私が私について語っている時に
兄が遠い県からやってきて
市民会館の職員と結婚した
つう、と言えば、かあ、なのに
我が子の名前を考えるのに夢中で、最後は
おまえに任せる、兄、つう
ラクダがい ....
割れた瞳で待っていて
闇を突き抜け語りかける
余計な脂肪は要らないから
遊び場に寄って削ぎ落とし
日々の魂の努め果たしながら
流された涙と哀しみ噛みしめ
愛する貴女に逢いにいく
逢い ....
遠くまで来た、という自覚だけを持って
切符をくぐらせる
{引用=そちらは行き止まりですよ
知っていますよ
そうですか、ではお元気で}
まっさらなロータリーの照り返しが
あぶ ....
ぽかん、ぽかんと
生きている
白馬の蹄、降り頻る雨に
青い丘、駆け抜ける日々
無常切り裂く、羽ばたく花
思考という普遍の翼に乗り
ぽかん、ぽかんと
続いていく
....
感情を一瞬も与えなく
隙間に開かれて
水と繊維から結晶した
軽快な断ち味を口々に
台布から取り払う
無意味でいるのが好きだから
ふたり沈む 湖
郊外の拡がり
それでも
退 ....
答は
既に
持っている
あとはこの答を
きちんと思うことだ
過去や未来も大切だが
それよりも今を大事にしたい
今は
すべてとつながっているから
魂(いのち)ある今を味わお ....
人のこころと
人の思いと
人があっての物事だ。
人を大事に出来る人を
尊敬いたします
原初から欠けている
魂という命だから私は
何かを求めるのです。
愛用万年筆で
「愛」 ....
これも運命
天の自由だ。
とんぼは小首をかしげた。
幽霊の誕生日に黙礼をする。
どこに転んでも大丈夫
私の人生
退屈知らず
と思える
ありがたさよ
これもみんなのおかげ
馬乗りになって
今日君は
きっと僕を打ちつける
すっかり窓の外は夜
僕に必要なものと
君に必要なものは
同じものなんだ
愛情か医療の手厚い保護
ある日突然気がついた
しば ....
カツ丼の
卵のとこ
とろりん
ハンバーグの上の
半熟玉子
とろりん
オムライスのタマゴ
ふわりん とろりん
プリン
ぷりりん
あこがれなのは
ぐりとぐらのカステラ ....
二十分ぐらいが
昼寝には丁度いい
寝足りなくても駄目
寝過ぎても
身体にだるさが残る
何となく眠いのは消えて
清々しい気分になる
昼寝は大切
午後からも元気いっぱいで
何 ....
そんなきみは本当はぼくじしんのたたかいだった
シデムシマンよ
きみはぼくのひみつの友達
きみは黒い上翅のマントをひろげ青空のどこからかやってきて
急降下でキャタピラーのタイヤにしょうとつしたか ....
まくろく胡散臭いツヤのある回帰線を簡単に引いて
たびたび返されたトランプの屍体。そのどれもが
押し開いて咲きだしたクソロイド曲線の杜、いとまごと
沈静化して。背の躱しさが緩く 限られた最短を ....
いち枚のさくらを
ひと筆で捉えきる
あなたの目はなにを幻視したの
耳鳴りするほどまばゆい
はるの河川敷で
ICOSを取り出すゆびさき
掴んで むりやり凝視する
ネイルに空は捻れて
これ ....
ミルク 溢してしまい
その筋 床に白く伸びていく
時、
ロープに足 引っ掛かり転び
びちゃ 倒れ込む、沸きだす
恥辱の感情 あらわに自ら恥ずかしく
なんで毎晩恥ずかしい悪夢 観るんだろう ....
ふたり
ふたりにしか
出来ないことをしよう
ふたりきりで 話そう
もしも 意味が違っても
見つかるのを 一緒に探そう
*
ここでしゃがんで
....
人間は個として
およそ同じ体積の中で
古い身体を処分し 新しい身体を作り 生きている
樹木というものは
死んだ古い身体の上に 新しい身体を重ねながら
体積を増やし続け 太く大きくなってい ....
わたしのデスクから斜め四十五度の視界に
ペールブルーの空がのぞく
けだるさを隠しもしない
ぬるま湯のようなオフィスで貪るのは
春の新作とか、要領を得ない愚痴とか
とにかくもふんわりとした ....
木々の枝葉が大きく揺れる
熱風が吹いているのだな
濃緑の群れが青空に
美しく浮き出すようになびく
熱いうねり 風景をかき混ぜ
世界が立ち現れる、
引き伸ばされた瞬間の光景と ....
ベランダで洗濯物を干す
私の耳にずっと
とどいている安穏な響き
それは近所だけれど少し離れているため
うるさくもない 建設中のマンション工事の音
手が空いて 見下ろす ....
目の前に大きな山が聳えている
あんなに高い所まで登れるんだろうか
と思っても
一歩一歩登っていくと
必ず頂上に着くから不思議だ
どうしてわざわざ苦労して山なんかに登るんだよ
という人がいる ....
わたしの洗濯機が洗濯を始めた
洗濯機は洗濯する音だけを立てて
幼い頃わたしが溺れたことのある海は
こんな音は立てなかった
玄関からだと遠回りですね、と言って
洗濯機を運んできた男の人は
....
大の字になって
仰向けになって
なにもかもから
解放されるって
そんな気分を
味わいたいと
そうは思って
でもなかなか
できやしない
そんなことを
そう簡単には
できやしない
....
最近 冬が好きになった
と思ったら
10年以上前にも 冬が好きになった と書いてた
これは
冬はヒーター入れてあげるのに
毎年秋に「あー 冬くんのかー ややなー」てなって
結局「冬 ....
もの在る霊性
感じ取る夜、
荒涼として熱い歌声
響き渡る、
凍結された脳髄に
もの在る陰から
また もの 現れ
夜陰の雲の割れ目から
透明な呪い 振り落ちる、
この白 ....
まるで横顔の女だ
睫毛の長い、髪の黒い若い女が真直に背を凭れ眠っているのだろうか
一瞬通り過ぎた車窓に、何を隠そうとして、いま、不意に見せたのだろう
これによって古く細い町並みは直線を ....
ジャニーが生きてたら
伝えてよ
あんたは変態と
昔、北公次が暴露したときは
マスコミこぞって無視をした
ホモ達ならそこのところ
上手く伝えて
ポリコレ立てにして
応戦しようにも
....
病み患う少年の
皮膚の裂け目から
沸き溢れる膿、
「うう臭いなあ」と言いながら
自らの口にて吸い取る
白い少女、
想い出す。
あの娘は少女のまま沼に沈んだ
あの娘はその白い ....
都市は病んでいる
と書いて見せ
私達は辛苦の最中にある
と言って聞かせ
日常に埋没したなにか
を探しては
月夜の喧騒と静寂の間
をさまよって
どれだけ尽くしても
どれだけ時間 ....
悲しい夢から すこしだけ引きちぎって
明日の夢に混ぜこんだ
切ないメロディーそのままに
きみはただ 涙に濡れて
差しだされた傘
背を向けて入る
傘は渡されて
僕と入れ替わ ....
277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.01sec.