世界の食虫植物展
てのひらはそそと、ほたるのあかり
贓物をてらすと
くびれた腰の民族思想
わたしも生きものよ、
かずらを隠す種の保存が餌をうかがうふしだらな生足
挫いた関与が助けを求 ....
夏が その終わりを青空に そっと差し伸べるころ
僕たちの 眺める雲は ずっと 遠くなって いった
あの吹き渡る 風にゆられた 秋を 待つ 君の影
長く長く 土の中には 9月の セミ ....
台風一過の翌朝の校庭の如く
塵ひとつなく整然としていた
生まれてきた理由は混沌から放たれていた
存在するもの全てが精緻なその回答だった
絶好調だったのは小三のときのような気 ....
捨てられた砂漠と
魚釣りにいく
嵐が来たらしく
船が幾つも 幾つも
夏の虫のすべての死を
並べたように
海を埋めつくしている
防波堤から
最初の船 ....
森になれ、
森になれと
実を落とす
森にわけ入る。
馬舎のなかで
干し草を
はむように
からだを脱ぎ
うまれたばかりの
子馬と
父の帰りを
待っていたような
待って ....
いくつかのよりどころが
いつのまに
消えたり増えたりしている
かけがえのない場所だって
もっともらしい理由をつけて
帰りたくない日がある
ラビのパンの話を覚えている
僕の気持 ....
(2:24)
夏の底では
夜が冷える
縫い合わせた理性では
この泥濘は超えられぬ
(3:39)
季節がかわるときに
おもいだしている
漣のような
残酷さで
....
カレーライスって…
簡単に作れるッ♪
野菜とお肉を…
好きな形に切って♪
煮込んでルーを…
入れるだけ(^-^)/
なのに…
なのに…
どうして…
こんなにも…
家庭によっ ....
初めてはうそで
そのつぎは泣いてて
三度目はしょうじき
言葉はうそで
心は泣いてて
体はしょうじき
他人はうそをついて
友達が泣いていて
自分はしょうじき
指輪から産まれた棘が
傷になる前に
心根から小さな棘を数本抜いた
一つの形が崩れると
棘の姿が真新しい傷に変わるから
小さな秘密を隠すように
指輪を口元に持ってくる
集積された棘から ....
明け方の赤外が
角膜で入射角を変えるので
フィルター無しの声は
色を失くしたままだった
薄くなるのは
虚ろな憧憬で
指向性を失くして
拡散していく
意識にも上らない
バースト ....
君は僕の一部ではない
ぼくも君に所属しない
宇宙にはかたちがない
愛には終わりがない
君には胸がない
ちょっとしょこたんにも似ている君に
キスしたい
夜の灯りがと ....
少しずつ息をはく朝
忘れてしまう 私だけが
曇る壁ごしの声は
緑がかった海の中で揺れて
いつしかぬけがらになって
晴れた空に映した呼吸と
藍色になりたいという君に
白い花を贈ろうと願 ....
テント 笑い顔 喋る婦人
前歯 黄色の乞食 街街燈
自家用車 前庭の芝 スプリンクラー
化石 鸚鵡貝 耳 ドローイング
豚の顔 使用人 屠殺 思考
暴動 ナチズム 自 ....
雨や雪やもしくは火山灰
降り積もるものに閉ざされるとき
あおぞらに解き放たれた高層雲が眩しいとき
それら、数え切れない
ゆえに無限に近いものを見上げるとき
からだは静かな楽器になるのです
....
リアルな夢を見た日は
夢と現実の区別がつかなくて
夢の世界では
目の前にあるものと現実とを混同して
おかしいなぁとかいって頭をひねるし
現実の世界では
この間はこんなことがあったはずな ....
たいらな部屋のなかで
やわらかな肉をおしあてて
唯一息をしている
しめった砂で
からだを洗い
唯一
息をしている
そのまま
思いをかたむけて
こぼれたら
逝ってしまった ....
いざとなったら
夜もきみのせい
世界がおわりかけてるのも
ジャムがあんまり甘くないのも
泣くまえに
からだを開きなよ
いざとなったら
愛をうろつき
ともしびを踊らした
石壁にもうひとりの
ぼくが伸びて
あなたはもう帰らない
大地からの合唱のあと
ぼくのソロが
さびしくにぎやかに
夜 ....
酸性の雨粒が矢のように
僕の身体を貫通する
同時に精神までも
錆び付かせ蝕んでゆく
狂い始めた命は
くるくる回って遠心分離
泣きたいほどの自己防衛
不純物を弾き飛ばせ
....
夜
蝉が鳴く
孤独を切り裂くように
何処へも
もう
いけないことを悟っているように
性急に 性急に
夏の生ぬるい空気を震わせている
こん ....
拡がるたびに
笑みは昇る
照らされる土
くちもと
数えます
沈みます
報告する
雨の道
ふちどりが
音になり
閉めても閉めても
吹いている
....
苔生した石の階段を滑らないように注意しながら、八月の名残にべっとりと濡れた九月初旬の山道を僕らは登り続けていた。装着して三ヶ月になる義足の感触にも君はずいぶん慣れてきたみたいで、隙を見つけては ....
途切れた糸
それでも僕は
忘れられない
そのふわっとした笑顔が
でもちょっとシニカルな
途切れた糸
ほつれるなんてないはずだった
無限のさざ波のように
花柄のワンピースが
....
すべてがあなたの声だった
忘れたいってもがいていた
ときどきあなたが
自身のことをよく言わないとき
ぼくはあらゆる悲しみになっていたよ
すべてがあなたの声だった
忘 ....
じゅうしょはしらないけれど
かおはよくしっている
むかししたくだらないはなしの
ないようもよくしっている
きみはだれなのだろう
れんらくさきさえしらないのに
わたし ....
それって国芳だろーエド・ハーディー
浮世絵パクって儲けてるエド・ハーディー
その牡丹は中国だろーエド・ハーディー
南画からもイタダキのエド・ハーディー
刺青の本場から言わせてもらうと
あんた ....
フェンスがどこまでも
長く続いている夏
午後、知らない所で
知っている人は逝った
乗客も乗務員も置いて
青い列車は海に向かって出発する
座席には誰かが忘れていった
大人用の眼 ....
とんとん ふわり
軽やかに
嘘をついて まわりましょう
さあさあ どうか
鬼さんこちら てのなるほうへ
はるか明日をながれてゆく、あいまいなけむり
大きなくろい灰につつまれてしまって 見えないけど
あたらしいめざめを待っている
無数の とじられた視界のとなりで
あたらしいものがめざめる ....
2865 2866 2867 2868 2869 2870 2871 2872 2873 2874 2875 2876 2877 2878 2879 2880 2881 2882 2883 2884 2885 2886 2887 2888 2889 2890 2891 2892 2893 2894 2895 2896 2897 2898 2899 2900 2901 2902 2903 2904 2905
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