おかえりなさい おかえりなさい
旅先から帰って来たばかりの僕に
いきなり届く声の響、
おかえりなさい
おかえりなさい
夕に傾き燃え上がった太陽が
一日の最後を焼き尽くし
暗紫 ....
言葉をひろげるためにはどうしたらよいのだろう
○「老老着信」
着信があると
また葬式かあ?
と思ってしまう
今度は親友危篤の着信だった
○「あとどのくらい」
僕は
あとどのくらい
生きるのだろうか
避けられない死なら
天気 ....
自家中毒のなれの果て、日常の澱の中で、粘着いた息を吐きながらのたうち回る断末魔の蛇のような精神世界、床に食い込んで剥がれた爪に赤い軌跡が続いている、服毒に似た衝動、あらゆる歪みの中で、真直ぐな線こ ....
早苗田の美しき 竹林がそよいで
黄昏の昏き 夕陽の赤 鷺の佇む
宵の口 山楝蛇(やまかがし)は顔をもたげ 虫と蛙のさんざめく
窓の灯り 夜の帳り
この頃は男梅雨のよう ....
涼やかな夜風、
網戸から流れ来て
私は病んだ肉体の苦、
抱え耐えながら
己を委ね預ける
流れ来て触れ包む、
風の優しさに精霊に
内なる魂 ふと目醒め燃え立ち
私
雨だれのリズムで
「晴天だけが良い天気とは限らない」
なんてぼんやりとつぶやいて
自室の窓の外へ目をやる
その人の人生を私が生きることはできないので
私は私の人生を生きるしかない。 ....
やっぱり微笑っている、ヒト。
肩が震えたあとで/羽根が生え落ちたときに/ここに滑り込んだのだと。
閉苑間近の映画館の待合室のゆったりとしたソファーで(今震えている。)
冷ややかな水族館で/賑やか ....
道端の草が
不思議に綺麗な花、
咲かせたよ
白くて卵形の
小さな花 無数
僕は思わず立ち止まり
見入ってしまったんだ、
不思議に綺麗な花の群れ
なんて謎に満ちた存在だろう
....
悲しい と
言った時に
走る痛みを
こころに感じる
いのちの声を
草はそよそよ
風色
光る
あなたが
ほほ笑む
ありがとう
と言えることにも
ありがとう
みん ....
夕陽、ほとんどかなえられなかった恋、
その間、わずか一分たらずの、
あかく燃えあがる、いのちの巨星、
生きてきた、日中のおさらいをして、
ただ、果実のように、膨張してゆくばかり、
水平線の、 ....
I
どの、骨で
鳥をつくらうか。
どの、骨で
鳥をつくらうか。
{ルビ手棒=てんぼう}の、骨で
鳥をつくらう。
その、指は
翼となる。
その、甲 ....
いく本かの 樹が
チロチロ陽を洩らす太い枝に一羽きて
また二羽が来る
小さな頭を左右に振って
最初にきた小鳥が身を投げ出すように低空飛行
今し方 私達が登って来た細道へ向かう
....
雨の中 お弁当を食べた
山積みの木の枝を燃やす
離れられない仕事だったから
雨にぬれていくご飯 おかず
服に染みた煙の臭いは
ぬれるとちょっとおえってなる
思いがけず惨めさがこ ....
足元に散らばっている
枯れた言の葉に描かれた
思い出たちはもう見えず
呆けた笑いが溢れ散る
ささやかな喜びも
忘れ得ない悲しみも
気づけば声もないままに
寂しさだけが遺ってる
....
マン毛生えてる
小学校の六年から
マアアアアン毛生えてる
小学校の六年から
オオオオオオ~
マン毛生えてる
小学校の六年から
マアアアアン毛生えてる
小学校の六年から
マン毛生えてる ....
※ 2023/4/02投稿の「チャットGPTで卒業」の
タイトルを変えて、後半を大幅に改稿いたしました。すいません。
対話型人工知能のチャットGPTに
「会津を舞台にした恋愛ドラマを作っ ....
天空の
青い湖面から
堕ちて来た、
あの破裂する
黒い円の中の街、
これはその頂き
なぜ逢えなかったのだろう
あなたに
なぜ言えなかったのだろう
好きだと
....
ある晴れた日に一軒家の庭で
赤い五枚の花片をしっかり開く大きな花を
母と見たのは昔の話
花の名前が思い出せずに 覚えた小さな胸さわぎ
茎が真っ直ぐに伸びた葵科の花
「この花は ....
どの道
絶対に
終わることが出来る
人生を
歩いている
私は生きていく。一方、
終りは、私にとっては
絶対の
希望だ。だから
歩いて行ける
誰であっても、
何であ ....
剣とペンも使いようで
あんまりにも
早く咲くものだから
いくつも忘れ物をしたようで
ふりかえり
ふりかえり
している
手を引かれている子が
みん ....
○「ふとるわけ」
食べ過ぎてふとるのじゃない
運動不足でふとるのじゃない
ストレスでふとるのじゃない
寂しくてふとるのだ
寂しくて寂しくて
何かを口へ入れずにはおれないのだ
○「電気 ....
5月28日
黒いペンで書かれた
カレンダーのさりげない予定
几帳面な字
その翌日
あなたは
日めくりの裏のような
真っ白な予定の永遠に続く
向こう岸へと
踏み出してしまった
....
斉唱せよ!
わたしとはどういうものか、ただただ渥アツい
砌の際にかぎるも 星が流れ弾の 夜が貫かれ
「鼠にくちづけろ! ハク往者に訪オトナえ。」
あれは眼差しの奥に見た
転 ....
夕暮れ
時 やわらぎ
広大な大地
ぽつんと独り
取り残され
失うもの
もはや
何ひとつ無く
ひたすら自由に
懐いていたもの解き放つ
抱いていたもの解き放つ
)わたしはあな ....
朝まずはじめに
プリン
食べる前から食べた時のしあわせ
ソワソワしながら
冷蔵庫の前で食べる
ああ
冷たいプリン 美味しい
でも
僕のじゃない
僕のはすぐ食べちゃうから
僕 ....
心に雛菊を抱き
淡い光のなか遊ぶ
静けさと均衡保ち
その時を待っている、
記憶のさらに奥から
現れ出る瞬間の光景
肉体から離れ出た魂
というリアル、
意味は枯れていき
永遠の ....
豆腐は木綿の方が好きだ。同時に、現政権は嫌いだ。
微塵切りにした葱をのせ、ポン酢を垂らす。
降ってくるのは雨。
湿った土。
子どもの頃も子どもなりに世間と折り合いをつけてきたが、
生 ....
仮設足場組立工事が始まると
いつの間にか ダークグレーな防音シートは
しのつく雨に暗く、まるで
封建制度の時代にたてられた牢獄の様に
そびえていた
からだのモヨウが ....
シャッターを落とす
あのざっくりとした硬さ
断ち切り目に
憧れた子ども
これっきり然とした震撼も
つかの間フイルムを失うと
空間に倣う
一度きりのはずの人生で
く ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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