こいつの人生ぜんぶを
過去もいまも未来も
ぜんぶそばにいなければならないと思った
となりで女が泣いていた
手をあたためてやりたかった
肩をあたためてやりたかった
....
あなたを抱きたい
あなたの名を呼んで
せつなさを爆発させたい
きのうも
おとといも
精神が恐慌に陥ってゆく
肉が飢餓にひりついている
ぼくはまだ
この世 ....
買い物袋を下げて
君が坂道を登ってくるのが見えたら
僕は窓をあけて
そろそろ君のこころを狙撃する準備をはじめるのだ
値引のシールのついたおかずばっかりでごめんね
君はそういって笑 ....
東南アジアの音楽がこころの闇を奏でている
こころの闇なんか信じない
そううそぶいていたシンゴのこころにねっとりと熱い音楽が流れていた
こころの光を信じていたかった
鏡にうつった ....
{引用=スパゲティー讃仰フェスティバル参加謹呈}
1
長いスパゲティーを食べた
まっすぐ、まっつぐ、どこまでも
スパゲティーというより、
スパゲティ―――――――――――――――――― ....
見上げた曇天(そら)から
幾つもの雫が舞い落ちる
ぽつり ぽつり 雨音が地を黒く染めるように
僕もあなたを想う涙で濡れている
雨は汚れた町を洗い流し
明けた空は希望を運んでくるという
....
鯨は賢いから
殺してはいけないのだと
海の向こうでは騒ぎが続いている
賢くないわたしは
きっと殺されてしまうから
その前に沈んでしまおう
深く、深く
肺が潰れてしまうところまで
....
あなたは
決してわたしをゆるさなかった
はじまりの
隠しあう接触のぬくもり
黒くながれおちる髪を
手櫛でやさしく梳きながら
洩れる水を袖口に運ぶ
清潔な距離がくれた
まどろみの ....
いつの間にか
背中の子どもは静かな寝息をたてていた
スーパーのレジ袋を下におろし
あたしは 一体どのくらいそうしていただろう
電柱には 黒い紙に 金色のマジックで
『キリストは必ず来る』 ....
LUCi
cicada
なつのせみたち
なんでそんなないてんだ
おれはかなしくもなんともない
セミはさ、
あれ、
したくてないてんでしょ
でさ、
あいつの声さ、ちょっとイイよね
と ....
背中が痛いよ
見上げればお月様
おなかが重いよ
だから
筋肉を伸ばしたり縮めたりするよ
今夜も
夜を着て
招けば水が湧きいずる
鏡に立木や鷲をうつしながら
わず ....
中学二年生のころ、
友達が、
雑誌の広告に載っていた、
身長がぐんぐん伸びる秘宝を、
1万円で、買った。
ドキドキしながら、待っていた。
虎の巻には、
毎朝、ジャンプしよう。
と書いて ....
あの人から知らせが届いた。
何度か二人で逢った事もある人。
「入籍したの。名字、変わっちゃった。」
バカヤロウ、世の中のバカヤロウ。
世の中は悪くないんだけども、そうつぶやいた。
手元を離れた前葉体。
肩に乗せたハートの風船人形。
軽めの空気を含ませて
形いっぱいに想いを馳せてみる。
白ける一歩手前の緊迫が
青褪めてしまいそうになった。
平常に合わさるための ....
日が暮れて
大勢の人が家に帰った
私たちは研究棟を出て
砂浜に下りる
波ひとつ立たない
海を眺めながら
思い思いに飲んだ
ソルティ・ライチ
軽くステップをふみながら明日への渾身のほほえみを放ちながら
わらっているのか哭いているのかなどどうでもいいとなりふりかまわずにあっけらかんと夏の雨上がりの空にそらぞらしくかけっこ
コーラを飲み ....
かわいそうね
かわいそうね
きみはもういないのね
ぼくは天才だから
かわいそうね
かわいそうね
きみをみているとかなしくなる
ぼくは天才だから
高い山にのぼってね
そこか ....
【アカマきつね】
そのお社は
今は大きなスーパーの駐車場になっていて
たくさんの乗用車が窮屈に並んでは
ふうふう息をついています
(アカマきつねです)
蝉の声が木々に焼き付く田 ....
張り巡らされた白
落ち着きのない床
僕に迫るトイレ
階段から落下
きのうみたよ
ここでみたよ
ガムでくっついた足跡を
蚊に刺されたの
それはあかいの
それはかゆいの
掻 ....
ピアノたんたかたん
ぼくはひけないしうたえない
楽譜もよめないまま
ここまできちゃったのです
のぼりつめたの?
おちぶれたの?
ここがどこだかわかってる?ふりをして
とおくをみつ ....
赤紙が家に貼られている
眇の老人が萎れた体を斜めに
ぽつねんと家を見詰めていた
少し離れた泥溜に立って
観察する事にした
男は死んだ祖父に似ていて
木から彫り起こしたかの様な
固く艶 ....
Hello
不運にもこの詩を読むことになった方々
ゆっくりしていってください
結論から言うとね
今の私は何もかも面倒になって
ただ文字を書いているわけよ
初めは うむ なんと言った ....
・
うちのトイレにはアインシュタインが住んでいる
排泄する度べろべろと舌を垂らしながら
私を蔑んでいる
.
私が眠りにつく前に
息子の顔に二、三度キスをするのだけれど
息子の ....
ゆらりゆうらり器がゆれる
ゆうらりゆらりひとが揺れる
揺りかごに目いっぱいの笑顔を詰めて
仲良く楽しくひとは群れて
それ以上の何を望むかと
器がゆれている
名台詞に酔ったひとが揺れ ....
一層の静寂
見詰め合いの中
答えを出すのは何時も君
本当の終わりを呼ぶ声は
まだ愛する者の声
割り箸がパキンとナナメに割れそうになって
熱いヤカンから注ぐゆが、みるみる
カップ焼きそばの容器から溢れそうになった
さっきから窓の外でかすかに鳴っている
サイレンの音が着実にだんだ ....
。キオスクの脇をくぐり抜け、SKSNに乗りこむんだ。
重い体を動かして、軽い心に近づける。
溶けてく景色は、ゆるやかに刻むリズムに歩調をあわせる。
溶けてく心は、西に向かって先に行く。
ス ....
前の街で
俺は淫売宿のいかがわしい玄関口で
夕立に打たれて濡れながら歪んだ
恐ろしいほどの雷は
地上の何物かを鷲掴みにしようと
空から腕を突っ込むが
本当に一握りの無辜の生命を食い物にした ....
君と交わした…
何万語という言葉は…
もっと素敵に…
なれるようにと…
思い紡ぎだした…
おまじない
その真意は変わらない
だって…
僕は今でも…
君の味方やもの
ゲリラか。
なるほど。
奇襲で敵を混乱させる戦闘員。
なるほど。
首相夫妻は
何を言っているのか
自分たちでわかっているのか
首相にとって
敵とは誰か
味方とは誰か
こ ....
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