花風がカーテンを揺らしていく。小刻みに空の青さが変化していく。庭にはまき水をした形は残っていない。木々と花々の境界線の弱弱しさ、視覚から萎れかかるものが消えていく。雲は夕立の前触れだ ....
セミ
かと思ったらエビ
枝にたくさんの甲殻類が
困っている
あさおきて、かおをあらって、ごはんをたべて、それからがっこうへいきました……
そこでもう、ただ鉛筆を舐めている。その先へは進めない。
楽しかったことや、辛かったことも書いたらいい、と先生。
やす ....
葬式のことをかんがえてる
僕の死んだ後を考えてる
死んだ後は
どうなるんだろう
魂は他人がもっていくんだ
自分はどうなるんだ
自分の続き
自分が終わるって
結局どういう ....
かあちゃんが
もうこれいじょうは
酒を飲んじゃならねえと言って泣く
とおちゃんが
いてえいてえと言って
時々真顔で俺を見て泣く
外は雪が降りしきる
ここ何年か
止んでるのを ....
色々な花を咲かせたいのだ
何もない この 土地に
瞳の向こうに広がっていた
時の中で きっと 僕の 忘れた 日々が
だけど それは 何故だろう
時の中で
僕は 夢を 思っていた ....
木立ちを仰げば見える
無数の青空の断片
見捨てられたと思っていた
ずっとずっとそう思っていた
視界いっぱいの青空に
迷うことなく走り寄る
青空に抱擁される
感覚は取り戻されるだろ ....
僕の中に言葉がある
僕の中に叫びたい言葉がある
僕の中にあなたに叫びたい言葉がある
僕の中に愛するあなたに叫びたい言葉がある
僕の中で言葉が渦書く
僕の中で伝えたい言葉が渦巻く
僕の中 ....
ゆめがあるかないかで
ゆめのかちを
はかることができました
おかねがあるかないかで
ゆめのかちは
はかることはできませんでした
ゆめはいったい
どこにあるのでしょう
....
電車がトンネルに入ると
車窓が黒い鏡になってしまった
深海の底をたどるように
てのひらをあたためる
ぼくは世界を見つめている
こころの闇なんか信じていない
ぼく ....
何もないと言っておく
何も持たないふりをする
なにももたずにえんやこら
何も持てなくなっていく
嘘を本当に変えていく
だめなあんたの手口だね
いいのよ あたしは信じ ....
じいちゃんが
死んで
棺桶に入れられた顔を
じっとみては
安心していたけれど
触ってみる気には
なれなかった
じいちゃんを
火で焼いて
消す
ひどく惨い
ごおごおと
火 ....
....
悲しみの海で、一人船を漕いでいる。
たどり着けそうな島もなく。
日が登り日が沈む
目の前の困難をやり過ごすだけの肉体。
細い指も、白い首もなんの役にもたたず。
ぼーっと虚 ....
その時
わたしの目は
久しぶりに
対象をとらえ
ああ
ぼやけていたのは
前髪が伸びたせいではなかったんだと
思ったのです
その時
わたしの耳は
久しぶりに
わたし自身の声を聞 ....
なんか
株を
買うときは
インデックス株を
かうと
もうかるらしいから
あした
ぎんこうにいって
かう
ぎんこうじゃなくて
しょうけんがいしゃか?
女性からつめたくされて ....
座席らしいから座ったのです。
何も座ったから座席だと
言いたいわけではありません。
ただ座席が空席を導いたのだとしたら
それは誤りたいと思っています。
回避する曖昧のために
曖昧さ ....
キリンの背中に乗っている間に
世界は終わった
大好きだった人たちも
名前すら知らない人たちも
見慣れた建物も、古代の遺跡も
季節の匂いも
すべて跡形も無く消えてしまった
出来るだけ ....
6ヶ月と13日間、待って待って待ち続け
ようやく巡ってきた
太陽を借りる順番。
昼休み、
市の職員から職場に電話がかかってきたとき
黒犬の奴は本当にうれしそうで
その日の午後の得意先回りで ....
作 ゆうすけ
ぼくはぜんあくにしばられずに、
いきていきたいです。
ぼくのおとうさんはせいぎのヒーローでした。
マントのかわりにはいいろのせびろをきて、
ぼくをたたこうとするおか ....
それはあなたですか
{引用= いいえ、それは麦藁帽です
それはかぶることができます
それは夏の人々に好まれています
いいえ、それはすみれです
....
5時 起床
死んだ爪の凝縮の演技。来るべき一日の水溶性を測る。サボテンの正義を分解して蒸気機関の犯罪を合成する。いくつかの爆発を引き出しの中にしまい込む。輪郭が許可される。許可を輪郭する。騒ぎ立て ....
みんなきらいだよ、きらいだよ、きらいだよ。
それをいうための、
それをいうために、
ぼくというしかばね。
コントロールされている。
「どす黒い感情を葬る場所をしらないか。」
し ....
・ていねいな朝
順番になくしていく
てのひらはきれい
からっぽの花瓶に
冷たい水を注ぐ
・テーブルクロス
ひろがっていく
すみずみまで行き渡るように
白く清らかである
始めよ ....
なくしたもの
ここじゃないどこかで
落としてきたもの
きっと大事だったもの
ああ
いつになったら
涙はかたちになるかなぁ
アップルジュース 飲みたいね
アップルジュース お ....
こんな時間に一体誰なんだよ。と。
少々不機嫌になりながら
重い腰を上げて電話に向う
受話器の向こうから
「みきょーかい?
かぁさんだよ。
モト―が、いよいよだよ。
長くない ....
山陽新幹線はトンネルが多い
海面にでたとたん
海底に引きずりこまれるようだ
トンネルのなかで車窓は黒い鏡になる
鏡には世界の影が映しだされている
不可解なこころたちも ....
妻
朝目覚む
早き時刻
妻に声をかく
名を呼べど答えず
名をもう一度呼ぶ
目を開けず
もしやとよく顔を見る
もしやと閉じた
目を開いてみる
妻にっこり笑みて ....
わたしは
自慰をして
足らずに
よくしらない男を
呼び出して
抱かれる
さいきんのモーテルは
清潔であかるいし
窓だってある
そうして
そこを出た足で
花を買いに ....
海に帰る男の子がふえている。海に帰る途中で冬になった東京に寄り、からだを売り飛ばす男の子がふえている。海猫がコロニーをつくるビルを、非常口を確認するように稼いだ金を数えながら、のぼる。うにゃん ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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