氷がとける
オレンジの海
マドラーに触れる
青い手つき
そこに月が沈むんだろうか
マークでいるのは疲れたと言って
からんと鳴る背徳の共鳴
しょうもないきっかけ
LEDの下品な光をグ ....
トテツもなくマジメであることは
トテツもなく不マジメであることの成立条件であると心得て
トテツもなくマジメな時代を生きている
不マジメ人間にとって
最後の審判とは
皆でドッと笑いころげる ....
早朝に濁る法廷
誰も聴いてはいない
無為のことなど
三分の一になったポケットには
ハンカチもティッシュも入らない
入るのは 指の第二関節まで
ポケットはすべて
修繕に使われた
三十年以上
同じ服を着るというの ....
あらゆるものは過去へ戻り
今へ戻り くりかえす
たかが神
たかが死
まがいもの まがいもの
言葉より先へは 戻れない
....
こちら地球 きこえますか
月がとても美しいです どうぞ
こちらガイア きこえます
月がとても恋しいです どうぞ
日本と呼ばれていた辺りに船を止め
現在 周辺を巡視中です
まだ ....
君が今 どんな気持ちでいるのか 判りたいなんて言わない
君が今 どんな気持ちでいるのか 知りたいなんて言わない
僕の気持ちを君は分からないように
君の気持ちなんて僕には分からない ....
なんでもない休日の
中間点からおよそ50歩ほど
家に近づいたあたりで
やっぱり雨は降り出した
ありきたりの舗道を
無邪気に塗り潰していく雨粒
いつだって間が悪い僕は
もちろん傘な ....
なにが問題だったのか思い出せないが
風車だけが回っている
からからと音を立てて
空の曇りと
鈍い緑の平原
汚れた漆喰の家と
どこかを見ている巨大な男の横顔
からからからと
音を立てて
....
雨の歌がきこえる
空から放たれ
大地に落ちて
響く、歌たち
この星の、この世界の
この国の、この街で
ぼくたちがいま
確かに踏みしめる土のうえ、
なきがらを見送り
あたらしく生ま ....
この雨が
あの町からきたものだと信じたいわたしは
ただむせかえる白さのなかにいます
微笑むそれに似た
レンズ越しで息を吐き出しながら
なにも見つめたりしないでいましょう
調 ....
高熱で溶けたアスファルトをのた打って泳ぐ一匹の亡霊
髪はなく眼球は薄く霞みおそらくはなにも見えてはいない
肉はなく皮は骨格に張り付き伸ばす腕に力はなく
声もなく心もなくだけどそ ....
青空ほどの巨大なレモンの上で愛が偽装される
午前二時の女よ
君の美しく透きとおった心臓でカッコウが啼く
雨が降る
雨落ちる
暗い空から
水落ちる
見ず聞こえる
見ずに聞く
言葉の嵐
こころの声
越えてゆく
越える山
からだ使って
山のぼる
病んでいる
悩んでいる ....
年賀状だけのやり取りが十九年
余震が続く四月にイレギュラーで
安否を尋ねる手紙をもらってから
毎日メールで話すようになった
なんて
私もババアになったもんだよね
文脈には生活の蓄積を窺わせ ....
大きな古い蛇
屋根裏から
台所に落ちた
そのまま外に
スルリと這い出
道端の用水路へ
右へ左へ
身を捩りながら
流れて行った
蛇の消えた家は
長く持たない
赤い張り紙 ....
雨が滴り落ちる
ルシファーが叫んでいる
悶え苦しんで
タナトス
雨が滴り落ちる
神は見殺しにするだろう
無はない
ガブリエルは決して伝えないだろう
雨が滴り ....
言葉たち
罪ない言葉たちも
降る雨に似て
時に罪色になる
心模様
荒れて唇が
ふるえて打たれて
雨が薬になる
どんな音?
どんな夢?
雨がみせる景色も人それぞれ
悲し ....
足元がフラついた
自分の弱さに愕然としたのか
それとも何かに押されたのか
人か
風か
後悔か
フラついたら前に踏み出すしかない
振り返っても何もなかった
でも
....
こっちにおいで
ミッフィーになりたいという女の子
夜な夜なふざけた指づかいで梟と遊んでいる
マナーを気にすることも
なくなった食堂に
開けたシャツのボタンをにぎって広島から流れてきたコンクリ ....
人差し指だけそっと僕にくれる約束
どちらにも向かない視線
彼方から明後日を探す方法
夢のない本当、夢がある嘘
一度だけ電話をする六日後
誰にも言えないことを誰にも言わずにする ....
藍色の街を見下ろす丘で
声もなく涙する背中は壊れそう
届かない光へと
変わらぬ愛を歌う
あの時から目が離せなくなった
くだらない誓い
見え透いた嘘
荊で織られた鎖と檻と
....
俺の目は
本物の海を写し出すことを
待ち焦がれている
ここから一番近い海に行ったとしよう
自分はここに
自然は向こうに
生憎その間に色んな障害がある
向こうから敢えて
....
電話が鳴る
受話器を上げる
懐かしい声が
目に滲む
気づかれないように
笑ってみせる
知らないふりをして
安心したと言う
それを聞いて安堵する
何 ....
出る幕ではなかったのだ
悲しみも
砂粒のごとき憐憫も
わたしの心の切れ端ごと
烏に啄ばまれるがいいのだ
それは景色ではなかった
累々 ....
けだるい床に敷かれたままの寝具が
なだらかな山を見せ
私は脚を崩し
あなたはインドの仏さまのように
片腕で頭を支え横になっている
輪郭だけを知っているつもり
ぬくもりに残像を刷る朝
( ....
優等生はほめられるのが大好き
国で一番エラくなってしまったら
外国さんにほめてほしいのね
国際評価ね
外国さんは内容と結果に率直よ
ラベルだけ立派でも
内容も結果も気迫もなければ
適当に ....
一度 目にした。
周囲の境目が 暗闇で塗りつぶされようが 何だろうが
シルエットは 目に焼き付けた。
逃げる可能生ごと 捉えつぶす。
周囲はこちらの都合と関係なく生きている。
思惑の ....
雑誌で特集されていた 最先端の仮面を買った。
形はフルフェイス型ではなく 鼻から額までを包むハーフ型で
ベースとなる模様は 赤・緑・青の三色。
アイラインにも一工夫されていて パッチリ感が半端な ....
心ってきっと
からだの奥になんかない
入り口にあるとおもう
目も耳も
からだじゅうのあなのちかくが
心のはじまりだね
ほんの小さな
文字から私の旅ははじまる
今日といういちぺい ....
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