沸点で淹れた紅茶に
蜂蜜と
生姜の絞り汁
握り拳よ
芯部に響け
きみたちが求める女に
雄々しさはあるのかい
絞め殺したくなるような可憐さ
汚したくなるような透明感
ほんとうは
....
黄金みたい、
晴れ空につたう
とりどりの雨、
それだって君さ。
この景色、
ひかる希望。
さそう絶望?
違うね、
ひ ....
夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない
冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる
どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
ピーナツバターを塗りたくってから、くだいたナッツをまんべんなくのせて、すこし焦げるまでトーストする。卵を溶いて、砂糖と出汁で味をつけて充分熱したフライパンで巻く。沸騰して火を止めてから三十秒経った ....
僕たちは
太陽をかついだ
高く とてつもなく
高いところまで
持ち上げて
その中に入りこんでは笑った
僕たちは
それがいまなのだと信じた
ひたすらに信じながら
じぶんじしんの
中心 ....
交差点からあてもなく走っていく
駄々をこねるクラクションや
雑踏のアスレチックをクリアしながら
器用に行きかう明日の旅行話や
聞きたくもない喧騒の緩やかな渦が
オープンカフェのテラスで
....
些細に行き倒れ
網膜は硬直を始める
騒ぎ尽くしたはずの夜
なぜ眠りはここを離れる
狂った蛇が食らいつく
後先のない牙の痛み
ぬるい温度を漂いながら
呼気に紛れた贄を ....
風が止んだ夜中の駐車場で
代行タクシーが何台も止まっている。
夜露で濡れたフェンスと
見知らぬハンドルを握る手と。
酔っ払いの手によって
タイムズ出口の遮断機は
幾度となく悲鳴を上げ、その ....
発せられた言葉は
新しい意味など示さなかった
そして いつまでも そこに
言葉は確かに存在した
人は どこまでも歩きまわった
何もないこの荒廃した世界の中で
一日の食べ物を 求 ....
カーテンを開かなくても分かる 今日は晴れ。
眠気を感じず きびきび 起きれた。
迷いなくベッドメイキングをする。
積んでた本に 小指をぶつけることなく洗面所に行く。
歯磨きからコンタクト装着ま ....
死んだプラネタリウムのそばの
かろうじて灯る街灯の下で
指と指をからませあった
身を切るような12月だった
旅自宅の途中で
こっそりと抜け出してきた
き ....
【ダークロード】
歩み行く道は渇いたアスファルトの上
先のないどこまでも果てしなく続く道
振り向いた昨日は全て流され
....
「子供の頃」
ねるまえに
おかしが
たべたくなるのは
まだ
こどもだから
おなかがすいて
しかたがないのだ
こどものむしや
おはななども
やっぱりそう ....
僕はおさなかったので
ミッキーマウスが
消防夫だったりした
脳膜がメンマになって
少しおかしかったりした
火星人に思いを馳せると
くしゃみが出そうだった
トタン屋根が何かを
....
あるはずのその「本当」に目を向けるのがこわかった、ちいさなわたし
あんなにも愛おしかったものたちが、並んでゴミ箱に落ちていく
言葉にしたとたんに消えた想いも、言葉にできないままの不格好なおもいも、 ....
家族が寝静まった頃
ぼくらはそれぞれの家を出た
ぼくはミルクチョコレートを持って
きみは水筒に氷と麦茶を詰めて
二人で村田川の護岸に膝を抱えて座った
今日は手を握ろう、と思ってき ....
月曜日
何もする気にならなかった
朝の授業をさぼった
明日の予習を済ませて
午後から散歩に出かけた
音楽を聴きながら
大学の中の公園で
ぼーっとしていた
木立の間を風が流れていた
土 ....
ミノ
あなたにまかせて
ゴメンね
ハツが何より
大好きなの
ユッケが危険と
知った日に
焼肉行こうって
言ったとき
黙ってついて
来てくれたひと
ま〜この〜
(角栄をはさん ....
土曜日、
彼女を連れて、落語会に行く。
昼夜ぶっつづけの会だったので、
初めて行くには、ちょっと、
ヘヴィだったかもしれないが、
まあ、
行きたいっていうんだから、
知ったことか。
と ....
パステルで
どんなに綺麗に描いても
たった一滴のそれで
闇につつまれてしまう
いや
闇さえも
一色ではないから
魔の色なのかもしれない
■
■
■
強 ....
お前は嫌い
お前を殺してやる
と言う人とは
一緒に生活できない。
事細かに文句をつけ
人の過ちをいつまでも
言及し続ける
人に恩を売りつける。
自分の罪は忘れている。
何をど ....
お疲れさま♪
優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう
どうしてなのかな
額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
....
青空に首を突っ込んで
即死した変死体の傍ら
空飛ぶ鶏の嘴(くちばし)が夥しい数で囀(さえず)る
青い空に白い雲
夕方には赤い夕日と
朱に染まる山の端
(絵に描いたような五月晴れ)
....
3月18日
かかりつけの産婦人科にて、妊娠していることが発覚した。
5週2日だった。
エコー写真に写る、虫みたいな黒い影。
「これが胎嚢です」と、聞いたとき、
診察台の上で
鼻を膨らま ....
様々なほつれが
絡まり
絡まり
新しい網をつくる
それは思いのほか
大きく強く
抗えない
ああ
感情よ消し去れ!
全ては事もなしと目を力強く瞑り
握りこぶしをポケットに隠せ ....
戻る必要なんてないんだよ
ちょっと静かにしてくれないかなぁうるさいよ
あの女は一人の男では満足させられない魔液だから
一人で突っ込んでも地球の裏側の胎盤に貼り付いて
血を流して網膜剥離するだけ ....
したためる
水の入ったドラム缶の底に
肩まで浸かる
腕
太陽
ふりあげて
空から土に弧をえがく
やけどをしている
ものたちが
列を為している
稚児が分け入り
払われ
母の代わり ....
長すぎる人生もいい
まわりの人を困らせて
短すぎる人生もいい
まわりの人を悲しませて
百年生きても
まだ生きたいと願う人がいる
二十年しか生きなくて
もう充分と思う人もい ....
かなしみを抱えている
それは乳房
もとはひとつの
おおきなやわらかい
かたまりだった
それが
たえがたい苦しみと
痛みをともないながら
二つに引き裂かれて
胸の前にはりついている
....
ひらがなの
かきじゅんが
ぜんぶさかさまだから
おかしかった
まるですきにさきみだれる
はるのはなを
みているようで
まちがえていることが
ただしいのだと
きみに ....
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