ひととして
いきるためにこいをしてきた
そうして
けっきょくいきられずに
こきゅうをして
えらでこきゅうをして
すいめんかをおよぐ
めぐりあうことをただおそれ
しずみこんでゆく ....
降り注ぐ彩度に飼い殺される
彼らは非道く鋭く
私の呼吸を奪っていく
刺さる、沸騰する空気の上に
墓標だけが白々しい
沈黙が朽ちる
本能だけが蹂躙し、何も残らない
疑う も
信じる も濃くなると
苦しさで動けなくなってくる
当たり前じゃん
そういってくれたあなたみたいに
大切な人のカテゴリを
笑って守っていきたい
青い目をしていた
背の低い女の子
水着は ビニールよりも薄かった
カニに 破られそうなほど
とても眠い
さっきの抱擁の続きを
潮の香りに 包まれながら
砂地に 埋もれ ....
高度一万メートルまで上がると
地球の丸みを
実感できるんだそうです
大洋の中心に小船を浮かべても
やはりそれを
実感できるんじゃないでしょうか
左右どっちでも
水平線 ....
「猫」
猫はきまぐれ
猫はきっと明日を知らない
猫はきっと自分を知らない
だからきっと
自分を知ってほしいと
そう思っている
猫 匂いもない
....
写真週刊誌のライヴァルは
他の写真週刊誌じゃなく
缶コーヒーだって
ドラマん中のそんなセリフに
熱くなった頃も
あったな
キヨスクで
あの頃
フランス ....
鏡
日替わりの絵画
ハガキ
ハガキなのだけれど
絵ハガキにはなれなかった
悲しい
ハガキなのだけれど
机の中でうずくまっている
寂しい
誰か ....
きらきらと光る波は
夜の一筋の影
風の音と共に
凍りつきました
子供たちがグラウンドで見つける
プラスチック瓶の破片でも
色つきガラスでもない
夜
サラ ....
初恋の人を
月にとられた。
にこにこわらって
「さようなら!」
だってさ。
ひとさし指が青く
午後に挿される
最初に想い出し
最初に忘れるもの
夜に響く手と
真夜中に響く手との差異
進み去る方へ縮む手の群れ
闇の近くに輪を描く
....
かたく包まれたものを見ている
濡らすたびにかたくなり
ほぐしたくてもほぐせないほど
ぴたりとはりつき 包んでいる
水の音がする
さかさまの
水の音がする
もと ....
夏至の夜は重く沈んで
雲も宇宙の蒼に融け入る
生ける雲よ
その蒼を映す海は灰色
雨と人と人のわだかまりを蓄え
遠い夜に
雲と雲の笑い声を聞く
....
失敗作だっただろ?
これは
今さら言ってももう遅いんだ
はじめまして
の笑顔の裏には
何重もの扉が隠れていて
あなたとの距離は
今何メートル離れているのだろうか
他人に興味 ....
未来のような
だだっぴろい草原で
詩を読んでくれたのは誰だっただろう
幸福のような
雨が降っていたのはどこだっただろう
なにからなにまで
や ....
切れた糸が
繋がった。
ライフライン
切れたらなくなる。
プレシアス・シング
プレシアス・メロディー
without anger
without fear
without unco ....
わがままを
言えば言うほど
自分に疲れるだけなのに
一体なにがしたいんだろう
夜空に広げた反省会
だれもみないのをいいことに
センセイ質問いいですか
月は黙って首をふる
明日と ....
あかちゃんが
いい
においを
させている
おかあさんは
花柄のタイツを
はいている
細かいプリーツの
スカートを
はいて
花が大きい
花が大きかったね
ベッドにつっぷして
....
やるしかない
のほかに
やることない
のか
やると対峙する
のは
かんがえる
さて
かんがえるまえに
行動しよう
か
行動するまえに
かんがえよう
二択の選択にして
それで ....
出会い系サイトで、
女の人と、会う約束をして、
有楽町で、会った。
ぼくが、2番目に好きな本はなんですか、
とメールしたら、
愛読書が、
「火曜日のモリー」だということだった。
....
平らな川に
風が夢見る
どちらが上流で下流なので
しょうか
細かな波音が
聞こえるくらい傍にいても
それはわからぬのでした
玄関の前にブラジルが落ちていた
おそらくブラジルから
何かに運ばれてきたのだろう
ブラジルに住んでいる人や他の生き物も
ブラジルが見つからなくて大変だろう、と思い
お役所に電話し ....
ア
ワ
ブ
ク
ぷわりぽわり
ワキンの溜め息
見た目はすくいたがりの彼氏
見た目はすくわれぶりっこの彼女
ついでにすくわれた私
本 ....
初夏、
一日が終わるころ
本を読む
人が死ぬ
ふとしたとき
自分以外の人が死ぬ
心は、
陳腐だ。
そう呟 ....
大気が
産卵している
(だれの子?)
繁殖する
七月
七月、
七月……
(幾つも、
尊い。)
夏の
膜
....
ありがとうございます
一日に何度もいう言葉
どれだけ想いを込めたかを
思い出す頃には
アイスクリームもとけているんだろうな
最新の冷蔵庫が
食う電気の量よりも
ひかえめに笑ってみ ....
産卵
この部屋には何も無いので困ります
埃をかぶったカンバスには
塗り潰せる面は無く
それだけの量の絵の具も
それを買える金も無く
絵筆もみな固まって使い物にならない
リンシードも筆 ....
アメリカ大陸を横断したいと言っていた
いまは富士の湖畔で眠っている 。
北西沿岸に辿りついたのは夢のなか
小さなトーテムポールを捧げよう 。
ピカピカに磨いたローズウッドのハンドルを握 ....
防犯カメラをもとに事情聴取を受けた
スーパーのレジ係の太った女は
仕事を早々と切り上げると
アスパラガスみたいな男に連れられて
団地のそばにある鳥かごみたいな
ゴルフ練習場へ向かった。
男 ....
一人でうつむくことはやめにした、
私は駅前で缶コーヒーを買った。
憂鬱は過ぎ去ったものだと信じている。
それは、遠い街角
一人で手に入れたもの、
知らない女の子の手の類、
知っている女 ....
2989 2990 2991 2992 2993 2994 2995 2996 2997 2998 2999 3000 3001 3002 3003 3004 3005 3006 3007 3008 3009 3010 3011 3012 3013 3014 3015 3016 3017 3018 3019 3020 3021 3022 3023 3024 3025 3026 3027 3028 3029
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.61sec.