空気より軽くなった実についての考察。
(遠くから見えたい人)
ほら
あそこに浮いているのが見えるだろ?
(不十分すぎた不純さ)
強引様のお出ましさ
あれにはなんてったって
知らん ....
きみはもう
灰色で、
さわれば冷たかった
キャンドルを
ふきけそうとするたびに
きのうの感触がのこるなら
もうそれより先にあるもの
そのすべての秘密を知るのは、せつない
いとし ....
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために
灯りの落ちた ....
{引用=一}
地面がないときは歩かない
そう決めてたっていうのに
地面がない
地面がない
地面がない
ぼくはこわくて ひたはしる
足がないときは歩けない
そう思ってたっていうの ....
君がまだ小さい頃
仕事が一段落すると
すこし秋めいた アスファルトを歩いたっけ
まだ うまく喋れない君の
小さな手を引きながら
やっと歩くことのできる君にあわせ
二人で歩いていた
あたり ....
毎日が慌ただしく
そしていつも半狂乱の俺
今日も寝返りをうって窓ガラスを割り
半裸で流血している
茫然自失と疲労困憊……
明け方の憂鬱と
夕べの倦怠が
俺を無気力の彼方に押し流す ....
電車内、「あの子リスカしたらしいよ」と吊革を掴んだ左手に包帯を巻いた女の子をけばけばしい睫毛の下の小さな二つの黒目で刺しながら女子高生が大きな声で言った
夕闇の中を軋みながら走るぼろぼろの電 ....
もう骨身にしみて
地上の風景が分かっている我々。
地上には乾涸らびたバッファローの頭蓋骨
灌木に砂、掴むことの出来ない短い丈の草と
土煙を上げて往来するトラックの群れ
遠景に岩山が望めるが
....
車椅子に乗っていた
おじいさんは『トキサン』
とゆうらしい。
腕と鼻に管をつけていた。
看護婦さんが車椅子を押すと
何度もすいませんとゆうのだった。
....
思い返せば、
みじかい言葉でした
苛立ちも
かげぐちも
願いでさえも
今となっては
レンズのない顕微鏡のような
役立たない、とは
言わないけれど
言えないけれ ....
雨を眺めていると
胸の奥が軋みだす
いつかの転んだ日の傷を思い出して
こんな日に新しい服なんて
着てくるんじゃなかったと ....
草木には命があるんだ
噛み締めて 帰る
俺の衝動…
何も無い日曜日の家路
資本主義の終わり
そしてユーロの崩壊
アメリカの没落…
そんなものだろう
人間の営みなんてものは
可視化したものだけを残して、後は全部切り捨て、無常という薄い備えを敷いて重なろうとしている。男と女は、言葉ではなく、重ねた肌の温もりでもなく、濡れた余韻でもなく、汗ばむほどに不安なのだ。
二 ....
水たまりに映る月影
安堵の帯びる人々の話し声
再び訪れた平和
通りはいつもより少しだけ明るい
彼らはわたしだ。わたしたちはゴミ候補だ。突き詰めればつまり同じゴミだ。ゴミとしての先達があんなふうに行ってしまって、ゴミ候補○号(いったい何号?)は動揺している。わたしは免許証と、不味いキャスタマと ....
a o i
d i d i
ぁ ssssssssick ナガソデ
至急 was it 詩 を っ
hey 廃 ai oOoOO ....
やまないあめの
のきしたでまっている
おじぞうさんが
むかえにくるまで
ひとがてのひらを
あわせている
いのちが
あめになるまで
とにかくそこを
くるまがはしっていく
おもいでよりはやく
きおくにたどりつくまえに
いしきがとおりすぎていく
なにもみないまま
みなかった
けしきをのこして
....
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる
つめたいの 爪に隠れる
雨の手
この指で消えてしまうと
笑いこむ
トタン とたあん
泥つぶ ついた足
で ごめん
....
2006年10月16日
森美術館にて。
講演、シンポジウムより抜粋。
火の女
もの凄い炎の手前に立つ
女のシルエット
突如、女は水に飛び込み
炎は序々に水面のような様相を呈し ....
甲高い声が耳に障る
「A型だから」
と、彼女は言う
ああ言われてみれば
そんな気もしてくる
取りあえず笑っておく
これで済まされる気がする
ジャケットに袖を通す
「キャメルが人 ....
{引用= 精液が夜に喪い、形のようなものを、
鮮やかさに押し込めるために、闇を乳白
にしてゆく、スローに叩かれるエンター
キー、ポットで黙るコーヒー、まだ幼い、
少 ....
止まっている
と言われた
アルバムの狭間で色褪せていく夕日だ
と言われた
食べかけたパスタの山麓で
僕は唇を噛み締めた
進め!
滞っている
と言われた
だまし絵の ....
うそでも
すきだと
いわなかったことが
わたしのおおきな
足かせになり
あなたは
いまや
かるがると
海のうえをとんでいる
この頃はパソコンを筆の代わりにしている
指先だけが大きく成長して脳の一部は退化してしまったが
それでも老いの防止にはなるからと
漢字などの変換機能に思考の一部を委ねている
....
君は素足でやって来る
秋の降る中を
夏の匂いを僅かに残して
僕は茫然として立っている
秋の野に火がつくのを見つめながら
まるで古代の儀式のように人が
人を殺して ....
もも胎児
ももたろが うまれるまでの ものがたり は
ももの森の雨の日も もちろん ももの匂い
雨のむこうの冬の そのむこうまで もも胎児は ももの中
さくらの森の雨降りが 桜餅の匂いが ....
浸水した夢を走る銀の列車
空洞の線路には星屑が降りつもり
ちいさな灯りの駅を次々に後方へ跳ね飛ばすたび
蔦草のからまる最深部へと
どこまでも潜り込んでゆく
顔の見えぬ乗客とふたり
....
午後の間は
だらしなく流れていく
日に日に増えるニキビをこすりながら
お化粧をするたび
風が強く吹く
ミルク珈琲と泥の区別もつかない
コーラと珈琲の区別もつかない
朝焼けはわたしなど無意 ....
月の見えぬ夜はどこか淋しげで
そこに存在しているはずなのに
覆い隠され見えぬ姿は
人の心と同じ
本当の自分など
考えてもわからない
どれが本心かなど
もはや闇の中 ....
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