雨の
花
上空に
咲いた、咲いた
巨きく
透明な手、
地へ向け
咲いた、咲いた
此の雨を
辿りゆきたい
....
だれからも好かれる資格が無いような気がしたので
もう
古文書は読まない
豚の仲間
豚の仲間
軽蔑される
怖いから
焼き終ると
かたちはもうなくなっていた
まだわずかにのこっているだろう
最後の肉を焼こうと
熾火が立ち上がっていて
それはいのちの終りの
かがやきのようにも見えた
(そして、骨だ ....
今だけを見て生きていると
未来に笑われてしまうから
今だけを見て生きようとすると
過去を泣かせてしまうから
明後日の話をしようよ
今より少しだけ先の話を
雨の止み間に
雀は求愛のダンスを踊る
雄はたたんだ羽と尾羽を震わせ
ぴいぴい鳴いて
切実に請い願う
しかし雌は植木鉢の中の草の実を
ついばむばかり
興味がないよ ....
逝きたいと思った あなたのもとへ
生きたいと思った あなたの分まで
ほんとうに
いろいろなものが
はなれていってしまいました
なにもかわらぬわたしをのこして
そしてそれは
あなたも
たくさんのひとたちも
これからいきるあしたにとっても ....
唇から漏れる言葉が
形をつかまえて
寝転がる
君の膝に蝶
やわらかな微笑み
昼下り
鐘をつく羊
小さな手足
頬色のよくなった
曇り空
明日と言っては涙する
優しい君
秘 ....
さっきまで扉を開けると
確かにキミがそこにいた
そんじょそこらのではない
ブランドを身に付けたキミ
キミとゆっくり過ごすことを
どれほど楽しみにしていたか
それなのにどういうこ ....
あなたとなら
どこにでも
どこへでも
どんなときでも
だから大人にならないで
この一瞬しか
あなたはいない
ワイングラスの中で
溺れてる奴がいたら
助けてやるといい
二日酔いのラジオが聞こえて
三日目まで持たないと
嘆きのまねごとを見せてくれるだろう
退院間近の黒猫が
ギブスを外されて ....
パリ ロマン ロラン
乱暴とヴェルレーヌ
あほだよ アホ
ああ、わたし
ほんとあほ なの。
しゃがみ見る路地は暗く謎めき
影で息を荒げる犬は、沼のような息を吐く
ご覧! 犬 ....
糸を伸ばして
青虫
屋根からだらりとぶら下がっている
ざわざわと
草や花や木々に合わせて揺れている
おまえの糸は
青虫
私たちには見えないけれど
確かにつながっている
糸 ....
僕らは名づける
僕らの世界のあらゆるものに名づける
僕らの世界が傷ついても
その傷にもやがて名づける
僕らの世界が変わってしまっても
その世界にやがてまた新しく名づける
僕らは名づけ ....
団子を肴に酒を呑むなんて
これが{ルビ所謂=いわゆる} 粋なのでしょう
乙ですねとも言うのでしょうか
ここは何でもある{ルビ雨風食堂=あめかぜしょくどう}
脂ぎった店主のオッチャンが
「 ....
110529
こんな庵では如何でしょう
難しいですね
実現には10年くらいは掛かりますね
企画立案中でしたら
予算化のための具体案をすぐに提出し ....
新学期もだいぶ昔の話になった
はにかんだ太陽の
頬の赤さで温まった公園で
突き抜ける青さをどこまでも
視線で追いかけるぼくの
穏やかでない心を
春の風が忙しく通り抜けていく
....
泰雲抑揚広がりて 紺敷砂子のまばら星 跳ねて君をば恋しかる 我が狭胸に 明かれ夜文の丁沈香 明日人となりの消ゆるとも 歯牙燃ゆ革命 微塵も臆さず 君待つや樟葉のまどろび屋 夢ならでそが手再び包まん
白昼夢
タイムマシーン
すれちがう黒い瞼の女の子
甘い匂いが私を
真っ暗な冬の夕方の
安全ピンだらけのマフラーへ
押し返す
私は何もかわってない。
ねぇ、貴方は私の吐いた嘘を見破れますか?
答えはきっと見破れ無い。
だって貴方は自分の事だけでも手一杯だから。
だからきっと無理。
でもね本当は気が付いて欲しかった ....
言葉が
紡ぎだせない夜は
海に抱かれ
眠ろう
想いが
定まらない夜は
漆黒の闇におぼれ
ただただ漂おう
絞り出す必要はない
定める必要もない
美しく輝く星空を映 ....
きっと 自分を失っては
生きていけないのかもしれない
遠い街並みを 私は 見ていた
流れる風の中で
いくつもの呼吸音を時の中に重ねながら
河原の上に続く 遠く細長い道を
私は ....
今日も私が想うあの人は
山手線に揺られて帰路につく。
定刻23時
今から帰る。
夕飯は何にしよう。
今日は疲れた。
なんて呟いて、今日もきっと揺れている。
物持ちが良い私が想うあ ....
奇跡が起きるなんて思ってないし
僕は君を愛さないし
何かが変わることにも期待してないよ
ゆれるよ
ゆれるよ
奇跡の入ったグラスの中で
溺れる君の心臓が
ほんの少しだけ嘘を吐いた
....
氷がとける
オレンジの海
マドラーに触れる
青い手つき
そこに月が沈むんだろうか
マークでいるのは疲れたと言って
からんと鳴る背徳の共鳴
しょうもないきっかけ
LEDの下品な光をグ ....
トテツもなくマジメであることは
トテツもなく不マジメであることの成立条件であると心得て
トテツもなくマジメな時代を生きている
不マジメ人間にとって
最後の審判とは
皆でドッと笑いころげる ....
早朝に濁る法廷
誰も聴いてはいない
無為のことなど
三分の一になったポケットには
ハンカチもティッシュも入らない
入るのは 指の第二関節まで
ポケットはすべて
修繕に使われた
三十年以上
同じ服を着るというの ....
あらゆるものは過去へ戻り
今へ戻り くりかえす
たかが神
たかが死
まがいもの まがいもの
言葉より先へは 戻れない
....
こちら地球 きこえますか
月がとても美しいです どうぞ
こちらガイア きこえます
月がとても恋しいです どうぞ
日本と呼ばれていた辺りに船を止め
現在 周辺を巡視中です
まだ ....
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