満ち潮が新しい雲を率いてやってくる
ねむの木の下にしゃがんでいたら
スイカと蚊取り線香の色がただよってきた
知らんぷりしているようで、世界はやさしい
ふとんを叩く音 野菜を煮る音
自販機 ....
私という人見知りは
背中にうっすらとした黄金の体毛と
頭部に後光が輝くよう
分け目の間に鏡を置いた
ギミックがすこぶる付きの生物なので
東京近郊の動物園から
引く手数多なのだけれども
....
もう待ってはいられなので
行動をおこす
ドツボにはまる
ぬけなくなる
もう待ってはいられないので
あきらめる
そう簡単には
手放せない
もう限界も近くなって
かきむしる
切 ....
鍋に水を張って、冷蔵庫で体育座りしたまま眠っていた彼女を沈めて、煙草に火をつけた。彼女の、絶対に笑うことのない冷徹な唇が好きだった。肌はミルクとピンクソーダがマーブルに渦巻いていて、まるで雨の日の窓 ....
パン工場に出かける前に
海辺で裸になる日課
務め後は陸上公園で裸足になる日課
仕事中はいつも外ばかり見ている
砲丸投げのサークルには水がたまっている
べとべとする地面で走る馬鹿は他に ....
終わりを考えないでいようとするなら
始まりを考えないことになるね
いつまでなんて決めたくないから
いつからってことも忘れようとする
カレンダーにつけた丸印
全部に丸して隠してる
それで ....
....
女神様に会った
トイレ掃除をしなさい
人の足を洗うように
常に謙虚でいなさい。
次の日
トイレをピカピカにした
金隠しも床も
流しもブラシで磨いた
次の日の朝
弟がトイレに入 ....
商店街の提灯
もう七夕だ
熱いアスファルト
かき氷食べたい
打ち水をする
おばさん
自転車のお巡りさん
豆腐売りの兄さん
寿司を握るぞ
猫も喜び
ビール片手に
暑気払い
....
君は純粋に真直ぐ
成長したんだね
と言う。
私の文章を熟読してくれた。
皆に愛され
皆に大切にされ
皆に可愛がられる
特におばあさんに
秘密を話してくれる
信じてくれる
気 ....
山々の隙間に
山桜が咲いているよ
ドライブで見に行こうよ
まだ花見には間があるから
コンビニのおにぎり
シーチキンとか持って
ドライブで見に行こうよ
淡い桃色の花だけど
散りそうもなく ....
僕らの道を
導くのは遠い
羊の瞳
冷たく澄んだ
あおい水が
てんてんしたたる
僕らの道と
それから血管
僕らの道を
導く導火線
あかく燃え立つ
みずうみの重みも澄み
そ ....
暑中お見舞い申し上げます。 たま
地下鉄
地下鉄はまっすぐ走るものだと思っていた
車体が傾いてとなりの女の顔が急に近づいた
ね、 複雑でしょ・・
耳元の吐息はいつも体 ....
あの頃…
七夕なんて
関係ないと
思ってた
だって…
君とは毎日
逢えてたから
今年は…
七夕を意識してる
七夕くらい
君に逢いたいと。
いびきを避けて 影を盗む
彼の妹であるところの犬を食む
偏平足にて 浴びる ぶどう酒
裏切りに咲く獣の気配に
やさしい呼び名を 与えよう
月は 出ていない
今夜の君は 美し ....
110707
{引用=古き良き時代を懐かしみ[1]}
「ヒートテックに花束を」
プレート損失40ワットでは [2]
寿命1850時間 ....
青らむ、夏の
わたしの首すじ に
風がひそかな挨拶をおくる
揺れやまぬ草の穂先のいじらしさ
痺れた指でもてあそびながら
あなたのことをかんがえる
青らむ、人の
まなじりの ....
愛するってなぁに?
全部包みこむこと
雨はすべて濡らす
どんな闇でも
目を伏せる君の
後ろになにがあろうと
私がそれに惑わされなければ
エイエンは奇跡じゃない
霧のように優 ....
ぼくの前に
ほんの少しだけ
あいたドアがあって
あまりにも少しだったから
ドアのむこうがわは
みえなかったが
ドアはたしかにあいていた
そのうち
あいたドアから目をそらせて
....
夏が来て
僕の肩を叩く
それは天使の羽のようだ
天使はまだ見たことないが
きっと昆虫より美しいのだろう
僕は25歳 何にもせずに無為に怠惰に生きてきた
そのツケが回ってきたのだろう
今、 ....
白紙のままの手紙、ずっと見つめてる
君に何から話せばいいのでしょう
何から書けばいいのでしょう
考えれば考えるほど解らなくなってしまうのです
君に話したいことは 聞いてほしいことは山ほどあるの ....
ぶくぶくぶくぶく溺れていくよ
ぶくぶくぶくぶく眠っているよ
夜の水面の水中を泳ぐ魚の群れの中
黒猫と戯れ遊ばれてクーラーの風に当たってる
午前三時を目の前に
蛾と蚊と一緒に寝転んで光 ....
{引用=
(マンホールの蓋、ペットボトルの蓋
(潰れ果てた牛乳パック
}
あろーん
あろーん
と目覚ましがなる
(おにいさん、おにいさん、どうせ起きたってあろーん
夜の陰謀 ....
私にはわからなかったのかもしれない
人間であることが、
その時の中の誰だったのだろう
私ではないままそこで倒れていたのかもしれない
体はなかった
リリィさん、今日もぼくたちの波止場で一羽の記号が息をひきとったね。
幾何学の身振りで生きながらえてきたきみのからだに 年老いた砂がまとわりつき
道行き、それは疾うにぼくたちの岸辺では役目を果た ....
離脱して/ありつく
手のひらにおさまるくらいの
ベランダの時間
近隣の明滅
面倒くさい杞憂
目を合わせ無条件に挨拶
すれば良いのに
足下ばかりを
気にして怯えたように
盗み見る
だ ....
消えるばかりの閃きを
認め
音読する
透明な水が
トボトボと、こぼれ続け、
とぼとぼと、こぼれ続け、
見える
オトが
見える
音が
見える
見えるすべて ....
ヒトには
ふたつの種が存在する事を知った
無茶が出来るヒト
無茶が出来ないヒト
俺は
自分が無茶が出来ないヒトたることを
毎朝のように嘆き
この歳になって
後悔する ....
はしりだす
君の姿を目で追う
ぼくのみみを
覆っている伸びすぎた髪が
ひかりよりもはやく
トラックを巡る
しなやかでかろやかな
筋肉の結び合う
きみのかたちになる
きみのかたちに ....
伸びかけのあなたの髪に指を通して
これ以上の幸せはないと思った。
絶対にないと思った。
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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