部落の女を
三枚の小銭で買ひ
口づけをして
やりました
口角から漏れる
黒ひ血液
彼女は其れを
涙、と云ひました
涙を貪るために
貴様を買ふ、 ....
プラスチックで出来た心臓はいつだって鏡に映らない
スニーカーの底に穴が開いていて、覗くときみが見ている
怖くて水溜りを踏めなくなった
プラスチックで出来た心臓が唸っている
引っ掻き ....
後悔なんて
してるにきまってる夜に
あなたの涙が流れて
いないかだけが気になる
泣かないで
なんて言う資格も
ない私だから泣かない
寒いとき
寒いねって
言えることが幸せなん ....
鳥小屋 言葉 鶏 結構
始終 人殺し ルンペン
大道芸人 風船 邪魔者
悪罵 癲癇 落雷 無視
卑金属 瓦礫 盗掘 岩地
馬乗 殴打 眼球破裂
石礫 悪人 売春 ....
熱はこぼれて
空をはらした
おたがい無傷で
うしろめたくて
喚く代わりに
熱をこぼして
空はみだれて
少しにごった
教室で友人の頸を切る少女
返り血が飛沫く制服
教室で手首を切る少女
誰でもよかったの
教室で友人を全裸にする少年
そのままパン買って来いよ
教室で友人の人体実験を始める少 ....
線が
思惑に触れて角度を変える
その鮮やかな反応
点々と落ちる
幾つかの俗情を振り払い
歩き出す私たち
今日もまた
背の後ろで翻った背に
声を掛けることさえできず
握り締めた ....
二十もしたの女にあらゆる猥褻を注いでいる
女に命令をする
女に触れずに女をいじめる
人工衛星から夜の日本を見つめている
青いバイブがふたつの穴をほじる
日本がライトアップ ....
夢のタマゴ産んだのは僕だから
どんなに脆く小さくたって
割ったりなんかしないからね
ずっと温め続けてきたんだから
笑われたって馬鹿にされたっ
手放したりなんかしないからね
いつ孵る ....
ひとつ ひとひら花弁散る
ふたつ ふたたび会う日まで
みっつ 蜜色飴とかし
よっつ 夜明けの月薄く
いつつ いつもの日に戻る
空港に来たのは
会いたい人がいるから
友達は皆先に相手を見つけて
残されたのは私一人
私の目当ては人気者で
大勢のファンに囲まれていて
ふさわしくないと思ったから
声も掛けずにそ ....
七夕の0時に叶いもしない夢を見るのさ。
描くストーリーが全て終わってしまったのだから。
甘い錯乱に塗れた僕が夢見る夢は、
僕と君が結ばれる遠い遠い星の輪廻。
霞んだ睡眠の中で、僕等は一瞬だ ....
突然の雨に降られるコトって多い
雨に 降られる
この表現って どうなんだろう
雨 が 生き物の様な感覚
貴方に 振られて 哀しかったの
そんなフレーズも 思い浮かぶ
とにか ....
色素のない目で
晴れた日を煮ている
寒い日でも
ビールを飲んでいるのは
腐った体の中で
黒い陽が
沈もうとしないからさ
分厚いパーカーを
スタジアムジャンパーの内側に着込んで
....
すべりだいを
どこまでもすべっていく
いぬのこえが
すこしずつ
とおざかっていく
かいいぬのなは
クロといった
そのなまえさえ
いまはおもいだせない
トンネル ....
耳が捉える音ばかりでない
今流れている音はフシギ
僕にすっと入ってくるんだ
透き通っているくらい心地よい
軽い 躍る ふわり
その割にぎゅっとくる悲しみ
五段かいだ ....
力を籠め
直角を形作る釘を抜く
秋の初めの陽射し
うっすらと汗をかき
N釘 和釘 五寸釘
丸釘 ステープル
亜鉛鍍金(めっき)の太め釘
あらゆる釘を抜いてしまう
すると匣(は ....
いしきもなく
からだが
せいちょうしていく
はをしげらせ
みをならせ
はなをさかせる
おかあさん
みあげるわたしは
いつまでも
あなたのこどもでした
....
人は皆
ありふれた日常のなかで
少しの無理や
少しの後悔と
日々闘っている
そんな自分を
たまには労わってあげよう
ほんの少しの贅沢と
ほんの一握りの愛情で
コーヒーに一匙の ....
あの娘は、ブルウで
電話線の
むこうにいる
なみだがでるまできらって
と言うので
やさしくしたくなる
だれかで埋める
さびしい夜が、もしきみにもある ....
誰もいない荒れ野に わたしはひとりぼっち
月の表に立っている 今わたしはひとりぼっち
重力のないところで計られた ひさかたの光
空気も水も 温もりもない わたしがひとりぼっち
辛い ....
まむれくし。
と、
きみが発話し、
鋏をいれたばかりの
あたらしい、
きみの
栗色をした髪と
まむれくし。
と、
震えた空 ....
宇宙が
じっとこちらを見つめる夜
惹かれあいたがっている
わたしよりもきっと
歯磨き粉のほうがさびしい
あきらめてみる
たとえばわたしでいることをあきらめてみる
すると亡くなった母のこととか
ひとりぼっちの寂しさとか
なんだかふぅっと身軽になれて
お線香のくゆりは相変わらず苦手 ....
ありふれた言葉が好きだ
使い慣れた工具のように
なんだって 作れるから
人を切り裂くような刃も、包み込むような温もりも、
言葉の鉱石を鍛え 糸を縫い合わせて
この手に 携えることが出来る ....
熱帯植物園の温室に
雪が降り積もる
さっきまで君と話をしていた
多分、話をしていた
メリーゴーランドの馬たちが
干し草を食む
クジラが次のバス停を目指して
暗い海を航行する
....
灰色の 空
圧力釜の 蓋
沸きかえる 想い
人々はみんな 煮崩れていった
首を垂らして歩けば
私の影で縁取られた道路が見える
雨上がり、ミミズが這い上がって
そこいら中でダイイング・メッセージ
無性に腹が立って
傘をぶん投げる
私のこと、好きになってくれよ
絶望があるのと同じように
希望も存在する
楽しみが永遠に続かないように
苦しみも永遠に続かない
人生を希望の方向へ
希望の方向へと
向けていきたい
太陽に向かうひまわりのように
....
現実を見ると怖くなるが
それでも羽をばたつかせ浮力を得るんだ
純然たる生き死にへの矛盾は
最後に答えの一部に成ると信じて
2881 2882 2883 2884 2885 2886 2887 2888 2889 2890 2891 2892 2893 2894 2895 2896 2897 2898 2899 2900 2901 2902 2903 2904 2905 2906 2907 2908 2909 2910 2911 2912 2913 2914 2915 2916 2917 2918 2919 2920 2921
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