何故なのだろう
私は一人で 今日も詩を書いている
詩はそこにあった
街角で、あの子に言うべき言葉もなく
私は書いている
きっと部屋で、笑顔を見ていた
今日も 渋谷で 私は服を買う
子 ....
わたしの喜びが
きりきりと痙攣する
ただ一滴で
あなたの
搾りだしたさよならのせいで
落下するさよなら、
道をゆく眼差し、
世界じゅう ....
きれいなあおいそらね
きみがそう漏らして
仰向けになったまま
ぼくにさよならした日から
どれくらいの凍えた昼と
背中合わせの温い夜を
ぼくはいったい通り抜けてきたのだろう
ベッド ....
インド料理のお座敷で
王様気分で料理を食べた
トマトのスープもほうれん草のスープも
オレンジ色したドレッシングのサラダ
マトンカレーにインドウィスキー
あれがあんなに
....
キューピー3分間クッキング
土曜日のお昼まえ
スイカとメロンのサンドウィッチ
植物みたいなあなたの食べ物
やさしい気持ちをまもりたかった
メルヘンひとつもまもれなかった
....
おお、ポップコーンのカップの中で空振りする右手。食べつくしてしまった。食べた記憶もないのに。バターとキャラメルでぬめぬめと光って、指先が、母乳にべたついた乳首に見える。吸いつくわたしは、そういえばど ....
団体戦が教えてくれるのは
個々では難しい相手でも
チームワークによって
凌駕しうるということ
チーム内に信頼関係がなければ
結果は出せない
ましてや仲間割れしていれば
試合前に自滅す ....
ジグソーパズルの
欠けた1ピースが
見つからない
左目をなくした
モナリザが恨めしそうに
見上げている
完全であることに
恋焦がれる病が
再発したらしい
散らかった机 ....
人形を捨てようとしている人に出会った
少し古めかしいフランス人形だけど
愛くるしい表情をしていた
捨てるのなら 私にください
と お願いしたら
いえ 収集車に放り込まれるま ....
言葉尻を捉えて
揚げ足取るのは
嫌らしいなって
自分でも思うけど
漢字一つ
感じ方一つで
印象って
随分変わると思うんだ
遠くからだから
見える部分
近いからこそ ....
まな板の上で
かつて
生命を有していた
魚が微笑う
深い海の記憶が
プチプチとした卵のかたちをして
銀色に膨らんでいる
今にもビッグバンを起こして
マリンブルーの
星の卵が
膨張しはじめる気配
....
夏になると私の心の中に生まれてくるものがある。何故なのだろうかと問いかけながらいつの間にか消えていく。ふるさとが貧しかった時代の頃から、夏になると飛び交う蛍を蚊帳の中に置いて眠ったも ....
一組の対句が
狛犬の像さながらに鎮座しているのを
ベンチに掛けて眺めている
だがその奥に控える本堂はどうだ
冷え冷えとした静けさは
推敲を重ねられてゆく
....
闇を彩る星たちは
静謐(しず)かな炎を纏い
熱き魂の唄を奏でる
遙かな月に手を伸ばす
掴めぬ あなた
信念(まこと)抱き 何処(いずこ)へ
涙は光の絲(いと)となり
切なさと恋し ....
雨乞いをする鈴虫の鳴き声は鉛筆の芯を削るようだ
次第〃に薄らいでゆく窓
ちいさな発動機の音が近づいて来る
予定はまったくないのに、朝刊のもぐり込む音にまたドキリとしてしまう
時計の針 ....
青いビニールシート
に血が垂れて
かぶと虫が寄ってくる
私たちはオレンジジュースを飲む
駅から
山の手に上る道
建物に入れば建物から出る
犬には
餌をやらない
あのとき
すでにはじまっていた
たぶん すべて
あまりにも静かで
気付くのが遅れた
あまりにも
当然のことのようで
そうして
後ろぐらい気持ちで
重ねあうからだを
自由 ....
骨のおくに
しまっておいたのを
一瞬でうばわれた
根こそぎ
そのとき
愛って
おもったな
警鐘を鳴らすのが
あなたの仕事
プライベートも
落ち着かない
アンテナ
ピンッと張り巡らせて
休んでなんか
居られない
いつもどこかで
争いが起きるのを
止めなければ
....
悲しいかな上司に
散々
「sex」だの
「化粧」だの
「男」だの
「血液型」だの言われ
腰を触られ
毎週時間外2時間拘束説教され
つづけて
アトピーが再発し
心臓の発作 ....
大きいパナ○プを買ったら
ホワイトチョコがちりばめられてて
「ミルフィーユの様な食感」だとか何とか
{引用=
チョコを食べたら鼻血を出すので
最善の注意を払って
パキパキと音のする
....
またたくあいだに裏切るような
そいつがいちばん愛おしい真理だ
カット・イン、カット・アウト
見過ごしたものも
見咎めたものも
瞬間的ななにかをあさい傷のように残して ....
錦糸町で仕事をした
スカイツリーが漠然と建っている
整然としておおぶりな街路樹や街道
唐突にそびえている建造物
まるで中国の都市にいるようだ
街は開発というシステムに ....
ギュッとどこかに押し込んだ
ぬるい昔の恋を
こっそり取り出したみたら
まだ賞味期限前
少し苦いけれど
少し酸っぱいけれど
それでも
あの頃の二人が好き
暑さに揺れる街の上 ....
交差点で男が信号待ちをしていた
信号が変わるまでの間
男はピアノを弾いていた
肩に蝶が止まった
その衝撃で
男もピアノもバラバラに壊れた
信号が青になると周りの人たちは
慌てて ....
別にね
こわいとかじゃないの
でも、震えるのよ、この手
だからあなたたちのことを「ふるえちゃん」と呼ぶね
ふるえ、
あなたを尊敬してる。
言わな ....
無力さ それはもう何も持ってないくらいだよ
弱みを見せたのかい キリがないね
こらえてみたらもっと楽だっただろう
負けてしまったのだね
しょっぱい顔をしているけど止めないよ
わかるまで塩 ....
備えに染み付いている「らしさ」が憎い。
いつから本体以上に
意味を肩代わりするようになったのだろうか。
(参加の位)
私はここに居ます。
根を張る意味も
いまひとつわからないまま
身 ....
空が青い。雲はまっしろ。
山に囲まれた中途半端な町。
良くもなけりゃ悪くもない。
古いお山がたくさんあって
いたって普通なんだけど
なんだか時折切 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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