フェザーの夜の奥底に
雷鳴が降り落ちてくる
身をよじる小動物の声
愛を交わす偽善に吹く風
誰しも時計の針の非情に
凍える気持ちを抱いているのではないか
理解されたいと願いながら
理解 ....
クリ返シ、クリ返シ
とつぶやいてみる
くり返すというわけではないのだ
名状シガタイモノ
匂い、のようなものだろうか
苦しげなうわごとだ
夏が来たのだ
夏の匂いがしたのだ
まもな ....
貴方の
書いたものに
触れると
エロティックな気持ちが
じわっとする
冷房の効いた部屋で
素肌に
猫を抱くように
太陽の匂いのする
真っ赤なトマトを
果汁が滴るのも ....
あなたの 一言で
浮かぶ 情景
風情が 有るね
夏になると
風鈴 チリリ
虫の声と 相まって
か細く けれど
心には 強く 響く
江戸風鈴の
番組を 見ていた
職 ....
さよなら青春
さよなら独身
さよならピーナッツ
さよならタイガース
さよなら水戸泉
さよならヤングジャンプ
さよなら波動拳
さよならナディア
さよならさ ....
不思議なくらい人通りの途絶えた
日付変更線を待つ中央道路で
鮮やかな羽のカラスたちが
産業廃棄物で空腹を満たしている
表沙汰に出来ない雨みたいな空気
ゆっくりと ....
『死ぬな!』の一語を
吠えさせるのは人間
吠えさせられるのも人間
....
7年まえもそうだった
心がわりにはじかれて
ぼくは駅の構内で
ひとりぼっちになってしまった
拒否すれば現れる
注げば閉じられる
ぼくはこんなに幸福なのに
7年 ....
秋が好きだ。
それも秋と冬との境目のような、晩秋、とよばれるその季節が、好きなのだ。
とりどりに彩られた秋がおわる頃、色彩は透明へと収束してゆく。
だから、冬はあんなにも透きとおっているでは ....
回線の影が鳴り始める
たくさんのおまじないを用意して
咲かせたい花があった
くるくるとダイヤルをまわす
つながらない番号はないはず
私だけ 年をとってしまったわ
陸橋を運転しな ....
雨の季節が過ぎ
風の中から 川面から きらめく緑の梢から
いっせいに放たれてゆく
夏を奏でる音符たち
それらはゆらめき絡み合い
透明なアンセムになる
その響きに
意識を浸せば
やが ....
新聞によると、都会では 妖怪やむなし が 多く 出回っているそうだ
このあたりでも 妖怪いけしゃーしゃー が、つぶなら瞳を ぎらつかせている
だが、挨拶をかわせるのは なんか妖怪とだけだ
....
箪笥の整理をしていて見つけたTシャツ
ぎゅっと胸に抱くと
懐かしいあなたの香りがしました
それはずっと昔、あなたからもらったもの
少し色褪せた白い布地に大きく描かれたオレンジの花
「この ....
風が吹いていた
サッカーボールが
高い網を越えていった
哄笑と
悲しみと憤怒が
蝶とともに群がり
吸いこまれてゆく一本の樹
その陰にもたれて
....
青く、白く沈む、夜
そしてそれに属するものたち
今日は鶴を折った
どうして妻に、そんな
嘘をついてしまったのだろう
薄紅色の風ふく
甘い花の香はらんで
空見上げればきこえる
小鳥たちのうた
紺碧の空に浮かぶ
はちみつ色の三日月
瞳閉じれば伝わる
やさし君の温度
夢を見ているときの
やわらか ....
しなやかな
金属みたいにまっすぐに
子どもは晴れを願います
てるてるぼうずは
それを
聞いたか
聞かぬか
わかりません
けれども確かにそこにいます
子どもが見上げるすぐそこに ....
ちーちゃん
そう呼ばれていた昔のわたし
まま、まま、楽しい夢をみたの。
やっと補助輪なしで乗れるようになったよ。
ねえ、花札かオセロしようよ。
お昼ごはんは、ラーメンがいい。
....
もう面倒臭いので
僕を刺して下さい
こんな何もかんも考えるのは面倒なので
いっそ僕をぶっ刺して下さい
そしたら安らかに眠れる気がします
自殺することは禁じられていて
....
あなたはただただ文章で、実体をもたぬからだを選り抜きの字面ばかりで装丁した、 みみざわりのよい、そうしてくちあたりのよい、あなたはそのような崇高なる文章で
あなたの形は女子だった
陰鬱とす ....
キミと出会えて本当によかった。
辛いこと、楽しいこと、悲しいこと、二人で分かち合えた。
今、何処で何をしているの。
僕は、今も頑張っているよ。
キミに出会えたから、頑張れる。
キミから貰 ....
とんでもないものを見たと思った
町の灯りなんてほとんどなくて
月だけが半弧を描く
ステージ奥では雲がバックダンスしてるしまるでいつもそうしてるかのように
時がこのまま止まればいいと
一夜 ....
いさかいの中ではあったが
向こうが透けるような男ではなかったか
理を曲げず、筋は通せたか
虚勢の向こうにある
哀しい心憐れむこと
できたか
微かに怯え
震える相手の声憐れむこと
....
「僕が働く意味と生きる価値の無さを気づかせてくれてありがとう\(^o^)/」
ゆれうごいては
もがいていた死人が
たしかにわたしだった
となりでふるえているだれかが
だれなのかさえしれない
くるしい、
くるしいとうなだれて
はげしくおうとした
なつのあつさがじり ....
人の気持ちって なんだか変動相場制
高いときもあるし
低いときもある
だって生身の人間ですから
同じ自分なのに
昨日は低く見られ
今日は高く評価される
他人の気持ちも変動相 ....
ソファーの模様が動く
ぼくは向かいのソファに座って人を待っている
周囲を見ても
動かしているものはない
中に軟体動物でも潜んでいるのだろうか
いくら見つめなおしても
模様が左右に動く
ソ ....
とろとろの時間が
大気とうまく混ざり合って
月の周りのぬるい酸素を運んでくれた
動かないで
このままずっととろとろと
月の影となって泳いでいたい
けれど
月はもうわたしの右手 ....
ばっち
ばっちっち
ばちばちのぱんちっち
びっち
びっちっち
ぴっちぴちのびっちっち
ぶっち
ぶっちっち
ぷっちぷちのぶっちっち
べっち
べっちっち
ぺっちぺちのべん ....
助けたい
気持ちはあっても
自分には
助けられない
ときもある
そんなとき
自分が可愛いから
何もしなかった
とは思わないで
救えなかった
ジブンを
責めないで
運 ....
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