ゆたかな木
夏の雲みたいにわきおこる
しずかに立っているようで
たくさんの声をもつ
ゆたかな木
鳥たちの翼を夜からまもり
どんな風も受けとめ
星のひかりに運ば ....
ふるえるとき、
泣いている、がたがた、さみしくて
ふるえている。
そのとき、
なかみのまま、
外にでていけない。
なかみのとき、
いるとき、
いるように見えて、
いないとき。 ....
生きることを
どうしても
選んだ
勇気に
乾杯!
泥が多いほど
大きな大仏を作られる。
とお坊さんが
教えてくれた
迷いなければ悟りなしとも
限(きり)が無い
命 ....
優しい崩壊がはじまっていた
あまりにも優しいので
感じるべき痛みを
感じることができない
あまりにも無垢な幻想が
あまりにも無垢なまま
此処を通りすぎることはできず
幾重にも折り畳ん ....
わたしとて流血したとて
かまわぬから
さあ わたしと
勝負をおし
なぜに刀をださない?
わたしの命令ぞ
そなた
わたしへの忠誠心を忘れたか!!
ふとどきもの者めが!
成敗して ....
なぜつらいときも君は黙っていなきゃいけないの
なぜ忘れたい思い出ばかりがたまっていくの
なぜ僕らの遊園地には雨が降るの
なぜため息ばかりが簡単に人を殺すの
なぜ人間は平等だなんて言えるの
....
夜のごみ捨てへ
袋を抱えて
白い壁にヤモリ
張り付いて くねらせて 這って
電灯に抱えた半透明な袋が白く光り
しわが艶めかしく
「ゴミはその日の朝に捨てましょう」
....
カーソルが点滅するのを見つめている
その子供は堕ろされなかった
まつ毛は左右にゆれ
妊娠検査薬千二百円
ドゥーテスト2回用はわずかににじんだが
それはあなたの足跡ではなかった
ここはどこ? ....
僕は
潮さいの町を
ゆっくりどこまでも歩いていきたい
繰り返すさざ波だけを聞きながら
ゆっくりどこまでも歩いていきたい
沖を通る貨物船を眺めながら
ゆっくりどこまでも歩いていきたい ....
手を上げてしまったからあの子はこの子になったんだね
そこにいくつもの不幸が僕を耳障りにしている
馬とかよくわからない芸能人が僕を蔑む
あなた頭怒ってて、あなたはあなたで あの日僕によくしてくれた ....
六十を境に
雨の降り頻る、
麗しき哀しき歓びの
毒、
透明に 顔 押し付けて
貴女という至高の思考の織物、
眼差す私の瞳・意識
ひたすら白描、
ヒカリ
....
意識の舞台で踊る音群、
笑い溢れ毒づき涙流す
そのヒビキにて
純白否定を力動貫徹し躍り
荒涼として輝キの原野へ至る。
さみしさがどうにもならないとき、口のなかで爆発する薄荷飴を数えて、
ひとつの動作から、もうひとつの動作へと移ろう、おれは孤立者
いままであったことのぜんぶ、経験のぜんぶを蔑すだけで、
た ....
ああ、風は吹き続けて
ああ、草花は咲き乱れて
ああ、今輝雲に亀裂の入り
溢れ出す陽、陽の光 私に降り注ぎ
保持していた意識の燃え上がる炎、
燃え上がる炎に聳え立つ氷柱、
時間の瞬間 ....
禁呪草
複雑な
毒の糸口
見えぬまま
まだ大丈夫と
熱にうなされる
ポジティブな人
城壁の草よ
心のオアシスを
そしり採られて
打ち砕けてろ
人の身体は
天然の ....
砂、で
こどもは城をつくる
世界に果てはなく
時間は無限にあり
はやくとしをとりたい、とすら願う
十年後に彼等はすべてが有限だとしるが
いまは有限という言葉の意味すらしらない
こども ....
お風呂あがり
冷蔵庫から取り出すモノは
麦茶と 化粧水
冷たさが掌に残って心地よい
いつもなら
美容液とアイクリームをすっ飛ばして
乳液だけなのに 今夜は
スキンケ ....
開けてはいけない蓋
開かない蓋
開きそうで開かない蓋
固い蓋
瓶の中身は歪んで見える
瓶の外のわたしは歪んで映る
正常な精神と
健康な肉体と
よくわからない瓶の中身
綺麗 ....
ねぇ あなたは わたしの全部を好きだって言うけど
わたし あなたに わたしの全部を見せていないわ
だから話が おかしいの
ねぇ あなたは わたしに全てを注ぐと言うけれど
あなた わ ....
いつか
いつか あの子みたいに輝けたなら・・・
輝けたなら・・・
わたしも キラキラになれるの?
夜空に光る お星さまみたいになれるの?
ううん
お日様でもいい
お日様み ....
燃え上がるような愛!!
嗚呼 憧れの王子様!!!
わたしだけに微笑んで
手招きされたなら
もう そこは夢の世界
わたしづきの執事が
深々と頭をさげる
お姫様 ささ ドレス ....
樹にもたれて、手のひらをひらいた。
死んだ鳥の上に、木洩れ陽がちらちらと踊る。
陽の光がちらちらと踊る。
鳥の死骸が、骨となりました。
白い、小さな、骨と、なり、ました。
....
戦後すぐ
大マスコミと
偉そうな文化人達が言う
あの頃は戦争反対と
言える空気ではなかった
言ってはいけなかった
それはタブーだった
言うと何をされるか
分からなかった
でも本当は戦 ....
病院が白いということ
全ての記憶に
カルテのような
置き場があること
始まる命と終わる命が
手を振りながら
点滴よりも静かに
空を見上げてしまう
誰かいないか
何か聴こえるか ....
心残りは
あの人に
思いを告げられなかったこと
今となっては
お互いに歳を重ね
色んな付属物を抱えて
あの頃のような
屈託のない笑顔で
接することも出来ないだろうし
あの人にとっては ....
ゆったりと川を越えゆくあなたは誰?
静かさの闇にうっすら灯る明かり
飛び交う鬼火達は余りに饒舌
盛んに船底を揺らし揺れ
((思考というリアル現実に触れ
その本来の帰属する故郷
懐 ....
剥けない皮に
苦闘して
挫けそうに
なろうとも
全く何ら
恥じることなく
我らの陰部に
誇り持つ
ああ、包茎
包茎大学
一瞬剥けた
その時を
後生大事に
思うより
剥け ....
何処に行き着くこともなく
そっと明かりを灯して
静かに確かに歩んでいる
歩むこと愛し饒舌慎み
花開く路傍、凝視する
己をひたすら道程に晒し
意識の視界の一点、
次第に光球の輝 ....
それが未来への希望なのか、それとも過去へ払拭する近道なのか。ただ引き返すことは適さない。ひとひとりすれ違うのがやっとの細い路地にある。
「私、とは」
いや愚問。
きっと遠くまで響かせる灯り ....
ワルツ
青のつぶが昨日より
すこしだけ小さい
明日になれば 目に見えなくなって
ひろく つめたく降るだろう
そして
濡れた道ばたで
セミとコオロギ ....
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