植物群が眠っている
僕の知らない言葉の中で
息を吐き出すように
近所の商店街は
ゆっくりと潰れていった
帰りたい、と父が言う
他にどこに帰るの、と母が言う
帰りたい、 ....
貴方が深い底に落ちかけたなら
私は貴方を全力で突き飛ばし
代わりに
喜んで沈みましょう
後で何と言われようと
一瞬、悲しみが見えたとしても
喜んで沈み ....
ボーダーの七分袖を着た長い髪の女の子は
その長い髪とふくらんだスカートを置き去りに
横断歩道に溶けていってしまった
帰ってはこない
風は丘を越えて吹いている
丘を覆い尽くす向日葵は
風に吹かれていくらか首を傾げ
黄色い丸顔を撫ぜる風
道の下は荒れ地
昔昔その昔
そこは大きな畑 だった
広大な綿花畑 だった
コッ ....
キャベツむくとき
裏がわの水分があるでしょう
それをすくいとるように
いつも触れてくれた
あなた
晴れわたるほど影は濃く
それにかくれて口づけた
陽のもとでなく
影の落ちる場所に恋はあったね
頼りなげな黒い煙は
空に還ることもなく
密閉された風景の中へ
呆気なく取り込まれていった
昨日の端から一刀両断に
切り離された時空に
冬物の黒い服を着せ
ひたすら透明な汗をかいて ....
ハリーポッターを用意して
あなたはぼくとお話しした
つかれているから
ハリーポッターを用意して
つかれで応対できなくなるまで
あなたはぼくとお話しした
(崩落する車輪
から滲み出た
暗い空 が二つに
わかれ
水星の前輪と金星の後輪で
疾駆する 子盗りの
群れ)
お ....
{引用= ――Raymond Carverに}
男の頭を
少し傾けるとレイに
もう少し傾けるとアル中患者になる
注意深く
あなたは頭を傾ける
朝
....
ぼくたちは知らないうちに だれかの心をふんずけている
ふんずけられた人は たくさんの血がでて怒ってる
これだけ流れたら どれだけ辛いかわかっているのかと
そうだ あんなやつ殺してしまおうと
....
つめたい指で そっとすくって
両手の隙間から バイバイ
おばあちゃんのエプロン洗って
ごめんなさいって返しにいくの
でておいで 今日の太陽
あなただけが正しいのかもね
ここでの全てが終 ....
愛しているよ。
何度でも君に伝えたい。
有り触れたラブソングに
思いを馳せた。
初めて。
愛していると実感した。
愛していると伝えた。
愛されているのが判った。
愛なんて、空想 ....
カフェテラスの入口で
傘をパタパタしている
それは羽を休める鳥のよう
パタパタするのは
翼にあこがれているから?
風を感じてみたいから?
みんな
雨が降ると
パタパタしてい ....
10秒・・・・
20秒・・
25秒・
6、7、8・・
真行寺三級、9回目の考慮時間です
残り1分です
さあ、真行寺三級、持ち時間が
残すところあと1分になりました
終盤のかなり ....
夏はとつぜん、空から襲ってくる。
風がきらきらと光って、薄いガラス片の、トンボの羽が降ってくる。
少年のこころが奮いたった夏。
トンボを逐うことが、なぜあんなに歓喜だったのか。
細い竹の鞭 ....
僕らの時代は再び春の陽射しに芽吹いた大きな花びら
(ひらひら)と蝶々は飛びかい
星空をあの輝く太陽のように見つめていたんだね 。
それでも(根性)とか(努力)とか、涙を汗のように拭いな ....
私の場合 全ての軸は
楽しめるかどうかに有るんだけど、
こと朗読に於いては
本気で楽しめるようになってから
関東を離れるまでが早かったな、
と言う気がしているよ。
テンションに ....
自分を切り売りする年でもないと
4年前に言って
それから
ほんとうにそうなったら
いったい
どうすれば
ちきこに ひとかべ そそうのことせ
のにかむ つきはむ そこゆにこごせ
ちりきに ましらお にながし とねすに
つつるに なめよお さしとせ わにうな
ちきりん ちきりん なそひに お ....
ちきりん ちきりん 角踏み立つ身に
ちきりん ちきりん 指混む夜更けの
ツル草 仕留めた 雷様を
腕も 巻き持ち まだ眠る
残る 一房 渇かぬうちに
暇をとらせた 赤闇 小屋 身に
....
ささくれの知れた痛み。
今、あなたに構っている場合じゃないの。
もうすぐ石積みのポストマンが来るのだから。
(知れた痛みなのに、疼き始めるささくれ)
ちょっとばかり待ちなさいな。
事が済 ....
夜空をみると
ごめんねって言いたくなる
それは黒が諭すから
夜の空気に触れるとぜんぶ
さらけだしたくなる
それは月がみつめているから
自分は正しいと信じながら
間違ってると感じて ....
その日いつもなら
それぞれが
それぞれの場所で
夕飯を摂っている時間
私はおとこと向かい合って
注文したパスタとピザを待っていた
いつもより私はよくしゃべった
髪をきれいに固めた店員が
....
ぼくはいびきをかくらしい。
知らなかった。
なぜ、知らなかったかといえば、
ずっと、
ひとりで眠っていたから。
ふたりで眠ってみたら、
ぼくが、夜中に、
なんどもおしっこにいくの ....
蜘蛛の子のように飛び散った字で書いてあった
あなたという人のために書いてあった
ぼくの水色のバンのワイパーにはさまっていた、かみきれに、
ぴらろーん、んぴらろーんと、揺れていた、その ....
京都なあ
京都はなんかなあ
久しぶりのあいつらしい台詞
なつかしくて
すぐあたりまえになった
ひまわりばたけをぬけたさきに
りんごのきがあって
きのまわりをさんかいまわると
みぎてにりんごがおちている
ひまわりというゆめ
ひだりにひまわり
みぎてにりんご ....
内輪の模様に困ったのなら
うちわに手を通してみると良いです。
不意な質問はいりませんよ。
私、不意に立ち回るの得意ではないのです。
あぁ
はみ出してしまった余分なものなんて
いっそ ....
器から食み出した料理。
(注文をつけようとするあなた)
形が決まらないものを
私は好まない。
(控えめ、少食なあなた)
こんな量は、とても頂けません。
私の場合、小皿ひとつで十分で ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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