチを点けた
震災関連のニュースを眺めてた
ある震災経験者の男性のメッセージが流れた
『もうこれ以上頑張らなくていいんだよ 甘えてください』
これ以上ない最大限のエー ....
悲しみが止まらない夜
涙をおくる腺がどこかで
切れてしまったようで
泣こうとしても涙が出ない
悲しみだけが
ぶくぶくと腹の底から
湧いてきて
行き場をなくした涙が
身体の隙間を埋め ....
私が見ていたものは本当に夢だったのだろうか
人は面影だけをそこに残して 去っていく
私はひとりで 遠くを見ていた気がする
そして 両手を合わせているだけなのだ
丘の向こうから 強い光が差してき ....
わたしをゆるしてください
そうやって
かつてわたしのかたちをしていた
うろこをはいでゆく
ときにはたてのようにして
じぶんをまもるためにまとっていた
うろこをはいでゆく
そん ....
蘇る
ひと昔以上
眠り続けた自我が
蘇る
野生の血が
蘇る
脳の回線が
蘇る
愛が
蘇る
蘇る
蘇る
新しい
自分に
広島で一番
遠いところが見えるのはどこかときくと
君はちょっと首をかしげながら
「江波山」だねって答える
去年だったかな
それっきり忘れてたけど
遠くが見たいと考えた途端に
君の怪訝な顔 ....
いくつかの災厄のなかで
わたしは書机の下で頭をかかえておびえ
くらやみのなかで
あらゆる醜態をさらした
偽善と臆病とともに怒りを
蛙と虻のあと
彼らは過ぎ去ったように思えた
瓶につめられ ....
どうしてまだそんな所にいるの?早くこっちへおいでよ
って声をかけられるぐらい、まわりが難無くこなせてしまうことが、なかなかできないのです。
みんなが水溜まりの上を身軽にジャンプして超えていくのをそ ....
おっぱいは最後がいい
まずはくちびるからがいい
それからうなじの匂いを嗅いで
おなかの温度に埋もれるのがいい
おっぱいは最後がいい
まるでそこに興味がないよう ....
その後で
脊髄反射が起こったように思った
開いた手を握りしめた
その後で
守らねばと思った
思い及ばぬ人々の尊厳を
「語りえぬものについては人は沈黙しなければならない」
今年7月 ....
野はどこまでも、たいらかで広々
ぼくは花の数をかぞえる
やさしい
雲の群れが
やさしい
雨を
ふりまいてすぎたあと
うすく差した
ひかりが虹を
つくる前の
ほんの一瞬
よみが ....
あの世とこの世をむすぶもの
それが祈りだと
きのうそんな歌が聴こえてきたのです
鳥や豚や牛の死でさえ
悲しいのに
ひとがあんなに死んで
悲しくないわけがありませ ....
春のほとり
川面に木の葉が舞踊る
夜露には
てんとう虫の直滑降
あわててキャベツにかくれんぼ
朝の花曇り
雲の裾からおひさまが覗く
まもなく主役が顔を出す
明け方には
虚無ばかり詰め込まれてはち切れんばかりに
食っても食っても満ちぬ腹
次は何を食べようかしら
と
舌なめずり
それを
照らすは仄かなひかり、庫内灯
暗闇に浮かび上がるは真っ赤 ....
解けない知恵の輪
笑顔で育てた雨雲
陰影を這う蜥蜴
心電図と信号
3038 3039 3040 3041 3042 3043 3044 3045 3046 3047 3048 3049 3050 3051 3052 3053 3054 3055 3056 3057 3058 3059 3060 3061 3062 3063 3064 3065 3066 3067 3068 3069 3070 3071 3072 3073 3074 3075 3076 3077 3078
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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