音を持たずに水を切り
物語を捨てる
死神に無視され
今日を今日に置く
悲しみは増し
枠は増さず
光は増して
片目を覆う
朝は白に 朝は茶に
まばた ....
今日も夢を見た
遠い世界の向こう側に 私は立っていた
あれは 何だったのだろう
俺は偽善者だったのだろうか
布団をかぶって 震えていた
そこは母親の胎内だったみたいに思えた
夢 ....
さよならが怖いのは
いつも同じ
おやすみが遠いのは
夜の証
言葉が溢れる先は
私か
あなたか
言葉を紡ぐとき
それは
誰の為
揺らぐ
涙
指が
熱い
....
きれいな字を書く女の子は目がみえなかった。
そこにはまったく目のきかない子供たちがいた。
子供たちは目が見えないところ以外は、そうでない子供たちと大差なかった。
つまりそれぞ ....
喪服の下の
白い脚は過去を歩き始めたところ
涼しい顔でさめざめ泣いていても
明日からその真中にあるのは地獄の口
図太く生き残っている女を罰する為
死んだ亭主が夜ごと徘徊する
そのたおやかな ....
....
冷蔵庫を開けて 牛乳を探す。
パックの底が反抗して牛乳が漏れていた。
紙でできた冷蔵庫に滲みこんで
床まで白くなっていく。
足元までせまってくる白い波に
足の親指たちが浸りそうになった
....
知り合いが
旅行のお土産を見せてくれた
腰のカーブが柔和で
咲き誇る冬牡丹があでやかな
九谷焼の小瓶だった
手のひらに載るぐらいの小ささだけども
存在感ははっとするほどで
....
いつのまにか
えきまえのふろうしゃのひとが
いなくなっていた
そのことにきづくまで
わたしはさまざまのことを
かんがえていた
かんがえるだけで
いなくなることができる ....
つりにいくといったまま
かえらなかったわたしを
ははがいまもまっている
なんでもないいちにちの
あめがふりそうなごご
いっておいでというははに
てをふった
....
粒の中に
粒、ずっと粒
惑星のように
ささやくと
平たくなる
蟹になる
蟹はハサミを見ている
ハサミの向こうに海
海からの風
でもハサミだけ見ている
ハサミに刻まれた
....
プラネタリウムの一番後ろで
滅茶苦茶にキスをしたね
それはもう、呆然として
ふたりして、名前を忘れるくらい
きみはいつだって最強のラブリーで
ミニスカートの端っこか ....
080-****-1582、と。
Purururururu・・・
はい、もしもし。
あ、もしもし殿すか?
うん。
今何処すか?
今本能寺着いたトコ。何かあった?
ああ、着きました?お疲れ ....
赤ん坊のころは一日が途方もなく長かった
太陽の落ちるスピードは メリーゴーラウンドのようにゆったりとして
空の模様は 私が目で追いかけられるほどに やさしく変化した
今よりも朝ごはんは時間を ....
誰かわたしを思い出してくれるのだろうか
書き殴ると言う響きが好きだよと言ったキミは
嫌なこと思いだしたと言ったキミは
寂しいねと言ってくれたキミは
いつかわたしを思い出してくれるんだろ ....
名前を呼ばれると
貴方の知っている私になる
弱味や不都合には気付かない間に言い訳を済ませ
貴方の知っている私になる
人が海のごとく沈黙している
風がその上を渡っている
僕は帆を張り 甲板の上で
一つ叫んで出航する
人が海のごとく沈黙している
風がその上を渡っている
僕の帆は風を受け
どこま ....
ただひとつ
約束してほしいの
なにがあっても
あたしに傷つけられないと
そしたらようやく安心して
身を委ねることができる
いやなおもいはした
すごくいやなおもいは
そんなぐらいだろう
そんなもんだもんだ
いやなことは
いや
きらいなことは
きらい
としとったな
ほんと ただ
もまれたんだな ....
八分待った
待ち合わせに君は遅刻だ
皮のポーチを鳴らして
駆けてくる
苦笑いだけくれてやるよ
追いつくまで走るのは
君の当番だ
フィエスタは
まだこれからだ
人生がなにか芸術 ....
あなたに会えない日は 外に出て
あなたの好きな月を さがすのです
だから 月の見えない夜は よけいに切ないのです
窓辺に頬杖ついてひとりぼっちの夜に
どこからか漂う甘い誘惑
私の胸はざわめいて夜を彷徨い始める
忘れていたせつない愛が今宵蘇る
白い花に抱かれながら
失くした愛を嘆き続けるわ
あんなに ....
あるひ、
人生がながれだして いや
これまでもずっと
ながれている
ことをおもう
おじいさんや女子高生が
目の前をひだりから右にあるいている
雲は勢いにのり ぐいぐいと
きえていっ ....
ロボット 動き出す
あなたの 替わりに
ロボットみたいに
動き出せない
柔らかすぎるあなたの透ける
春や夏や秋や冬の季節が ....
転んだらなかなか立ち上がれない時代のようです。
しかし転んでも立ち上がり歩きだすのが人間です。
そこがアスファルトの上ならばいつまでも横たわっていられない。
だけどそれが草原ならもう少しあと ....
一体 俺は ここから どこに出かけるべきだというのだろう?
いつだって ぼんやりと そう思っていた
見知らぬ街角で 望んでいたことも 俺は 何もかも 忘れたのだ!
思い描いていた 夢 ....
引き出し奥の赤の母子手帳
いくつかの頁が外れかかって
ホッチキスで繋いであげる
畳に寝転びながら黙読
出生時刻 午前9時26分
素通りしていた時刻を意識する
おめでとう!と言おう
....
教室を対角線上に
真っ直ぐと すいっと
紙飛行機は飛んでいった。
この瞬間しか味わえない
手から描くベクトルの軌跡は
初めて感じる創造なんだと確信して。
折って合わせた角がズレてい ....
って、どういうものなんだろう
はっきり決まってて
いろんなものを当てはめていくだけだったら
こんな気持ちにならずにすむのかもしれないけど、
それじゃこんなに欲しがったりもしない ....
陶酔
違う
それは
覚醒の極点
天国と地獄
死んでからでは遅いのだ
肉体が魂に置いてけぼりを食らう程
必死になった事はあるか
法律も愛情も平気で犯し
其れを見るた ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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